・文化的アイデンティティーの違いが衝突の原因となっている。
・敵を作ることで内輪をまとめている。
・世界の指導者が、世界政治の多文明性を理解し、力を合わせそれを維持しようと努力しなければならない。
・16~19世紀に西欧が世界の覇者となったのは、理念や価値観が優れているからではなく、軍事に優れていたからだ。
・グローバル化すれば、意識する世界も広がり、文明、社会、民族についての自意識が強まる。
・個人主義は、西洋の重要な特徴。
・近代化と西欧化は違う。
・日本人の魂をもって西洋の技法を学ぶ。
・近代化と合わせて、その社会の土着の文化、主な価値観や生活習慣、制度を保存する試み。
・変化の初期は西欧化が近代化を促し、後期には、近代化が脱西欧化を促進し、土着文化を復活させる。
・協力は信頼をもとに生まれるものであり、信頼が最も生じやすいのは、価値観や文化を共有する場合だ。
・非西欧社会が近代化を目指すなら、独自のやり方でそれを実現し、自国の伝統や制度、価値体系を基礎としてそれを利用しなければならない。

・ロシアの軍事介入の目的は、まずジョージア政府を弱体化させ、それから支援することによって、独立志向のジョージアをロシア陣営に引き込むためだった。
・西欧の価値観とは、民主主義、自由主義、小さい政府、人権、個人主義、法治主義ではあるが、西欧人はこれを普遍的価値だと捉えるが、これを押し付けるのは帝国主義ととらえる人もいる。
・新興勢力に対して、諸国が勢力維持のバランスに努めるか、時流につくのかにかかる。
・中国の勃興は、中核国家を含んだ異文明間の大戦争を引き起こす可能性がある。
・革命が進行すると、穏健派より過激派が力を持つ。
・文明が衰退する時は、新しい方法に余剰分を当てなくなる。つまり、投資率が低下する時、余剰分を既得権益が利己的なものに充てるとき。
・文化に人々を結集させ、あるいは分裂させる力がある。
・ヨーロッパは、ヨーロッパ的価値観により発展した。
・西欧の指導者の責任は、西欧文明を他の文明に押し付けるのではなく、それを保存し、保護し、新しくすること。
・非西欧的アメリカは、アメリカではない。・世界的な単一文化を唱える人は、世界をアメリカのようにしたいと思い、アメリカを世界のようにしたいと思う。
・世界の安全を守るには、世界の多文化性を認めなければならない。
・多文明的な世界に会っては、普遍主義を放棄して多様性を受け入れ、共通性を追求することである。
・あらゆる文明の住人は、多文明の住人と共通して持っている価値観、制度、生活習慣を模索し、それらを拡大しようと努めるべき。
・文明に優劣をつけるべきではない。
・文明の衝突こそが世界平和にとって最大の脅威であり、文明にに基づいた国際秩序こそが、世界戦争を防ぐ最も果実な安全装置なのである。
・著者は文明を、西欧、中国、日本、イスラム、ヒンドゥー(インド)、スラブ(ロシア)、ラテンアメリカ、アフリカの八つに分類している。