音声から記事を作ると、話した内容が読みやすくなります。

話題の順番を整えたり、重複を減らしたりして、何を伝えたかったのかが見えやすくなる。

 

今回、LISTENに残した音声からX記事を作り、文字起こしと並べてみて、そのことを改めて感じました。

でも、読み返して気になったのは、記事の主題が合っているかどうかだけではありませんでした。

 

音声にあった言葉が、記事では別の表現になっていたり、ほとんど残っていなかったりしたんです。

意味は合っていても、感覚が変わる

たとえば、音声では「一つの入り口が閉じたって感じですね」と話していました。

記事では、検索から読みに来てもらう機会が減った、という説明に整えています。

 

意味は近いと思います。それでも、「入り口が閉じた」という言い方には、使えていた道が塞がったような感覚があります。

もう一つは「自分が言った証拠を残す」という言葉です。

 

記事では「話したことや考えたことを残す」としました。こちらも内容は外れていません。ただ、「証拠」と言うと、ただ記録するよりも、自分がここで考えたことを確かに残すという意志が強く感じられます。

 

こういう差は、記事を作っている最中には気づきにくいものです。文章が整い、読みやすくなったことで、むしろ完成したように見えるからです。元の音声に戻ってみて初めて、意味のほかにも残したかったものがあったと気づきました。

消えた言葉を、全部戻せばいいわけではない

では、文字起こしにあって記事から消えた言葉を、すべて記事に戻せばいいのでしょうか。

僕は、そうとも限らないと思っています。

 

 

音声には言い直しや寄り道もあります。

一度だけ出た言葉が大切なこともありますが、それだけで「これが本音だ」と決めることはできません。

 

前後の話を読めば、別の意味に聞こえるかもしれないし、文章だけ読む人には補足が必要な場合もあります。

今回の音声では、「AIに奪われる」というより「AIを使う誰かに奪われている」という感覚も話していました。

 

よくあるAIの話にまとめてしまうと、この違いは見えなくなります。

ただ、強い表現だからといって、その一文だけを切り取るのも違う。何を奪われると感じたのか、前後の話とつながっているかを確かめたいです。

いったん拾って、文脈の中で決める

これからは記事を読み返すとき、文字起こしも横に置いてみます。

まず、弱まった言葉や消えた言葉を候補として拾う。それから前後の話を読み、記事を読む人に必要か、補足すれば伝わるか、今回は使わないかを考える。

 

消えた言葉を全部戻すのではなく、消えたことに気づいたうえで選び直す。

今のところ、これが自分に合いそうな手順です。何本か続けたら、どんな言葉が繰り返し弱まるのかも見えてくるかもしれません。

 

音声から文章を作ると、話の中心が伝わりやすくなる。

その一方で、中心にたどり着くまでの迷いや、本人ならではの言い方がこぼれることもある。

 

全部を拾う必要はないけれど、何がこぼれたのかを一度確かめる。

そのひと手間を、次の文章づくりにも続けてみます。

 

今回の音声・記事化で見つけた言葉の差を、もう少し考えた内容はSubstackにもまとめました。

Substackの記事