2022年の東京ヤクルトスワローズは、球団史では29年ぶり2度目となるリーグ連覇を達成したが、日本シリーズはバファローズに敗退し、球団初の2年連続日本一という目標には届かなかった。



スワローズの戦いぶりを観ていて、いちスワローズファンとして色々思うことがあった。そこで当ブログではシーズンを終えたタイミングで、個人的な印象などを記してみたい。


ここでは、2022年を通しての個人的な感覚について。


自分は優勝するイメージが浮かび難かった初優勝前にスワローズファンになった為、1981年から1990年までの10年連続Bクラスの時期でも、弱い贔屓チームを応援することに萎えるタイプのファンではない。この時期を振り返ると、応援の熱量的には最も高かった時期だとさえ思っている。


2022年のスワローズを振り返るとリーグ連覇は果たしたものの、昨年の日本一からは後退した格好であり、2年連続日本一に期待していたファンが不満を感じても不思議ではない。


だが、個人的には交流戦優勝、シーズンの大半を首位で戦い抜いてリーグ連覇を果たしたことに加え、村上選手のセ・リーグでは36年ぶりとなる三冠王を成し遂げたことなどを目にできた為、満足度の高い1年だった。


スワローズのリーグ連覇は1992〜1993年以来、29年ぶり2回目となるが、シーズン中は戦力の最大化を図りながら戦えたと思う。交流戦中の戦いぶりは、交流戦導入後のセ・リーグ球団の中では最も力強かったようにさえ感じられた。この時期の戦いぶりは、いちファン目線でも圧巻だった。


村上選手は本塁打記録などで、名実ともにチームの顔となる存在となった。自分は若松選手以降のタイトルホルダーや名選手をリアルタイムで観ているが、社会的なインパクトは1987年のホーナー選手や2013年のバレンティン選手を上回る域だった。


若手の長岡選手と内山捕手の台頭により、センターラインのレギュラー(及び後継者)が固定化され、大半のポジションはレギュラーが定着した。選手層が厚いとは言えないが、ベースの底上げは進んでいる。


高津監督は2024年まで契約を延長した。物事に絶対はないが、高津監督の契約期間中は村上選手がスワローズでプレーを続ける為、セ・リーグの優勝争いに加わり続ける可能性が高いと思っている。


スワローズを語る際に、1990年代に野村監督が率いた時代が黄金期として括られている。現在のスワローズは第2期黄金期として、後々まで語られる可能性が高い。今年のスワローズの戦いと村上選手の活躍は、それだけの見どころはあったと思っている。