多様性を許容しないと国も会社も破綻する。歴史が証明(国家はなぜ衰退するのか(下)D・アセモグ ) | 本好きエンジニアの日記

多様性を許容しないと国も会社も破綻する。歴史が証明(国家はなぜ衰退するのか(下)D・アセモグ )

かなりの重量感のある本でしたが、美しいロジックで楽しめて読めます。

一般の人用に数式などは省いているそうですが、ケーススタディを元に「なぜ国家は衰退するか?」を分析した本の下巻です。

 

 

 

ローマ時代など古い歴史を使っていたり、現代の分析では、中国やソ連。アメリカの南北戦争あたりの話も出てきて、

衰退・繁栄を分析しています。

 

本著では、繁栄する国家は、「包括的な政治制度」と「包括的な経済制度」の両輪を持っているという事を示しています。

ただ、そこに至る過程では、大きなエネルギー(革命のような大きな動き)が必要だし、色々な偶然が重なった結果であるとも述べられています。

 

こうしたらうまくいくよねーは、なかなか言えないようです。なんか、会社の成功と似ていますね。

 

ただ、こうしたらうまくいかない・衰退するよねという点で、「収奪的な政治制度、収奪的な経済制度」を示しています。

奪われるなら、誰も頑張んないし、イノベーションなんて起きない。という事のようです。

 

これって、会社の運営、マネジメントにも通じますね。多様性を受け入れ包括的でなければ、成功の道は険しそうです。

本当に面白い本でした。