素敵なあなたへ

中１の娘と話をする。

あれは嫌だ、

これは嫌だと言っておきながら
都合の悪いことは言わず
（先生の電話でバレる、笑）
　
自己主張だけ強くするのは

おかしくないか？
というところから始まった親子話し合い。
　
　
やや目を伏せながら、
娘は慎重に言葉を紡ぐ。
　
　
だってね、
嫌なこととか、やりたくないこととか
好きじゃないことって、集中できないの。
　
やらなきゃいけないと思っても、
すぐ集中力がプツッと切れてしまう。
　
そしたらできなくなるの。
　
好きなことなら、
ずっと集中できるし、
いくらでも続けられるんだけど。
　
やらなきゃいけないことは

集中が切れたらできないの。
でもどうすればいいのか分からない。
　
　
声には困惑が滲んでいる。
ああなんて素直な子。
そして、なんて言語化力。
　
　
昭和育ちの私としては、
いやいやそれ、ワガママじゃ、と
一瞬、頭をよぎるけれど、
　
素晴らしく純度の高い感覚に感服。
だってその通りだもの。
　
好きなことはいくらでもできる、
嫌なことは続けられない。
それが、人間というものだ。
　
　
やりたくないことはやりたくない？
　
そんなの当たり前よ、
そんなもんよ仕方ないでしょ、
嫌なことを我慢してやることも大事なんだから
と、無理矢理させることはできるだろうけど、
　
それで得られることは何なのか。
そこを考えずにやるのが当たり前と言うのは、
それこそ、思考停止の反応に過ぎない。
　
　
なぜ学校の勉強が必要なのか？
　
集団生活におけるコミュニケーション力や
体力、筋力、感性を育てる、等、そして
　
何かに集中する力、何かをやり遂げる力、
学ぶ力や思考する力を
育てることが大事だったりするよね。
　
成長、学び、経験、
学校で受けたくないのなら、どうする？
（もちろん焦ることはないけれど。）
（今じゃなくてもいいけれど）
　
　
娘に問う。
ねぇ、あなたはどんな人になりたいの？
　
娘は答える。
あのね、
私は好きなことだけして生きていきたいの。
それができる人になりたい。
　
その目は輝いている。
　
　
好きなことだけしかやらないなんて、
そんなことできるわけないでしょ！
なんて言わない。
　
娘は純粋にそう思っているのだ。
この感覚は、宝でしかない。
　
　
なるほどね。
好きなことだけするって例えばどんな？
　
あのね、あのね、
好きなことで仕事して、
日本犬を飼って、動物に囲まれて、
お金も稼げて、時間にも余裕があって…
　
ほぉ、
最高じゃん。
　
でしょでしょ？藤岡弘さんはね、
山を買って日本犬飼ってて、
芝居もできて、空手もできて、
料理もできて、お金もあって、
すごいんだよ！
　
　
娘の尊敬するひとは、藤岡弘さんらしい。
熱く語る娘の藤岡弘愛は止まらない。
　
なるほど…
それは最高だねぇ✨✨✨
　
なら、それができるってことは
何があるんだろと母は問う。
　
　
娘はキラキラした瞳のまま語る。
　
あのね、
好きなことしか

やらないんだから実力はいるよね。
人望、人と関わる力もいるし、
稼ぐ力も、考える力もいる。
　
英語もできたらいいよね。
いろんなひとと話したいし。
体力も必要だから、筋トレも。
　
　
あとね、うちね、パルクールしてみたいの！
（すんごい飛び回るハードなやつ）
かっこいいんだよ！
　
ほお…
あなた、体育は全拒否、
そもそも自転車にも乗れない運動音痴よね？
なんて言葉を飲み込む。笑
　
あれ、すごい運動神経いるよね？
　
うん、でもね、
パルクール、かっこいいんだよ！
見てるだけでもワクワクするの！！
一度でいいからやってみたい！
　
　
なるほど、なるほど。
キラキラワクワク感、頂きました。
　
なら、まずは筋トレする？と聞くと、
やってみたい、と言うので、やり方を検討中。
　
　
ちなみに彼女にとっての運動と言えば、
家の中を延々と歩き回ること。
　
しばらく歩き回ると、
小説のネタが降りてきた！とパソコンに向かう。
（ネタが降りてきたら消えちゃうから今じゃないと！と、手伝いも中断。しかし最高。）
　
　
お金を稼ぐには何が必要だと思う？と言うと
実力も必要だし、
株とか投資の知識はいるよね、と娘。
　
おう。
お父さんと勉強しましょう。
　
　
やりたくないことは続かないから、
どうすればやりたくなるのか考えよう、とも。
　
好きなことだけやるには、
そのためにやらなきゃいけないこともあるけど
それはやりたいことの一環だからいいの。
と言う彼女。
　
仰るとおりです。
　
　
だったらこれから、
好きなことを叶えられる人生のために、
いろいろやっていこう！と相成りました。
　
　
この娘の純度！
私もダウンロードさせてもらいます。
　
こどもの素直な反応は、
我々大人にとって、
師匠でしかないのです。
　
　
そして最後の方まで、横で口を出さずに
ただ聴いていたオットもすごいと思います。
　
でもここまでには、
何が大事なのか、何を大切にしたいのか、
学校をどう考えるのか、

何度も何度も対話を重ねてきた経緯がある。
そうしてすり合わせができていく。
　
　
子が学校に行かない、となると、
いろいろ思うこともあるでしょう。
　
私もありました。
大きな大きな失敗をしたこともありました。
　
でも、これは、
私たち親に、
新しい価値観を育ててくれているということ。
　
そして、
私たちの人生を、より豊かに
幸せへと導いてくれている。
　
これは子育ての話だけじゃない。
すべてに繋がるお話。

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