・陰陽説は、万物を陰と陽、マイナス要素とプラス要素の二元論で説明しようという考え方。五行説は、木、火、土、金、水の五つの要素から成り立っているという思想で物質だけでなく自然の運行や運命、人間の体調などあらゆるものが五行の影響を受けると考える。この五行陰陽説から生まれたものの中でもっとも有名なのは易。易は占いとしてだけではなく、天地人の運命を語る哲学書として現在も世界中で親しまれている。

・古代中国の人は、この世のあゆるものはすべて気でできていると考えていた。「気」には二種類あって、積極的なものを容器、消極的なものを陰気と呼ぶ。この二つが絡み合って様々なものの特性や性質を形成している。太極とは、陰と陽が混ざりあった、すべてのものの根本となるもの。

・穢れとは、「人間に対して感覚的に不快の念を与えるものとして特に忌諱され、災害や死をもたらす何者(悪霊)の発する悪しき働き」と定義づけられる。具体的には、人畜の死や出産、罪悪や疫病といったものが穢れと目されていた。穢れに触れること、すなわち穢れにとらわれ、その支配下にはいることを人々は極端に嫌がった。このため人々は忌(物忌)によってあらかじめ避けようとし、とらわれてしまった場合には、禊祓によってその状態から脱却していた。