アファメーションとは?

 


そもそも、アファメーションとはいったい何なのでしょうか?

 

 ひとことで言うと、「肯定的な自己宣言」のことです。

 

つまり、自分自身に対してポジティブな宣言の言葉を語りかけるのです。そうすることによって、自身の潜在意識にはたらきかけて前向きな行動力を引き出し、理想を現実に変えていく、というのがアファメーションです。

 







「言霊」という言葉がありますが、アファメーションはまさに言葉のもつ強い力を利用するものです。

 

言葉は思考を作り出し、やがてそれは自分自身の行動につながっていきます。

 

また、言葉にしたことは実際にその状態を呼び寄せます。言葉を変えるだけで、いわば人生が変わるのです。

どうしてそんなことができるのか?

 

それは、アファメーションによって普段私たちが無意識にかけている心のストッパーを解除できるからです。

 

アファメーションをするまでは、実現したい夢があったとしても、それを叶えるためにしなければならないことのハードルが高すぎて行動に移すことができません。

 

 

そのハードルをアファメーションによって自然に超えられるようになり、気づけばその夢を叶える行動ができているのです。



アファメーションのやり方と例文

 


アファメーションがどういうものかわかったところで、アファメーションの具体的なやり方を見ていきましょう。

 

実践することで、心に秘めてきた夢や諦めかけていた願いもどんどん実現していけるはずです。

①自分がこうなりたい、という理想や夢を肯定的に表現する。


まずは、自分がなりたい理想像を頭の中で描きます。

仮にここでは、「仕事で出世したい」と思ったとします。

 

このとき、「仕事で失敗したくない」などマイナスな言葉や否定的表現を使わず、ポジティブな言葉で表すようにしましょう。


②主語と語尾に気をつけて適切な文章にする。


続いて、文章の主語を「私は○○」と一人称にします。これは、自分のことだと認識して自己暗示をかけるために有効な手法です。先ほどの例で言えば、「私は仕事で出世したい」となります。

その次に、「私は○○したい」「○○になりたい」と未来形にするのではなく、「私は○○だ」「○○している」と必ず現在形で表すようにします。

 

未来形の文章は、「(今はそうではないが)○○したい」と暗に示してしまっています。

 

それでは潜在意識に肯定的にはたらきかけることができません。

例文の場合、「私は仕事で出世している」とします。



③しっかり信じて唱え、継続する。

 

文章ができたら、その言葉が今の自分と違ったとしても、それを信じるようにします。例文では、「仕事で出世しているんだ」ということを信じます。そして、鏡の前などで毎日声に出してそれを唱えます。最初はなかなか難しいかもしれませんが、数日では効果は出ません。最低でも1ヶ月程度は心の中で本気で信じ続けるようにします。


こんなアファメーションはNG!


アファメーションのやり方を間違うと効果が出ないばかりか、マイナスイメージを潜在意識に植え付けることにもつながりかねません。

 

 

そこで、どういった方法が間違っているのかお教えします。

ついついやってしまいがちなものばかりなので、気をつけましょう!



①否定的な表現を入れた言葉にする

最もやってはいけないのが、ネガティブな意味の言葉をアファメーションに使ってしまうことです。

 

たとえば、「つらくても仕事をがんばる」という文章は「つらい」という単語がマイナスの意味を持っていますよね。

 

これでは、アファメーションの効果を得られないのはもちろん、潜在意識にネガティブなイメージが生まれ、悪い方向に引っ張られてしまいます。

また、過去形や未来形の文章にしないことも大切です。

 

過去形の文章でアファメーションをする人はあまりいないと思いますが、未来形はどうでしょうか。

 

たとえば、「あの人と付き合いたい」とすると「今は付き合っていない」、「お金持ちになる」とすると「今はお金がない」という状態を無意識のうちに表してしまっています。

 

そうならないために、あたかも今、本当にその言葉通りの状況であるかのような、現在形で断定的な文章にするよう意識しましょう。



②現実とあまりにかけ離れた言葉にする


大きな夢を描いたり、目標を高く設定するのは悪いことではありません。しかし、たとえば「世界一のセレブになって、憧れのハリウッドスターと結婚する」というのは、実現不可能ではないかもしれませんが限りなくゼロに近い確率でしょう。

 

そういった文章にしてしまうと、自分自身が本気でそうなると信じることができなくなります。

「そんなことできるわけがない」「自分には無理だ」「願っても叶わない、バカバカしい絵空事なんだ」と心のどこかで思ってしまっては、アファメーションの効果は出ないどころかマイナスのはたらきをしてしまいます。

 

