こどものころの私はよく転んだ。

 なので いつも身体のどこかに 小さな傷があった。

 転んだ時によく言われたのは 「あわてないで ゆっくりね」

 という言葉だった。

 

 その後も よく考えないで行動してしまい、その結果、失敗するということ

 を 何度繰り返しただろう。

 それでも 反省するということを あまりしなかった。

 

 真剣に考えるようになったのは ずいぶん大人になってから それも大きな

 怪我をした後のことだ。

 

 つまり 痛い目にあわなければ わからなかったということ。

 

 この時はさすがに 自分の愚かさ加減を 心から反省せざるを得なかった。

 

 

 

 怪我の後は 考えないで行動する から 考えて行動する ように 

 (少しずつだが)変化してきている。

 

 そしてそうできないまでも 何かをする時 いったん立ちどまって考え

 るようになったと思う。

 

 このごろは それより一歩進んで ていねいな生き方 ということを心

 がけている。

 ある本からのうけうりかもしれないが ていねいに生きる!  

 なんて素敵な言葉だろう。

 

 

 考えないで行動することは 考えすぎて行動できない人よりは 

 ましかもしれない。 けれど、 

 

 そのように生きてきて 経験してきた多くの弊害や失敗のことを考え

 ると 

 自分にとって 何一つ良かったと思えることはない。

 

 これからは ていねいに生きる ことをライフワークのひとつにしたい。