私の中でターニングポイントとなった作品は2つある。一つは小学4年生の時に見た「謎解きはディナーのあとで」、もう一つは中学3年生の時に見た、「逃げるは恥だが役に立つ」である。なぜ、この作品が私の中で大きな影響を与えたのかは、正直分からない。だが、確実に私に夢や希望を与えてくれた作品で、ドラマを見るきっかけとなっている。

 今日は、一つ目のターニングポイントになった「謎解きはディナーのあとで」を紹介しよう。

 

はじめに

「謎解きはディナーのあとで」見たことのある人も多いのではないか。私が小学生だった頃、嵐は、松本潤の「花より男子」を経て、人気絶頂であった。そんな中、始まった「謎解きはディナーのあとで」。大まかに説明するとお嬢様が身分を隠して、刑事として活躍する話である。でも、お嬢様には謎解きの才能はなく、執事である影山がいつも謎解きを行う。そこに関わる癖の強い、刑事仲間達。執事とお嬢様という関係で恋愛には発展しないが、櫻井翔演じる執事の影山が、必死に北川景子演じるお嬢様を守る姿はキュンキュンするポイントでもある。

 

見どころ

 この作品の見どころは、とにかく豪華なセットや服である。超高級住宅に住むお嬢様、だだっ広いテーブルに置かれた色とりどりの食事。横で、執事がワインボトルを開けて、お嬢様のために食事を用意する。煌びやかなドレス、大きなシャンデリア、全て、女子の憧れである。ディズニープリンセスに憧れていた少女たちにとって一度は憧れた世界なのではないだろうか。無論、私もそのうちの1人である。小さい時の憧れを全て具現化してくれた作品で今見てもワクワクする。

 また、都会の喧騒とした雰囲気と、閑静な住宅街、その対比も面白い。一度家に入れば、聞こえてくるのは、執事とお嬢様の会話だけ。社会人のオンとオフを覗いているみたい。実際は、あんなに綺麗なドレスも着ないし、もっとだらけているが。笑

 

 このような経験をしたことがある人も居るのではないか。会社で制服やスーツを身に纏った同僚や上司。仲良くなって、インスタを交換したり、オフの日に遊んだりして初めて見る私服。いつもとは違う雰囲気にドキドキしてしまう。そんな感じ。そのギャップ、理想と現実、その対比が見ていて心地よい。殺人事件が起こっているオンと、煌びやかな家でご飯を食べているオフ。しかし、常に頭から事件が離れなくて、ディナー後に謎解きをしてしまう。気持ち悪いくらいに対比された世界が、事件を通じて混じり合う。

 

この作品をお勧めする人

 この作品は是非とも働く女性に見て欲しい。日常生活、毎日が同じになっている人も少なくないのでは?同じ時間に起きて、仕事をして、家に帰る、また同じ時間に起きて働く。ルーティーン化されてそれが当たり前になってしまった。もちろん、休みの日の楽しみ、恋人との時間、小さな喜びはある。平和だし、安定はしている。これでも良いと思える平凡な日常。ただ、何の変化もなく、その日をなんとなく過ごすことになっている。そんな人々に思い出して欲しい。何もかも新しく感じた幼少期、仕事に理想を持っていて、煌びやかな世界に憧れていたあの頃。想像の中でだけでも楽しくなれていたあの頃を。このドラマは非日常空間に連れていってくれる。見ているだけでワクワクするし、まるで子どもに戻ったみたいにプリンセスに憧れてしまう。

 仕事をしなくても良いという立場であるにも関わらず、身分を隠しながら刑事として働くお嬢様。自分のため、社会のために働く姿はかっこいい。このドラマが始まった頃、外で働く女性も増えてきた。働くことは、お金のため、生活のためなのかもしれないし、自分はダメダメだと感じることも多いかもしれない。だけど、働くことはかっこいいそんな風に思える。彼女は、謎解きもしていなければ、必死に頑張っているわけでもない。お嬢様なのに働いているただそれだけ。でも、それがかっこいいのだ。ドラマを観た後、働くことはかっこいいな、ちょっとお洒落をして出掛けてみようかな、周りにいる人を大切にしようかなと思える作品となっている。ワクワクする世界に足を運んでみてはいかが。