母になって見えた世界〜誰もが型破りな異端児経営者 | 5児のママ社労士&女性活躍推進コンサルタントがつくる新しい働き方☆

5児のママ社労士&女性活躍推進コンサルタントがつくる新しい働き方☆

5児出産後も働き続ける経営者。小学生から乳児まで、5人の子どもを育てながら社労士事務所と保育園を経営。企業の女性活躍推進コンサルタントとしても活動中。

にほんブログ村


女性の人生には選択肢がとても多いと言われていますが、「選択肢」というよりも自らの意思の及ばないところで振り回されることがなんと多いのだろうと思います。

初めて母になった時。
生まれてきた子は私が想像してきた「子ども」とは全く違っていました。
(そもそも割と若くして出産しているので情報自体が乏しかったということもありますが)

本に書いてある成長スピードの1.5倍位の早さで驀進する娘に驚きつつ、1歳を待たずに歩き出したと思ったら途端に目が離せなくなりました。
よちよち歩くかわいい女の子と手をつないでお散歩をすることを夢見ていた私を待っていたのは、手をつなごうとしようものなら振り払われ、抱っこしようものならものすごい力で降りたがり、ベビーカーに乗せるとすり抜けて飛び降り、そして迷走する娘の姿でした。

お買い物のレジなど、一瞬でも手を離したら姿を消す、そんな危険が続くようになってからは2歳過ぎまでおんぶで羽交い締めにしないと外出もできない毎日が続きました。

すべての行動が娘基準で決まる。

勉強したいとか、趣味の教室に通ってみたいとか、そんなことを考えるのですが全くもって現実的ではありません。

さらにはよその子に手を出すようにまでなり、親友と思えるママ友の子どもが怪我したり泣き叫んでしまう事態にこれまで長年築いてきた人との関わりというものもガラガラと崩れ去りました。

孤独とフラストレーション、不安にイライラ、
いろんな感情と向き合う日々。

それでも二人目三人目と妊娠する過程でようやく見つけ出した一縷の望みに人生をかけた訳ですが、
ここでも試練の連続、
つまりはたとえ同じワーキングマザーの先輩に習って挑戦してみようとしても、誰一人として模倣でいる人はいないということを学びました。

魅力的な先輩がいない、ということではなくて、たとえ同じ思いで同じ方向を向いている人がいたとしてもその人と同じ状況である人はいない、という意味です。

フェアリーランドや社労士事務所を見渡してもそう思います。

みんな本気。でも状況が違うんです。

ものすごく能力も意識も高く頑張っていた社員が、お子さんの身体にとても心配なことがあることを打ち明けてくれました。
「ここで向き合わずに我が子の人生が変わってしまうようなことがあったら、一生後悔しちゃうよね。」と私がつぶやいたら彼女の目から涙がワーッと溢れだして、私もこれ以上は何も言えませんでした。
それでも気力を振り絞って頑張ってくれている、本当にありがたいです。
「本当はもっともっと仕事ができるのに」という悔しさと、「今、仕事なんてしていていいのかな」という罪悪感や不安と戦っている姿に、
「プライベートを仕事に持ち込まないで」なんて絶対に言えません。

これまでにも子どもの成長のこと、パートナーの仕事のことを理由に退職を余儀なくされる社員がいて、私なりに無力感でいっぱいになり辛くなったこともたくさんありました。

一方で自分で問題をしっかりと昇華させて一回り成長して戻ってきてくれた社員もいます。

本当に母親になってからは自分の力の及ばないところでの葛藤がたくさんあると思います。

そんな人達をまとめる私もまた、日々葛藤する母です。


だからなのか、私の経営スタンスは型破りで異端だと言われることがとても多いです。
型破りくらいならいいですけど「全然組織を統率できていない。経営者失格!」「ダメ経営者」というようなことを言われることもあります。

でも。
これだけいろんな要因を抱えている人達にすべて「甘い!」と一喝することはあってはならないと思うのです。最初からやる気のない意識の低い人は論外だと思うのでそれこそ厳しくしますけど、一時の葛藤には「今は待ってあげるべき」と思ってそっとしておくことも必要なのかな、と思います。

ではその匙加減はいかにして行えばよいのでしょうか。
組織である以上、「あいまいさ」が混乱を来してしまうようです。

組織をまとめる経営者の資質は、そんなあいまいさをクリアにして明確な体制を整えられることにあると・・・。

そして、それができないから、
「だから女はダメなんだ」と言われてしまう。




でも本当にそうでしょうか。

私はその部分に関してはいかなる規程も基準ももってしても測れない部分だと思うのです。

揺れる気持ちを立て直すための手段は一人ひとり違っていて、自分の力で見つけるものだと思うのですが、
その過程を見守る価値のある社員に対しては、根気よく見守ることも経営者としてこれからますます必要になってくる資質だと思っています。

母としての人生は誰もが型破り。
予定通りの人生なんてあり得ません。
毎日、24時間100%の情熱をもって仕事が出来る人なんていません。

だとしたら、型破りな経営があっていいと思うし、型破りな社員たちをうまく調和させて、能力を最大限発揮できる環境づくりも必要だと思います。



「母親」という役割も家庭においては経営者みたいなもの。

そんな自由奔放な経営者たちをまとめるのはかなりエネルギーの要ることです。

だからこそ、異端児経営者代表であることに誇りを持って行きたいと思うのですよね。




さて、8月28日に神奈川県の黒岩知事と県民の対話の機会が設けられるのですが、そこで私はゲストスピーカー・対話の時間のコメンテーターを務めることになりました!
地方創生と子育て・仕事について、とても短い時間ですがプレゼンテーションさせて頂きます。

神奈川県民であればどなたでも参加できるようですのでぜひぜひお申込み下さい。

にほんブログ村 子育てブログ ワーキングマザー育児へ