銀河の旅と現実 

 

形而上と形而下のはざま

 

星祭りの夜、疲れ切っていたジョバンニは小高い開けた丘の上で眠りに落ち、

 

そして夢を見た

 

それは、ほんの数分だったかも知れない、でも数時間でもあったのです。

 

不思議な夢の旅にいざなわれたジョバンニ、

そしてジョバンニが乗って居る汽車に

今、正に

突然乗り込んで来た子が

心の友と思って居たカンパネルラだった、二人は不思議な汽車の旅をする。

 

目の前に居るカンパネルラはどこか寂しげでしたが、日頃忙しいジョバンニにとっては、

こんなに近くにカンパネルラが居ると思うと、心弾む時間となったのです。

 

その汽車には様々な人が乗って来て、そうしていろんな事を語って降りてゆく・・・

 

ジョバンニにとって他の人達の事よりも、目の前に居るカンパネルラが

この旅を何処までも一緒に続けてくれる事を願っていた。

 

夢なのか、現実なのか、とても不思議な時間が過ぎてゆく・・・

 

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先日、blog友が私の家を訪れて下さり、その折

【銀河鉄道の夜・ますむらひろし漫画】

の新聞切り抜きを携えて来てくれました。何しろ宮沢賢治繋がりの縁でしたから、

(この漫画は、書籍にもなっている様です)

 

お帰りになってからゆっくりと読んでみると、【銀河鉄道の夜/アニメバージョン】と

展開が似て居ました、以前よりアニメバージョンのジョバンニのキャラが何故にネコ?

と思って居たのですが、M氏(以降ますむらひろし)のイメージキャラが

使われて居たのですね、(何十回と見たアニメ銀河鉄道の夜)

 

賢治の原作にいろんな方の解釈や、展開がなされ出来上がったアニメ版

私の人生に影響を与えたアニメNo.1です。

 

【原作/宮沢賢治・銀河鉄道の夜】

 

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M氏の賢治の捉え方にもハッとするものが有りました。

その場面は、カンパネルラが遠く去り、ジョバンニが夢から覚める場面の表現です。

形而上の表現(色の無い世界)形而下の表現(鮮明な色)として描かれてある事に

流石だと感じました。

 

🔽ますむらひろしさんの漫画より

 

🔽セロの様な優しい声の人がジョバンニに言い聞かせる場面

 

🔽目覚めたジョバンニは、現実を知る事となる

 

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賢治自身、妹のトシの死を通じて銀河鉄道体験をしたのかも知れませんね〜(妄想)

いずれにしても、賢治が描いた【不完全幻想第四次銀河鉄道】に乗るには、

賢治的な【bodhisattvaな心】が必修なのでしょう。

 

🔽5歳の賢治と3歳のトシnetより拝借

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過酷な時にも関わらず、M氏の切り抜き漫画【銀河鉄道の夜】を届けて下さった

べじたんさんに感謝申し上げます。有り難う御座いました。

 

🔽今着ている上着の背にちょこっと描いてみた😁(謹写)