進行胃癌に対する手術、切除術 | 癌治療情報

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進行胃癌に対する手術、切除術

 手術は主に、ステージⅡ、ⅢA、ⅢBの進行胃癌を対象とします。肉眼的に癌が取り切れると確信できる癌に行われる手術です。
 進行胃癌の手術では、癌細胞が存在すると想定される領域をすっぽりと風呂敷に包むようにして切除します。その為ある程度の臓器欠落症状を覚悟しなければなりません。
 胃癌のリンパ節転移は胃に接する第一群リンパ節から胃に栄養を与える血管周囲にある第二群リンパ節を経て大動脈近くの第三群リンパ節へと順々に広がっていきます。手術では、通常、第一群リンパ節、第二群リンパ節を郭清します。

進行胃癌の切除術
 進行胃癌での胃の切除術には2種類あります。
①  胃の下部の約三分の二を切除する幽門側胃切除術
②  胃を全部切除する胃全摘術
通常、進行胃癌の位置と転移やリンパ節の程度を考え合わせ①か②を選択します。

・幽門側胃切除術と再建術
 この手術は、幽門側の胃の約三分の二を切除する手術です。胃癌の多くは胃の中部、下部に出来る為、最も多く行われるのがこの手術です。リンパ節は胃に栄養を与える血管に沿った第二リンパ節まで切除します。 胃の切除後は食べ物の通り道を作る再建術があり、2種類の方法があります
①  残った胃と十二指腸を吻合する。(ビルロートⅠ法)
②  十二指腸の切口を閉じて、残った胃と空腸を吻合する。(ビルロートⅡ法)
通常は食物通過ルートがもとの状態に近いビルロートⅠ法で再建されますが、吻合部の緊張が強くて、縫合不全や吻合部の狭窄が心配されるときには、ビルロートⅡ法を用います。ただビルロートⅡ法では、十二指腸の方向に食べ物が流れ込んでしまう輸入脚症候群などが見られるため、出来るだけビルロートⅠ法で再建を行います。

・胃全摘術と再建術
 噴門と幽門を含め、胃の全てを切り取る手術です。癌が胃の全体に及ぶ場合、あるいは癌が幽門および噴門を残すのに不適当な位置にある場合に行います。
 胃全摘のあと、ビルロートⅡ法や空腸を切り離して繋ぎ直すルーワイ法など様々な方法で再建が行われます。
胃の後壁に出来た癌は容易に膵臓に浸潤します。 この時は胃と共に膵臓の一部を切除します。 膵臓の上緑を脾臓に向かって走る血管に沿って多くのリンパ節があり、胃上部の癌はこれらのリンパ節に転移しやすいのです。 そこで、脾臓と血管を切除する事によって、リンパ節を確実に除去する事ができます。 また肝臓への転移がある場合は肝臓も部分切除します。




画像 四国がんセンター
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