気付けばもうこんなに大きくなったんだね…キスマーク





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もっともっと
沢山の愛に満ち溢れたチビちゃんになるように…ドキドキドキドキドキドキ





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クローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバー
クローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバークローバー





すでに時計の針がどこをさしていたのかはわからなかったけど、


カチッ…カチッ…と針の音と、
胎動のモニター音だけは、部屋の中で響いていた。














『今…




何時ですか?』







遠のく意識の中、
陣痛の波が治まった一瞬の間に助産婦さんに聞く。






『5時半回ったよっ』







そんなに経ってたんだ…





気づかなかった。



だって変わらず彼が手を握っていてくれたから、


だって変わらず腰を押していてくれたから。







また涙が出そうになった。



でも出ない。




変わりに汗が出た。







服を脱ぎ捨ててやりたいくらいのやり切れない気持ちと、暑すぎる分娩室に耐えれず、またうめき声が出る。





赤ちゃんが産まれてきた時に体が冷えないようにと、分娩室は赤ちゃんの温度に合わせているのだ。







"アツイ……………"







痛いからアツイ(?)みたいな感情が変わっていた。




お腹も腰の痛みも痛いじゃなくて、アツイとゆう感覚に変化していた気がする。



でも、このアツさも赤ちゃんの為に!って。


全ては赤ちゃんに逢う為に!って。




その勇気をもらう為に彼の手をギュッと握り返す。







よく"鼻からスイカ"とは聞いていたが全然違う感覚だ。




なんだろう~




お腹の中に爆弾みたいな風船を抱えてて、その風船がドンドンドンドン膨れ上がっていく感じ…

で、もう破裂する!ってくらいまでのピークに来たら、ゆっくり風船がしぼんでいく…。



この繰り返し。




たまに大きな波がくると、腰にある岩が砕けていくような破壊されそうな…




そうゆう感覚。





人それぞれ感じ方って違うだろうけど、
私の陣痛の例えはこんな感じかなっ。







こんな話しをしていたら
とうとう本当に限界がきた…





『イタイ!!…………



もう無理………………



スイマセンッ、もう無理です!!!!』




もう伝えるのも必死だった。



これで何度目かわからない子宮口のチェックが始まった。



"お願い…もう全開になってて……………"














願いが届いた。











『凄いペース!もうほぼ全開だよっ!この調子なら安産だね』







安産。。、、







どこが?!?!







しかもほぼって何………………?!







まだなわけ…………






もうクタクタだった。






記憶が途切れ途切れの中、少しずつだが、分娩室が慌ただしくなってた事にもすでに気づかないでいた…








赤ちゃん………






願いは届いてるんだよね…?





けど…






ママもう限界かもしんない………









………………………………………。









朝方6時頃。





もう一人の助産婦さんが来た。


二人掛かりで分娩の準備に取り掛かろうとしていた。




"もしかして…そろそろ始まるのかな…"




期待が高まってきた。





『そろそろ軽くいきんでも大丈夫よっ。「フー・ウン」って「ウン」って軽くね。だけど、それ以上はまだダメよ!』




呼吸のやり方が凄く難しかった。



てゆうか、「ヒーヒーフー」はいつやるの?




妊娠中、よくイメトレしていたけれど、どこでやればいいの?





そんな事を考えながら、助産婦さんに言われた通りフーウンの呼吸をした。






時間が経つにつれて、もっといきみたくなってきた。

「ウン」だけじゃ足りない。
もう踏ん張りたい。。。

もう出したい。。。



その度に悟かのように
『まだ強く踏ん張っちゃダメよ~、これからなんだから、もう少し我慢していて~』と助産婦さん。




両サイドにあるいきむ為のレバーを握った。

腕がプルプルする。

力を入れたいのに上手く入らないイラ立ちに、レバーを放り投げた、何度も。







『先生呼んできて!』

一人の助産婦さんが言う。




少ししたら先生が来た。

健診からお世話になっていて、信頼あるとても優しい院長先生だ。





『先生っ、全開です。』








"来た………………………"







とうとう来たんだ。

待ちに待っていたこの瞬間が。






"赤ちゃんに逢える。。。"






"ママも頑張るから、



後ちょっと……
あなたも頑張ってね…!!
赤ちゃん。。。"













分娩室には院長、助産婦さん二人、そして彼に私。

横には前日の23時から回しっぱなしのビデオカメラ。


思い出としてとり続けていたビデオカメラ。

結局、彼の簡単な実況と何時間もうろたえているだけの映像になってしまったけど、これはこれできっといつか思い出になる…………………よね…(笑)







"パンッッッ!!!!"






急に水風船が破裂したような音がした。




破水だ…


無理に破水させたような音だった。


"今の何っっっ!?"


