かばぷー様企画 【ぎょっ!?アンタ何したの??】
かばぷー様「無邪気な君のせいだから」 がベースのお話です。
彼は一体、どんな事をやらかしたのか?
どんなシチュエーションだったのか?
とにかく無邪気なキョコさんのせいにして、何かをしでかしてしまう蓮さんを書いてください。
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そんな企画に参加させて頂きました!
どんな無邪気なキョコなのか、
何をしちゃった蓮様なのかは、
書かれる方、読まれる方によっても、妄想…うふふ♡も違うかと。
楽しく参加させて頂きましたが、これいかに?( *´艸`)
【匂いも好きなんだ】
「あれ? 敦賀さん? 敦賀さんの匂い?」
キョーコは覚えのある匂いに、キョロキョロと周りを見回した。
「よく分かったね。後ろに目があるのかな?」
蓮はキョーコの声が聞こえてクスクスと笑いながら声を掛けた。
本人にしてはゆっくりと歩いて来た蓮だったが、その長いコンパスはあっという間にキョーコの真後ろにいた。
「敦賀さん! 真後ろにいらっしゃったんですか? どうりでお姿が見えなかったんですね」
「偶々ね…」
似非紳士が吐くと、その後ろにいた社は「どこがだ?」という目線で、白々しい奴だと小さく溜息を吐いた。
(そっと近付いて何か企んでたみたいだけど、キョーコちゃんの鼻の方が凄いかも…。これだけ人がいて、よく蓮のコロンが分かったな)
今日はLME社長主催のパーティーとあって、LMEの芸能人だけでなく、いつもお世話になっている出版社やTV局、監督、プロデューサーなど、懇意になっている方々まで招いての大きなパーティーとなっていた。
日頃の感謝を込めての招待は、蒼々たる顔ぶれが揃っていた。
それ故に、LMEに所属する者は、短い時間でも出席をするように通達がされていた。普段直接のご挨拶が叶わないお世話になっている方や、これからのご挨拶をしたい方への面通しをすることも出来る。
蓮も看板と言われる存在であれば、顔を出すのもひとつの役目と足を運んだ。……但し、それは表面上の理由である。本当の目的は…?
蓮はパーティーという場所であれば、装いもアルマンディの新作スーツで、にこやかに微笑めば女性達は嬉しそうに頬を染めた。
「最上さん。前に…『骨格』『パーツ』とか言って、変装も出来ないってわかってたけど、俺用にセンサーでも付けてるの?」
「もう、違いますよ! 敦賀さんの…コロンの匂いがしたんです」
「そこまで匂うほど付けてる? 強いのかな?」
蓮はキョーコに確認して欲しそうに、自分の首筋をキョーコの顔先に近付けた。
キョーコからは見えないながら、社には楽しそうな蓮の笑みが見えると、またもや先程の似非紳士と同様に、横を向いて溜息を漏らす。
「そっそこまでして確認しなくても、大丈夫です!」
「大丈夫なの?」
「大丈夫です! ……その…敦賀さんの匂い…好き…ですから…わかったんです…////」
頬を染めて『俺の匂いが好き』なんて言われたら、俺でなくても男なら皆勘違いするセリフだよ。その『好き』は、『俺を好き』と思わなかったら何だろうね?
言われた蓮も微かに頬を染めたが、キョーコからは見えないように口元に手を当てて、幾分上を向いてしまった。背丈のある蓮であれば、キョーコからは微かに変わってしまった頬は見えない。
そして蓮はひと呼吸すると、再びキョーコに寄り添った。
「俺の匂い? 好きなの?」
もう一度訊いてみる。それは念には念を入れて訊いてみないと、君は逃げそうだから。
「ふふ…敦賀テラピーは、私の癒やしなんです。……なんて…////」
そう言いながら…少しだけ照れくさそうにちょっとだけ横を向いてしまったキョーコに、蓮の心の箍は簡単に緩むものだ。
敦賀テラピー? 前にも訊いたけど、それは俺専用なんだね?
俺だけなら嬉しいけど………。
そう思いながら視線を横にやれば、キョーコがまだ首や耳などを赤く染めていた。
これで勘違いじゃないと、確認OK…かな?
