・私は、人間としての見当識(私は誰か?ここはどこか?今はいつか?)を得たいのである。

・実際、世の中を眺めまわしてみれば、美しい相利共生関係ではなく、寄生から片利共生関係にいたる、あるいはずるく、あるいはさもしい関係が人間社会の中にもいたるところ展開されていることがわかるだろう。

・勉強しているときが一番楽しいんです。遊びたいという要求より、知りたい、勉強したいという要求のほうが、はるかに強いわけです。

・人間というものは、最も基本的な欲求として、知りたいという欲求をもっている。

・文明社会というみのを人がなぜ築くことができたのかというと、これはすべてヒトの知的要求の歴史的積み重ねがなしたものとっていいでしょう。

・人間はみんな60兆個の細胞を持っていて、その細胞一個一個の中にDNAから成る生命活動のプログラムを持っている。それはATGCの遺伝暗号で書かれたプログラムで、物質的には30億個の塩基対から成っている。いわゆる遺伝子は全部そこに塩基対としてコードされている・60兆個の細胞は常に自分のDNAのの中のその時の必要な部分を読み取っては自分の役割を果たしていく。

・人と動物との間に一線を画すことができるとするなら、それはヒトと、ヒトの最近縁種であるサルトの間に画されるはずである。ということは、サルの何たるかを知ったときはじめてヒトはヒトの何たるかを知ることができるということである。

・20世紀後半になって、分子生物学が飛躍的な発展を遂げ、それまで生命現象として特別視されていた様々の現象が物質レベルで解明されるようになった。生命現象に神秘的な未知の領域がたくさんある間は、そこに特別の意味を求めることは容易だった。しかし、分子生物学が生命現象を物理現象として一歩一歩解明していくごとに生命の神秘は消えていった。

・環境問題の深刻化によって、ヒトは事故の役割の大きさに気付き、ヒトと自然のかかわりを認識しなおし、自己の行動に責任を持つようになり、盲目的行動者から世界のマネジメントに自覚的にかかわる世界のケア・テイカーへと自己を変貌させようとしている。

・人類史における一大転換点、盲目的行動者から責任行動者への転換点に我々は立っている。

・地球という天体にたまたま特別の構造を持った物質環境があった。その中でいくつかの物質が結合を繰り返しているうちに、たまたま自己複製能力を持った物質的集団が出現した。これが環境との相互作用を繰り返していくうちに、次第に複雑な構造をとるようになり、ついには意識という手に負えない負えないものまでも持つ人間という種族を生むにいたった。ていうのが一口で述べた生命の歴史である。

・地球環境が生んだ生命であるがゆえに地球環境を離れては生きていくことができない。これが人間を含むいっさいの生命の宿命である。

・かつてアメリカの宇宙飛行士ラッセル・シュワイカートは、人類の宇宙進出を評して、これは太古において水中にしかいなかった生物が初めて陸上に進出したときにも比すべき生物進化の一大ターニングポイントであると指摘した。その比喩になぞらえて言えば、宇宙を時々出かけてはすぐ戻ってくる場所としかとらえない人々は、陸上生物にはならず、両生類に留まらんとする発想に立つ人々と言えるだろう。

・人間の認識というのは、すべてが経験、感覚入力の基盤の上に成立するものであって、もし、感覚入力をすべて取り去ったら、認識能力そのものが崩壊してしまうということを、感覚遮断実験が証明しています。

・人間から視覚を奪い、聴覚を奪い、あらゆる皮膚感覚を奪っていくと自分と自分を取り巻く世界とのつながりが失われていき、自分がある客観世界に属した存在であるという一切の感覚が失われ、世界が崩壊します。それとともに、自己の存在感が失われ、自己が失われ、幻覚世界の中に事故が溶け出していくような感覚に襲われます。

・一方に単独者のほうが安定するというのがありながら、同時にそういう人間関係を求める原始的要求がある。結局、その葛藤が常にあるんでしょうね。

・Let's everybody keep cool. Let's solve the problem.そういう大事故の時は、それしかないわけです。頭をクールにして、とにかくの前にある問題解決をやり続けるしかない。

・意識を混濁状態に置いたままの生とか、苦痛が激しくて、意識がほとんど苦痛と苦痛の克服にとらわれたような状態での生の維持は望まないということです。

・人生における最大の悔恨は、自分が生きたいように自分の人生を生きなかったときに生じる。

・動物が進化するとは、自分がそれまでない覚えた生活パターンが全く通用しない新しい生活環境に身を置き、新しい適応の努力を続けるうちに、心身両面で、新しい能力が開発され(自らのうちに発見し)、新しい生物種になっていくということである。

・自分の脳を育てるのは、自分自身以外にいない、ということです。脳に何を体験させるかというのは、要するにその人が自分の時間を使って何をやるかということです。

・自己の価値体系が個的であることに満足することことを学ばねばならない。どこの企業でも嫌われ者の管理者がいる。例外なく、自己の価値体系の相対性を学ぶことができなかっ人物である。

・人間何が幸せかと言えば、「やりたいことを、やりたいように、やる」という一点に尽きる思っている。

・勝ち負けでことが決まると思う人たちの人生げーけからいち早く脱して、勝ち負けに我関せず、と思う人たちの側に身を映してしまうこと。

・「simple is best」はあらゆる世界で通じる偉大な真理である。自然界には最小エネルギーの法則というのがあって、あらゆる自然現象は「水は低きに流れる」ように、より少ないエネルギーですむ方向に自然に進行するていうのもこれに似ている。

・「あれか、これか」という話になってしまうと、すごくバランスの失われた話になるので、「あれもこれも」、どちらにどれくらい重みを置くべきか、という観点で議論することが重要です。

。絶えざるインプットによって蓄積され形成された豊かな個性的知的世界こそが、よきアウトプットの土壌である。

・いろんな思想を味わってみるという経験をある程度積まないと、新しい思想に出会ったときにそれを正しく評価することができません。

・結局、「考える」という行為は頭の中で言葉を並べていく行為ですから、言葉を並べることで著者の思考過程を伝えるメディアである本を読むことが考えるのに一番役に立ちます。

・本を読もうとするときに、それが自分が死ぬまでに読める残り何冊の一冊樽に値する本であるかどうかを吟味してから読むべきである。目の前に読もうと思っている本が何冊かあるのであれば、読むべきプライオリティの高い順に読んでいくべきである。

・トラウマ体験を受けた後、逆にそういう体験をしたことが人格形成にプラスに働き、人間的に大きく成長させる「心的外傷後成長(PTG)」、すなわち「ポスト・トラウマティック・グロウス」という原子用が起こることが世界的に注目されているのだという。

・「万物は流転する。」こそ、永遠の真理なんです。

・どうか忘れずに生きていってほしい。そういうどん底の中から立ち上がった国が世界有数の大国へと背一葉できるていう事実が、過去の経験からすでに実証されていることを。そして、そういうどん底の中で育った人間は,ちょっとやそっとじゃ折れない強靭な心を持つことができるていうことを。

・「いま世界で何が起きているのか」「いま世界はどう変わりつつあるのか」「この変化し続ける世界の中でにほんはどうすればししのか」「そこで自分はどうすればいいのか」ということを常に考えることが大切なのです。