昨日の続きです。


泉神社をあとにして今度は大甕神社へ向かいました。


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大甕神社に辿り着くと拝殿の近くに東天紅鶏(とうてんこう)が放し飼い?にされてました。



その東天紅鶏とは古事記の「天岩屋戸」に登場する長鳴鶏のことで東の空が光りに包まれる時に高く澄んだ声で鳴くことから名付けられ、神話の中で長鳴鶏がいた止まり木のようなものが今では神社の鳥居の由来としても知られてますね。



こちらが拝殿。


この大甕神社の創祀も紀元前とかなり古く、鹿島・香取の二神(タケミカヅチとフツヌシノオオカミ)が国津神や草木石のすべてを平定しても甕星香香背男(ミカボシカガセオ)と称する星神が従わなかったのでこの二神に替わり、甕星香香背男を封じ込めたのが建葉槌命(タケハヅチ)と言われています。



またこの建葉槌命は機織りの女神という説が一般的ですが男神とする説もあるようです。



拝殿で参拝を済ませて本殿へと向かいます。


その拝殿のすぐ横に白蛇塚と刻まれた石が置かれてました。


このあたりは岩がゴロゴロした石山なので蛇が多く棲みついていたのかも。



こちらは宿魂石(しゅくこんせき)です。


この宿魂石と刻まれたひとつの岩が甕星香香背男の荒御魂を封じ込めたものなのかな~と思ってたら古来より大甕(おおみか)と呼ばれるこの大きな岩山全体が宿魂石のようです。



封じ込めたものと封じられたもの。


その甕星香香背男に勝利した建葉槌命が祀られている本殿はこの岩山の頂上にあってやや険しい参道を登っていかないといけません。


この時、登山靴で良かったとつくづく思いましたね。



こちらは鎖のある岩場。


本殿へはあともう少しです。



これが建葉槌命を祀る大甕神社の本殿です。


登山とは言っても標高の高い登山という訳でもないのであっさり着いてしまいました。



さて、この本殿を降りていくと境界石と呼ばれる奇妙な石のゲートが見えてきました。


ここには社務所で授与されている祈願札がたくさん貼られています。



こちらは境界石の案内書き。


その説明によれば、、、


縁結びを祈願される方は多勢おられますが中には悪しき縁により辛苦困難に陥り、やがて身を滅ぼすこともあります。

そのような現世の悪しき縁を断ち切り、開運招福を祈念してお潜り下さい。


と書かれています。


こうした一種の縁切りはどこかおぞましい雰囲気もありますがここでは特定の個人に対する縁切りではなく、これから未知の先となる境界を越えていくのに現世での悪いものをここで祓うといった思想なんでしょうね。


もっとも自分には特定個人で縁切りしたいなんて思うひとはひとりもいませんがどうやらここが結界のようです。



はるべゆらゆらとはるべ

ふるべゆらゆらとふるべ


これは古い祝詞の一節で死者をも蘇らせるような祝詞とも言われてますがどこか生命力を感じさせるような文言です。


ここで感じたのが参拝順路なんですがこの祈願札を持ちながら鎖のある岩山を登るのは少々難があるのでもしかしたら先にこちらを潜るほうがいいかもしれませんね。



その境界石を祝詞を唱えながら潜って次に向かったのは元々この地の地主神としていた甕星香香背男が祀られている祠です。



篆書体になっている「星」の文字には五芒星らしきものが描かれてました。