「じゃあその癒やしが、ずっと手に入る方法があるとしたら…欲しい?」
「えっ? どういう意味ですか? どうやってですか?」
天然乙女のキョーコは、素直に言葉にしてしまった。
「ん?簡単な事。俺と結婚するっていうのは?」
「はぁ?」
キョーコは顎が外れそうなほどに驚くと、目を見開いて蓮を見た。
「俺の匂い…好きなんだよね?」
「は…い…好き…ですが……」
「それならいいね?」
「はい? 何がですか?」
テンポよく出てくる蓮の言葉と、驚きすぎてしまって思考停止してしまったキョーコの頭は、蓮の『いいね』の意味がわからない。
するとそんなキョーコの隙を突いて、蓮はキョーコを引き寄せて肩を抱き、パーティー会場の中心に向かって声を張り上げた。
「本日のパーティーにお集まりの皆様。パーティー中ですが、俺と京子さんの婚約と結婚を発表します!」
蓮は、パーティーに集まった客人達に、キョーコとの既成事実として、俳優として鍛えた声を響かせた。
社長主催のパーティーなら、早足で情報が広まってくれるだろう。充分に馬の骨は片付けられる。
芸能人の集まるパーティーなら、芸能記者も紛れ込んでいる。
そんな似非紳士の笑顔で、キョーコをさり気なく自分のモノとして抱き締めて周りを見た。
「はっ!?」
当人である筈のキョーコが再び驚きの声を上げた。
「俺が欲しいって事は、そういう事だろ?」
「なななな~~~~!!!」
キョーコはそれはあり得ないと、千切れそうなほどに首を振るが、蓮の似非紳士の笑みがニッコリと笑ってしまえば、拒否権は与えられず……。
パーティー中の結婚発表なら………
周り中から「おめでとう!」と声を掛けられた。
それでも蓮を狙っていた女性陣からは、キョーコを睨んだり溜息を吐いたりしていた。そしてヤケ酒をあおるのは、女性だけでなく男性も多くいた。それは京子を狙っていた馬の骨達……。
そして祝いの言葉に、キョーコが反論しようとすれば、
「ちが「ありがとうございます。キョーコは照れ屋ですので」
蓮は赤くなっているキョーコの顔を胸に抱きよせ話せなくしてしまう。
そして「頬を染める照れ屋なキョーコ」にキスをして、驚かせて黙らせる…を繰り返した。
それも時には長~~いキスでキョーコの思考を黙らせるという手腕も発揮!
大ぴらにキスも出来て、抱き締めて、何か否定しようとしてもキスで口を塞いでしまう…。
似非紳士が堂々とパーティー中に、キョーコの身柄を確保してしまった。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
そしてパーティーも終わり、その日の仕事も終わった夜のこと。
蓮のマンションで、蓮はキョーコをじっと見つめてパーティーの続きを始めた。
「これで君は俺のモノ。俺は君のモノ。反論は却下」
「う、嘘です! う~~そ~~はぐ………………………………
……………はっ…はっ…なっ何をするんですか!」
「ん?キスだよ。恋人ならいいよね? パーティーでは婚約も結婚も発表したし」
「いつの間に恋人なんですか!?」
「俺の匂いが好きなら、俺の事も好きだよね?」
「…き…嫌いではありませんが…に…匂い…が…敦賀セラピーで…」
「うん、大丈夫。俺が君を愛してるから、幸せにするからね」
「そっそれは…ふぐ…………………………………はっ…はっはっ、わっ私を窒息させる…むぐっ……………………………
………………はっはっ、い、息が……………はぁ~~~(コテ…)」
キョーコは蓮のキス攻めに、思考と気力を奪われて蓮の腕の中に倒れ込んだ。
もがいてる君を抱き締めて、まずは匂いで気持ちよくなったら……、キスでもう少し酔わせてみて、もう少し君をもらってもいいかな?
う~~ん。でも、今夜全部…は、急ぎ足だろうから、それは明日にしておこうか?(キュラン!)
《ふふふ…FIN(*´艸`)》
敦賀テラピーを好きなキョコさんを、似非紳士の蓮様が、キスで誤魔化しながら、勝手に結婚発表してしまいました!
キョコの酸欠にはご注意くださいね、似非紳士の蓮様(*´艸`)
年明け辺りににSSSをもうおひとつアップ予定?(だといいな)