「新潟直江津リンチ殺人事件」
１９４５年 (昭和20)、１２月２９日(土)、新潟県中頸城郡直江津町 (現在、上越市) の、国鉄信越本線 (現在、えちごトキめき鉄道妙高はねうまライン)、直江津駅で発生した朝鮮人による殺人事件である。
・ 警察による 闇米の一斉手入れ、上野駅にて
( 本文には直接関係なし)
【 事件の概要 】
１９４５年(昭和20)、１２月２９日(土) の１９:００頃、新潟発大阪行きの列車が国鉄信越本線黒井駅に到着した。３人組の朝鮮人が列車に乗車しようとしたが満員の為、乗車することが出来なかった。すると彼等は、列車の窓ガラスを叩き割り無理矢理乗車しようとした。
それを見た１人の男性乗客 (セールスマン、当時２９歳)に阻まれた為、やむなくデッキにぶら下がり次の直江津駅まで行くことになった。
列車が直江津駅に到着すると、朝鮮人３人組は自分達の乗車を阻んだ男性に対して、「乗車口から乗れないので仕方なくガラスを壊して乗ろうとしたのに、何故妨害した」と、詰め寄った。男性に、「窓から乗り込むという方法はない」と反論された為、その男性を直江津駅のプラットホームに引きずり降ろして、駅の備品であるパイプやスコップを持ち出して男性に襲い掛かり、滅多打ちにした。男性は頭部や左目等に十数ヵ所の傷を負い、絶命した。
警察が緊急配備した所、直江津の病院で傷の手当てをしていた３人組を突き止めた。そして聞き取りの結果、容疑を認めた為、殺人犯として緊急逮捕した。
【 犯人について 】
犯人の３人組は共に朝鮮人で、戦時中には工場で勤務していた。終戦後３人は、闇米のブローカーへと転身した。
事件当日も、農家より米を買い集め大阪方面へ売りに行く途中であった。
【 事件のその後 】
犯人である朝鮮人の３人組は、殺人の容疑で検事局に送致されたが、程なくして逃走し行方を眩ました為に司法の場で裁かれることはなかった。
〈 参考文献 〉
・新潟県警察史編さん委員会編「第四編 戦争終結以後、第七章 事件及び災害」『新潟県警察史』新潟県警察史編さん委員会、1959年2月、1185頁。