本屋で平積みされている本=面白い
という方程式に疑問を感じることもしばしばあるけれど
期待を裏切る事無く面白かったです
「一生に一度だけ死者との再会が叶う」
物語の軸となるこのルール
僕なら誰に会うのかな~
肉親で言うと祖父だけど
別に今さらあって話すことはないなぁ・・
祖父が死んだのは僕が小学校5年生の時だ
そこまで悲しみ泣く孫はいなかったと
近所のおばさんに言われる程
自分が泣いたのかは
あまり覚えていないが
アゴの事をよく覚えてる
「ご臨終です」と時計を見ながら時刻と共に告げた医者の言葉とほぼ同時に
おじーちゃんのアゴがガクっと落ちたのを見て
生から死に切り替わる合図に思えた
力なく空いた口から魂と呼ぶべきものが出て行く出口に思えた
だからお通夜の時
口を接着剤でくっつけられて戻ってきた
おじーちゃんを見て
子供心に希望を持っちゃったんだよね
口が閉じてるなら!って
でも時間が経つにつれて
だんだんアゴの重さに耐え切れなくなった唇の皮が
裂けてまたあごが落ちそうになってたから
夜通し、ずっと添い寝しながら
アゴを支えてたなぁ・・・w
お茶で口を湿らすという習慣に腹を立ててたっけな
口が開いちゃうだろ!!!って。
そして葬式も終わり親族が集まって
酒盛りしてる時に出てきたラジカセ。
あの時代にはきっとハイカラな肉声の遺言が録音されてた。
家族全員に一言づつ残された「声」を聞いてるから
今更「一生にに一度」という機会を使ってまで
会いたいとはならないのかな~
それに会えたとしても
僕は残されていた声に
まだ応えれていない気がするし・・・
やっぱりそんな機会を使うとしたら
祖母タキヨかな。
あ
まだ生きてるわ!
そろそろ実家行こう
皆さんは誰に使う?