試合を通じて、スワローズの方が塁上を賑わせたが、野球は得点を競うものである。結果的には、初回にドラゴンズがツーラン2発で効果的に奪った4点のみで逃げ切った。


最下位スワローズと5位ドラゴンズとの対戦と言えども、個人的には既に順位争いは決していると思う為、現在のスワローズは通年で一つでも多く勝つことが期待される。だが、今日の試合は初回の大量失点が余りにも重く、最後まで追い付くことさえなく、連勝はストップした。


神宮球場で開催されたスワローズvsドラゴンズは、2-4でスワローズが敗戦。スワローズは3連勝でストップして、借金は21となった。


今日の試合を途中から見た向きのファンは、スワローズが再三チャンスメイクしている印象を受けたのではないだろうか。


4回には廣岡選手のホームランと雄平選手のタイムリー内野安打で2点を奪い、更に無死満塁のチャンスだった。


この後も、5回には一死一、二塁、6回と7回には無死一塁、8回には3安打放って、無死一塁→二死二塁→二死一、三塁と推移した。9回には一死一、二塁のチャンスを作った。4回以降は先頭打者が出塁するか、得点圏にランナーを置く状況を作り続けた。


だが、結果は4回の廣岡選手のソロホームランと雄平選手の内野安打で奪った2点のみだった。流れの中で奪ったのは、雄平選手の内野安打による1点のみで、チャンスメイクを繰り返し、チャンスを逸する攻撃が繰り返された。


特に山田哲選手は、1四球を選んだ以外の4打席は全て三振に倒れた。相手投手と勝負する以上に、高めをストライク判定する球審の眼と勝負しているかのようにさえ感じられた。


8回の3安打を放ちながら、無得点という攻撃は、今日のスワローズの戦いぶりを象徴するかのような流れだった。村上選手のツーベースで、一塁走者の雄平選手が本塁突入して憤死したシーンは、全く際どいタイミングではなく、悠々アウトのタイミングだった。


些か無謀なタイミングで本塁を狙ったのは、雄平選手が二塁周辺で打球の行方を確認した故にスタートが遅れたからなのか、河田コーチがドラゴンズ左翼の福田選手であれば生還できるという理由があったのかは定かではない。今日の試合を通じて、スワローズの噛み合わない攻撃ぶりを印象付けるシーンだった。


スワローズ先発の小川投手は、5回4失点という結果だった。これだけを見れば、特段悪いとは思わないかもしれないが、初回の小川投手はテンポが悪く、ドラゴンズの各打者に追い込んでからも粘られ、抜けた変化球を見極められたり、捉えられるという厳しい投球内容だった。


ホームランは余りない大島選手、今季のスワローズ戦ではホームランを量産する堂上選手にツーランを打たれた。大島選手には上手く打たれた感もあったが、堂上選手に打たれたのはフォークが落ちなかった完全な失投気味の球だった。


小川投手は2回以降は無失点で凌いだが、初回だけで38球を費やした投球の印象が悪く、個人的には全体的には及第点だったとは全く言い難い。開幕投手を担った小川投手が、現段階で石川投手の半分の勝ち星しか挙げていないのだから、チームの勝ち星も伸びない筈である。


2番手以降の五十嵐投手、近藤投手、星投手、梅野投手は無失点で封じた。ピンチを招くシーンもあったが、三振を奪って切り抜けてみせた。


明日の試合で、スワローズは平井投手を先発起用する。首脳陣はパ・リーグのファイターズに続き、オープナーを採用したのだろうか。何とか残り試合を5割で乗り切って、小川監督が率いた2014年の60勝を目指して欲しいと思う。