と、彼と顔を見合わせた。

お互いに目が点になった。


それからすぐ笑いが込み上げてきた。



何時間ぶりに笑ったんだろう…………




"赤ちゃんのいたずらかなっドキドキ"

"赤ちゃんが励ましてくれたのかなっドキドキ"

"赤ちゃんが勇気付けてくれたのかなっドキドキ"




この破水のおかげで、また頑張る勇気が湧いてきたのは今でも覚えている…








破水もしていよいよだ…





『もういきみたい時にいきんでいいよ~。
深呼吸してから陣痛の波がきたら大きく息を吸って出来るだけ長~くいきむんだよ~』




と言われても、またイマイチやり方がわからなかった。



でも波がくるたび、自然と出来るようになるんだね。

頭で考えても理解出来ないのに
体が勝手に理解している感じ。

始めから知っていたかのように…。




やっぱり出産は女にとって昔から定められていた使命なんだって、改めて思う。

こんな貴重な経験を出来た事に感謝します。。。






『麻酔かけるよ~』



妊娠中から1番恐怖だった入口の切開…





なのになんでだろ。。。



恐怖どころか、

"早く切って楽にして…"

180度気持ちが逆転していた。



"切られた方が赤ちゃんも楽に出てこれるよね"って思った。




"チョキッ!!!!"



ヤバイ音が聴こえるのに
それがすでに開放的だった。



ってこんなにリアルな話しをしていいのかな…。あせる


ちょっと控えます…ショック!ショック!ショック!





勝手に力が入るようになってきた。

もうずっといきんでいたい。

早く産みたいっっ………




気付けば自分から先生達に

『来る来る来る…!!!!』

と、伝えていたっ。


波がピークに来ると
『せーの!』の声で、先生が力強くお腹を押す!


『先生に負けずと押し返して!!』
と助産婦さんが言うっ。



"ヴ長音記号1長音記号1長音記号1長音記号1長音記号1長音記号1長音記号1ンンン"





声を押し殺していきむ。

一回一回100%の力を振り絞った。


頭の血管が切れそうだった。


こめかみから血管が浮き出ているような感覚があった。

顎にも力が入る…。



こんな必死な時にもこんな事を考えていた私は最低だろうか…



"ヤバイ…
砕ける……
顎関節症だけにはなりたくない………"




きっと分娩中にこんな事を考えてしまうのは私くらいだろう…

そして書かなくていいのにblogに書いてしまうのも私くらいだろうと。





何回、先生と押し合いしただろうか。

数えれるくらいだった事だけは覚えてる。



助産婦さんが
『もう少しだよー頑張ってー』と何度か教えてくれた。



もう少しって何…?


赤ちゃんの頭が見えてるの?出そうなの?もう出てるわけ?


ねぇ、どこまで…………………






意識が朦朧とする中、
もう全てが言われるがままだった。






頑張って!

もう少しだから!!

長ーくいきむのよ!

頑張って………………………………………











…………………。









今思い返して書いているけど、ここらへんの状況がしっかりと思い出せずにいる。







そして、この瞬間がやってきた。






何か引っ掛かっていた感覚がスーッとなくなった気がした。。



『よしっ、もう力抜いて大丈夫よ!
後はスースーッて軽く息吐いてって。』




え…


もういいの?

赤ちゃんどこまで出てるの?

赤ちゃんの声は?!




そう心で思いながらも、もう言いなりのままだ。







もう体がヘロヘロでぐったりしている時、スルッとした感覚があった。



その感覚と共にずっと待っていた声が聞こえた…。。。











『ンギャー ンギャー』











『6時49分、出産おめでとうございます!!』
同時に涙が込み上げてきた。。。







『あ、、、赤ちゃ…ん………』





自然と気持ちが声が出た。





何かが湧き上がった。








赤ちゃんの姿を見た瞬間、
今の今まで戦ってきた痛みを一瞬で忘れてしまった。





"凄い…………
これが赤ちゃんの力なんだ"





赤ちゃんが産まれてくるまでの時間が
神秘的なこの一瞬で感動に塗り替えられた。




この気持ち…



言葉に出来ないってこうゆう事を言うんだ。







私の…………赤ちゃん。。。







………。









『頑張ったな、お疲れ優希っ』

と彼が声をかけてくれた。


"私の方こそ……
ずっと傍にいてくれてありがとね。。。"






これだけで足りてしまう言葉。






また絆が深まったね。。。






胎盤を出したり縫ったりと産後のアフターケアをしている間、

ボーッひたすら目で赤ちゃんを追っていた。




彼が始めてのお仕事で、
へその緒を切る事に。

凄い不思議そうな顔をしてる(笑)







…。








"あの子、本当に私が産んだんだ………"








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なんだか不思議な感じ…



産まれて来るのをこの目で見たのに、


なんでだろう…


実感がまだ湧かない。。。







だから
もっと顔見せて…
早く抱っこさせて…






早くこの子のママって実感がほしいょ…




早く。。。







クローバークローバークローバークローバー後少し続く…クローバークローバークローバークローバー