村上

「ホンマでっか? フェラーリのオーナーになれるなんて、そないな話 

やデマかせとちゃいまっか?」

 

マツコ

「それがウソともデマとも言い切れないのよ」

 

村上

「ホンマやったら随分おいしい話でんな」

 

マツコ

「この話 懇意にしている高級外車の営業さんから聞いたんだけどね。

もちろんディラーでは事前の予約や既存顧客の紹介が必要で一見さんは断られるんだけど

中古車を扱っているお店は顧客対応が甘いわけ。アマイワナの歌じゃないけど~」

 

村上

「私らそれくらい知ってますよ。ディラー店舗では今年の販売台数は売り切っているというより

当て込みが終わっていて今からでは新車の注文は無理だって」

 

マツコ

「そうよ。それでも欲しいとなると数台抱き合わせで注文しないとならないのよ

なおかつ豪華なオプション装備を付けさせるのが常態化てるらしいわ」

 

村上

「じゃあ、お題目のなんちゃってフェラーリオーナーってのは中古車屋さんに行っているってことでんね」

 

マツコ

「アンタ 察しがいいわね。アタシがいない間に随分知恵がついたようね。微笑ましいわ」

 

村上

「で、そのお店にやってくるのは?」

 

マツコ

「やって来るのは背伸びしても無理な輩ね」

 

村上

「平民ですね」

 

マツコ

「そうそう。奴らはスーパーカーを手に入れるのに1番必要なお金という大問題を抱えているのよ」

 

村上

「お金の当てもないのにお店にやってくると?」

 

マツコ

「お金の当てはないことはないのよ。もっともこれは夢物語が当てになってるのよ」

 

村上

「海物語はマリンちゃんが有名ですね」

 

マツコ

「奴らの夢物語っていうのは”そのうち、いずれは大金が入るはず”という妄想に憑りつかれて

寝ても覚めてもスーパーカーのなんちゃってオーナー気分なのね。そういったなんちゃってオーナーが

首都圏に一万人ほどいるんじゃないかしら。アタシの推計だけど」

 

村上

「それでもニートの50万人の数字と比べるとでかいですね」

 

マツコ

「お店の営業としては、そんな来店客とお話するのが苦痛らしいわよ」

 

村上

「お金は”コツコツ”と貯めればいつかは本物のスーパーカーのオーナーになれますやん」

 

マツコ

「そういうことに尽きるわ ♪」

 

村上

「どないでっしゃろマツコはん?」

 

マツコ

「後ろから襲ってきたらアクセルをベタ踏みね。でも前方が渋滞してたら万事休すよ。

連休は平民のためにあるから高速道路も観光地も自家用車で身動きできないわよ」

 

村上

「では前方からヒグマが襲ってきたらどうでっしゃろか?」

 

マツコ

「結果は散々な事になるでしょうね。スーパーカーは早く走れるけど

対ヒグマ用には造られていないのよ。自分の身の安全を考えたら装甲車で走るしかないわね」

 

村上

「マツコはんとヒグマががっぷり組んだらどうでっしゃろ」

 

マツコ

「アンタ、ヒグマの体重を知っていてアタシに聞いてるの?ヒグマの体重は300Kg以上なのよ

ハーレーダビッドソンなんかの大型バイクよりも重いのよ

そんなのにぶちかましを受けたらさすがのアタシでもご臨終よ。」

 

村上

「さいでっか」

 

マツコ

「ヒグマと対面で出会ったときのことを考えてアタシ、ムチを買おうと思ったのね」

 

村上

「ヒグマ避けのスプレーよりも良さそうでんな」

 

マツコ

「でもねネットに出てるムチって女王様が使うのしかないのよ。アタシ、ヒグマをムチでシバキ倒したかったけど

女王様が使うのは四つん這いになった裸の男に鋭いヒールの靴で踏みつけて使うのが主眼だから

対ヒグマ用には短か過ぎるのよ。せめてカウボーイが使う程度の長さが必要じゃない」

 

村上

「でも代わりに中西Dに使ってあげるのはどうでっしゃろ」

 

マツコ

「いい考えねアンタ。中西Dにそんなご褒美もありよね ♪」

 

村上

「どないでっか?マツコはん」

 

マツコ

「あんたバカァ!それって中西Dの希望じゃないの…」

 

村上

「バレましたか。でもクリアファイルよりも高額で売れまっせ」

 

マツコ

「まったくアンタって無知ね。爺いは身体のあちこちが緩んでいるのよ。肛門が緩んでオナラを連打したり

瞼も緩んでいるから目を開けたまま寝ているわよ。最もひどいのは寝ている間に口がゆるんでしまうのよ。

そんな爺いが朝起きたら抱き枕はヨダレだらけになっているのよ。

べっとりしたヨダレが染み込んでいると拭き取るのは大変よ」

 

村上

「そうでんな。ヨダレまでは思い至りまへんでした。他で何かええもんないか考えておきますけど

暑い夏がもうすぐですからウチワや浴衣なんていいですね。」

 

マツコ

「ダメッ!グッズの件はもう終わりよ」

 

村上

「それはそうと猫娘彼女のユーチューブって表紙はローアングルが多いですね。

ローアングルだと喰いつきがいいみたいですが中身の動画は普通ですねん」

 

