両国のAir studioに「PRIDE」という舞台を観に行って来ました。
特攻隊のお話と聞いていたので、戦争中の設定と最初は思ったのですが…出撃前の三人の特攻隊員が、現代のお台場にタイムスリップして現代の若者達と一時の触れ合いをもつ物語でした。
出撃前夜、目覚めたら死地に赴くはずだった三人の特攻隊員。気づけば明るく輝くレインボーブリッジの見える海辺にいて、四人の男女と出会います。一見チャラい若者達も実は心に闇を抱えています。死のうかと思い詰める人まで…。その若者達が、「この国を守る」と誓い若い命を散らす運命にある特攻隊員達に出会ったことで、今こうして生きてることの尊さを知ります。若者役の四人は、言葉で「貴方達の想いはわかった!」とは一言も言いません。でも、特攻隊員三人を受け入れたことを、その演技で私達にしっかり伝えてくれました。
今回の舞台「PRIDE」には、ここでも何度かご紹介したタンバリンアーティスツ所属の市原朋彦さんが、特攻隊員役で出演していました。これぞ軍人といった愛国心のかたまりの男で…今までの市原さんは、どちらかというと色っぽい男のイメージだっただけに、今回は良い意味で全く別の顔を観せてくれました。仕草ひとつ台詞まわしひとつ取っても、力強い軍人らしい市原さんに驚きながら感動していました。声色まで変わっているイッチーに、娘などは「お兄ちゃん(娘は市原さんをそう呼びます)じゃないみたい!」と、言ったほどです。
脚本も面白いうえに、実力派の俳優陣の熱演に会場は、涙、涙の千秋楽となりました。
市原さんと同じ事務所の後輩の幸島司くんも出演されていましたが、とても初舞台とは思えぬ堂々とした演技でした。ラストの笑顔の可愛らしさと言ったら、残さず食べたくなるほど美味しそう…イヤっ、素敵でした。
市原さんは、自分達に出撃命令…死ねと命令した参謀達が生き残ってたことに、怒りをあらわにする姿が印象的でした。
いつの世も、戦地に赴く者達は、守りたい誰かや何かの為に突き進んで行くんだと…再確認させてくれた舞台「PRIDE」のキャストの皆さん、スタッフの皆さんに感謝致します。
舞台とは関係ありませんが、特攻の父といわれる大西瀧治郎中将は実は特攻作戦には消極的だったらしいです。そして、大西氏の壮絶な責任の取り方…沢山の前途ある若者達の、未来を命を散らせたことは、どんな形でも償えるものではないでしょうが…苦渋の決断だったんでしょう。
舞台「PRIDE」をきっかけに、またしばらく戦争の悲しさが頭から離れなくなりそうです。