平昌オリンピックが閉幕した。閉会式では、晴れやかでリラックスした表情の選手達が映し出され、楽しく頼もしかった競技の風景が蘇った。強風による競技への影響は かなりあったものの、当初 懸念された寒さやノロウィルスによる被害は、選手や観客達には広がらなかったようで、一応 安堵した。

閉会式の演出では、お国柄のものもあり、映像技術を駆使したものには限りない可能性を感じ、楽しむことができた。2年後の東京五輪では、どういう方々により、どんな演出がなされるのか、とても楽しみである。

一方 閉会式の挨拶では、韓国のオリンピック組織委員会の会長だったか、北との合同チームにより これからの南北の統一のきっかけとなったのではとか、これからの南北関係の発展を強調されていた様に感じたが、かなり政治色を出した意図的な印象を持った。バッハ会長も平和の祭典として、北京五輪にも繋がる様にとメッセージを送っていらしたが、実質的に進展していくかは これからである。

米国には、北の核の完全放棄は もう難しいと考え、北を核保有国として扱った上で交渉していった方が良いのではないか、との意見も出始めているという。更には、日本にも核保有を認める様な意見まで出ているとも。そんなことになったら、核拡散防止どころか、被爆国である日本がそうならと、歯止めが効かなくなるのではないか。

又 その前に米朝で取り引きしてしまったら、恐怖を煽られ、言い値で沢山の武器や兵器を購入させられた挙げ句、" 米国は大丈夫だから 自己防衛したら?" と自立を促される様になるのかと。米国の傘の下に無い " 平和立国 " として自立するなら、自衛としての最低限は必要かもしれない。しかし それが核保有に依るものにまでなったら、戦後日本の目指した国とは、乖離してしまう。

勿論 それは北が、米国含め世界を敵視せずに、言葉と裏腹のことをしないなら、という条件付きであり、その実現は未だ未だ疑わしい。閉会式に参加した北の代表とイヴァンカ氏も冷ややかであったし、対話への道も どうなるかわからないが。そして 核が抑止力であるということに疑問ある立場では、やはり核廃絶を目指してもらいたいと思う。