マツコ

「閲覧数アップのテクニックね ♪」

 

村上

「僕らもそこんところも承知の上で見てしまうんですな。猫

娘の魂胆は分かってはいるけど見てしまう男性のサガってこってすな」

 

マツコ

「もう少し、もう少しってパチンコのようにのめり込んでしまうのね

男ってのは生脚とかが出ると

ついさっきまでの関心が吹き飛んでしまう生き物だから欲望のその先まで突っ走るのよ ♪」

 

村上

「なるほど生脚期待でヨダレを拭いながらユーチューブ見てて次の画面で凶暴なワニが出てきたり、

恐怖の心霊現象に切り替わると見たくないですな」

 

マツコ

「とにかくスーパーカーのオーナーとしては女子は有利なのよ。」

 

村上

「そんな時ってありますやろ?」

 

マツコ

「そうね。ダルマに運転ができるわけじゃなし、だいたいが人間の男性だと思うわアタシ」

 

村上

「マツコはんの予想はどうでっしゃろ」

 

マツコ

「まず家庭が不幸な人ね。愛妻に相手にされなくなって口も利いてくれなくなった男性でしょうね」

 

村上

「一部は思考回路がイカレタ人もおるんとちゃいまっか?」

 

マツコ

「ランボルギーニだとその部類が多そうに思えるけど、正解は半世紀ほど前のスーパーカーが

流行ったときに少年だった男性でしょうね。当時、親からもらったお小遣いでスーパーカーの生写真とか集めてた人ね」

 

村上

「となると当時の少年も今では中年ちゅうところですな。勤め先から仰山給料を貰えるようになってますもんね」

 

マツコ

「稼ぎがよくなっても今は、ほぼ爺かおっさんに成り果ててるから運転操作も苦労してるでしょうね。

今のスーパーカーはIT化されてるから扱いに困ってるんじゃない…」

 

村上

「爺だと杖は必需品ですな。クルマから降りるときはどっこいしょって言ってよろけながら出るんでしょうか」

 

マツコ

「そうね。それよりも増して大変なのがトイレよ。爺いはトイレが近いから長距離のツーリングは無理ね。

紙パンツしてるオーナーもいるんでしょうけど人には言えないわよ。

あたしゃ紙パンツしてフェラーリを運転しているんじゃ、なんてね。アンタも気遣ってあげてね。

加えて老眼だからメインパネルにエラーの赤文字が表示されたら血圧が上がるのよ」

 

村上

「それじゃあ、えらくまずいでんな」

 

マツコ

「そうよ。だから高速では左側車線をまったりと走るしかないんじゃない」

 

村上

「でもクルマの後部に枯葉マークを貼ったスーパーカーはまだ見たことありまへんな」

 

マツコ

「そうそう爺は見栄っ張りなのよ。とにかく追い越し車線を走らないスーパーカーのオーナーは

押しなべて爺いね。間違いないわ」

 

村上

「爺いということだけは自覚してますねんやね」

続く

 

 

村上

「ええ天気ですなぁ 平民は天気に恵まれてあっちこっちにお出かけしてますよ ♪」

 

マツコ

「平民一般は懐具合が恵まれていないので、出かけてもどこかのフードコートで小銭を使うくらいが関の山なんじゃない。

たいして美味くもない揚げ物や丼ものね。奮発して回転寿司ね」

 

村上

「平民は寂しいもんでんな。ところで高速のSAあたりでユーチューブの猫娘はんを見かけたらどないにしましょうか?」

 

マツコ

「近寄って挨拶くらいしときなさい。ついでにツーショット写真くらいは撮らせてもらって、

でも爺は遠慮して遠くから観察する程度にしとくべきね」

 

村上

「クルマを褒めて、ありきたりの一言、二言の会話くらいでで済ませろってことでんね。

お近づきにとお菓子でもプレゼントすると好感をもたれるんとちゃいますか?」

 

マツコ

「いいわね。アタシになら食料品がベターよ ♪」

 

村上

「日持ちする煎餅やチョコはどうでっか?ちゅーるは人間も食べることができますね」

 

マツコ

「あんたバカ? 煎餅やちゅーるはいいけど猫にはチョコレートをあげちゃダメよ。

チョコは猫には適さない食品なのよ。”できる猫は今日も憂鬱”ってアニメで解説してたわ。とにかくダメ!」

 

村上

「はいな。ところで猫のユーチューブ見てると彼女グッズも販売してるようですな」

 

マツコ

「グッズとなるとバックに大きな組織でもいるんじゃないの?」

 

村上

「まあ、それも考えられますな。でもぎょうさん売れている様子はありまへんがな」

 

マツコ

「グッズといってもクリアファイルやアクリルスタンドくらいなものなんでしょ。ああいった物は売れ残ると

産業廃棄物として処分しなければいけないのよね」

 

村上

「クリアファイルはいたいけな男子中学生が買うんでしょうか?」

 

マツコ

「意外と爺が買ってるかもね」

 

村上

「そりゃ、またどうして?」

 

マツコ

「隠して時々眺めるんじゃない。爺は太ももや生脚が好きなのよ ♪」

続く