キラリ

キラリ

日記、妄想、ネタなどなど盛りだくさん!!

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ねえ、覚えてるよね

僕が誰か…

覚えて無いなんて言わないよね…

あんなに僕の事大切にしてくれてたんだから…

そんな声で目が覚めた

一体誰なんだ

姿の見えない不思議な声、きっと夢でも見たんだろう

夢と決めつけ、俺はベッドから降りた

普段と変わらぬ朝のようにその時は思えた…

身支度を整え家を出ようとした瞬間、誰もいないはずの俺の部屋から「待ってるからね」とあの声が俺を送り出す!!

振り向くも誰もいない…いるはずがないのだ

一体、誰がいるんだ

恐怖のまま俺は鍵を閉め家を出た

きっと、空耳だ…誰もいやしない

この部屋に越してきて1ヶ月…

家賃も安いし、職場にも近い。これ以上の好条件はない。

たかが2度聞いた声だけで、ここを出るのも馬鹿らしい…俺はそのままバイクに乗り仕事へ向かった。

全てを忘れ、同僚と一杯やり俺の部屋で飲みなおす事になり、二人を連れて部屋に戻った。
 
不思議な声の事なんて、すっかり忘れてた。

だいぶ酒も回ってきた頃に一人が部屋の隅を見て固まっている。

どうした?

返事がない…

俺はそいつの見ている方に目をやった…

何もない…

その時「なんで?僕が一番の友達じゃないの?僕の事忘れちゃったの?許さない!」と何かが言った。

何が何だかわからない。

だけど、そこにいた3人全員がその声を聞いた。

固まっていた一人が口を開いた。

「お前、ここに来る前に古い人形か何か捨てなかったか?クマか恐竜みたいなの」
「あの隅に物凄い顔した人形がジッとこっちを見てるんだよ。お前捨てるときにお礼言ったか?」

しばらく考えた

捨てた人形…

そう言えば、昔毎日のように持ち歩いてた人形があったような…手のひらサイズのクマのヌイグルミ

いつも手に持ってた、あのヌイグルミ

引っ越し準備の時、汚い人形だと思って何の気なしにゴミ袋にぶち込んだ…

まさか、まさかだよな…

その時、耳を劈くような叫びとも取れる音が部屋中に響き渡ったや否や、グラスは割れ、3人の体を切り裂く…  
  
鳴り止まぬ音と恐怖…

風に乗り何かが部屋中を飛び回っている

俺はどうして良いかわからない…    

ただ、裂かれる皮膚の痛みに耐えるしかない

一人が「悪気はなかったんだ!お前の友達を奪う気はない、こいつの一番はお前だ!」と叫びだした。

俺はクマの名前を思い出した。

「ターちゃん、ターちゃん!やめてくれ。捨てて悪かった。許してくれ!ターちゃんはいつまでも俺の友達だ!」

俺は見えないターちゃんに叫んだ。

風は止まり部屋の中に静けさが戻った。

恐怖におののく一人と俺にターちゃんの存在を教えた一人、そして俺

傷はさほど深くはない…

傷を消毒しながら3人で話した。

片付けを終え、そのまま3人で寝てしまった。

朝目がさめると3人の真ん中にクマの人形が…

マジでビビった

捨てたはずのターちゃんが、目の前にいる。

大切にしたものには魂が宿るというが、それは本当だったのだ。

俺が何の気なしに捨てたターちゃんにも魂が宿っていたのだ。

3人で話し合い、ターちゃんをお祓いしてもらった。

ターちゃんは今でも俺のところにある。

もう、捨てる事はできない。

あんな怖い思いもしたくないのもあるが、確かにターちゃんは俺に初めて出来た友達なのだ。

あの日いた二人ともまだ付き合いは続いているが、ターちゃんのいる俺の部屋にはもう来ない。

そりゃそうだよな、あんな怖い思いしたんだもんな。

お祓いしてからもターちゃんの声をたまに聞く…

「僕が一番だよね…」

そう、一番なんだよね。

※長文駄文失礼しました。久々に物語風に仕立ててみました。