①生活扶助と住宅扶助の支給額

　横浜市のある区の場合を例にとって説明します。

　1.1人世帯の場合

　　生活扶助7万円、住宅扶助6.2万円、合わせて13.2万円が支給されます。

　2.夫婦2人の場合

　　生活扶助12万円、住宅扶助6.2万円、合わせて18.2万円です。

　3.この他、他の家族が同居している場合も公的扶助は受けられますが、その条件が複雑なので割愛します。

　以上の金額が、入院などとは無縁で日常生活を送っている場合、受けられる公的扶助の上限です。

　もし、年金や、その他の公的扶助がある場合には両方同時に受け取ることはできません。

②夫婦2人で受けられる18.2万円の生活保護であればかろうじて生きていける

　このうち、かかる経費を挙げてみると

　1.家賃　7万円

　2.公共料金、インフラなど　約2万

　3.食費　7万

　4.日用雑貨費、交通費など　1万

　5.外来受診、薬代など治療費　6千円

　6.予備費　6千円

　但し、年金収入がある場合には、その分がカットされて収支のバランスが大きく変わる可能性があることを知っておかなければならない。

③生活保護費の国家予算は3兆6千億円

　この生活保護費の支給の中身は、次の通りです。

　1.医療扶助　50.2％

　2.生活扶助　29.9％

　3.住宅扶助　16.6％

　4.介護扶助　2.5％

　このように医療、生活、住宅の3つが公的扶助の中心をなしていることがわかります。

　今後、高齢化が進むと更に、公的扶助への依存度が高まることが考えられます。それを防ぐためには、年金の受給額の改正、住宅費の負担を減少させる対策が必要になると思われます。

生活保護で日常の暮らしがどこまで維持できるだろか No.342 9月29日発