ニューヨーク・メッツからFAになっていた青木宣親選手が、古巣の東京ヤクルトスワローズに復帰することが決まったようだ。


青木選手のスワローズ復帰にあたり、大半のファンは好意的に捉えている気がする。だが、スワローズファンでありながら、青木選手のファンでもある自分は、復帰報道に触れて複雑な思いとなった。


そこで、当ブログではいち青木選手のファン目線、いちスワローズファンの目線とに分けて、青木選手に関して記してみたい。



青木選手の復帰報道に触れ、第一印象は以下のツイート内容である。


>青木の復帰はMLBでプレーできる実力もある為、考え抜いた末の決断か。


>MLBに拘って、数少ない日本人野手としてプレーして欲しかったな。


自分にとって、青木選手のスワローズ復帰はいちスワローズファンとしては朗報だが、いち青木選手のファンとしては残念な思いがある。昨年の成績を勘案しても、ヤクルト球団との3年10億円と報じられた条件面(昨年の年俸は550万ドル=約6億円)でも、日本球界への復帰は、このタイミングではないだろうという思いが強い。



青木選手が2012年からMLBに活躍の場を移してから、在籍球団がブリュワーズ、ロイヤルズ、ジャイアンツ、マリナーズ、アストロズ、ブルージェイズ、メッツと7球団を渡り歩いた。所謂、ジャーニーマンと称されるようなキャリアの変遷である。


個人的には、青木選手に対してMLBのみで1000本安打を放つことを期待していた。MLBのみで1000本安打以上を放っている日本人選手は、イチロー選手と松井秀喜選手の2人のみだが、青木選手はMLB6年間のキャリアで774本の安打を積み重ねていた。


青木選手がMLBのみで1000本安打を記録すれば、結果的に終身年金を受け取る資格も得ることができ、実績的にも一流のメジャーリーガーという存在になれた。日本人野手が苦しむ中でも、青木選手が一定の活躍をすることで、MLBを目指す後進の日本人野手にとっても励みとなるのではないかと感じていた。


昨年の青木選手はMLB3チームを渡り歩いたが、個人的には単年であれば来季もメジャー契約を勝ち取れるのではないかと期待していた。今年のMLBはFA市場の動きが本当に鈍いのは確かだが、長期戦に縺れ込んでも、フィットする球団はあると思っていたからである。昨年末に放映された鳥谷選手との対談番組でも、米国でプレーする意思を語っており、今季もMLBでプレーすることを期待していた。最悪でも、松井秀喜選手の晩年のように、開幕後に契約を締結して、MLBでプレーできるのではないかと思っていた。


今回のスワローズ復帰に関する報道を見ていると、青木選手は1月中をタイムリミットに設定して、去就を決めようと思っていたのかもしれない。今オフのMLBのFA市場の流れを見ると、キャンプイン後に契約を締結する選手が一定数いる可能性が高い。万一、1月中をタイムリミットに設定していたのであれば、MLB球団との契約締結は厳しかった感がある。


青木選手の日本球界復帰により、NPBでのプレー経験があるMLBプレイヤーは、現段階では契約未締結のイチロー選手のみとなる。


NPBでは抜きん出た結果を叩き出していた青木選手が残したMLBの成績を受けて、今後の日本人野手に対する評価はより厳しいものとなる可能性がある。個人的には青木選手に対して、MLBの日本人野手に対する厳しい評価を覆す活躍を期待していたので、いち青木選手のファンとしては残念な思いがある。


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