自分で不可能だと思うと、その言葉通りの本当に不可能な状況になってしまうものなのです。自分で100%信じることができるアファメーションにしましょう。


③テンションが上がらない、複雑な表現にする


作ったアファメーションを声に出して宣言してみたとき、心が躍るような感覚になりますか? 言うたびにテンションが上がるような文章になっていないと、前向きなパワーは生まれてきません。そのためにポジティブな内容にするとともに大切なのが、簡潔でシンプルな文章にすることです。

覚えられないほど長い文章にしたり、普段使わないような難しい慣用句や偉人の格言などを使ったりすると、継続して宣言することができません。日常生活で気づけば口をついて出ているくらいの、言いやすい短めのものにする必要があります。


④続けられない・合わないのに続ける

アファメーションは、継続して口に出すことで効果が表れるものです。強く信じ続けられないようなものにしてしまっては意味がありません。また、すぐに変えたくなってしまうような弱いものを選んでも効果はないので、内容はしっかり考えましょう。

逆に、継続していくにつれて内容が今の自分と合わなくなったり、飽きてしまって声に出しても心が動かされなくなったりするようなら、もう一度アファメーションを練り直すことをおすすめします。

合わない文章を唱えていても、アファメーションの効果は得られません。

 



もっと効果を引き出すには!


いよいよ実践に移る……その前に、アファメーションの効果をより引き出すコツを押さえておきましょう。アファメーションはおまじないではなく、行動力を上げるための脳への暗示です。だからこそ、やり方ひとつで格段に高い効果を得られるようになるのです。



①朝と夜の2回アファメーションを唱える

アファメーションはいつ唱えても問題ありませんが、より効果が高くなる時間帯があります。それは朝起きてすぐと夜眠る前です。この時間は完全に脳が覚醒しておらず、情報をすんなり潜在意識に伝えやすい状態になっています。また、1日の始まりと終わりにアファメーションをすることで、毎日その言葉を心の中にとどめて過ごせます。鏡の中の自分に向かって宣言するようにするとよりよいでしょう。



②具体的なイメージを思い浮かべる


アファメーションの言葉通りになった自分を、具体的に想像してみましょう。仕事がうまくいった自分、恋愛を成就させた自分、お金持ちになった自分、ダイエットに成功した自分……。その自分になったならこういう行動を取るだろう、話し方はこんなかんじだろう、いつもこんな表情だろう、と細かく思い浮かべてみてください。そして今の段階から、できるだけそのセルフイメージに沿うように日々を過ごすことで、どんどん理想に近づくことができます。



③ストレスを感じたらアファメーション

日々降りかかってくるストレスを感じたらすぐ、アファメーションを唱えてみてください。

 

口に出すのが難しい状況の場合は心の中でもかまいません。

 

そうすることで、目の前で起こったことの捉え方が変わり、ストレスが軽減されます。

 

理想が叶った自分になったつもりで受け止めると、いつもならイライラしたり落ち込んだりする出来事も冷静に対処できるのです。



④自分のアファメーションを口癖に


アファメーションは毎日意識して唱えるだけでも効果はありますが、無意識に口から出ているくらいになるとよいでしょう。

 

アファメーションは潜在意識に対する自己暗示なので、暗示がかかった状態が続くことで行動力が上がりっぱなしになります。

また、いつも唱えるものよりもっと短いポジティブな言葉を口癖にしてもよいでしょう。

 

いつも「どうせ無理」「疲れた」などのネガティブワードをつぶやく人より、「絶対できる」「がんばった!」と前向きな口癖がある人のほうに夢は寄ってくるというものです。

 

ついネガティブな感情を口にしてしまうという人は、意識して直すだけでもかなりよい影響が表れるのではないでしょうか。


それに加えて、明るい言葉を発する人には周囲も好感を持ち、一緒にいたりついていったりしたくなるはず。

 

夢を叶えるためには周りのサポートが必要になることも多いでしょう。自分を変えるのはもちろんですが、アファメーションで周りも変えていくことで、より理想に近づけるのです。



まとめ


日本語は、「○○しないでください」「○○しませんか?」など、否定表現・禁止表現を使った言葉が多いような気がしますよね。

 

謙虚で控えめな日本人の国民性にはもちろんよい面もありますが、海外のオープンで積極性のある性格は、アクションを起こすときにブレーキをかけないでいられるともいえます。

大人になるにつれて、やりたいことがあったとしても本当にできると思えなかったり、忙しくて時間がないからなどと言い訳ばかり頭に浮かんできたり、自分で自分の可能性を狭めてしまっている……なんてことが増えていきます。

 

しかし、アファメーションによって今までなら踏み出せなかった一歩を踏み出すことができるようになるはずです。

 

海外の成功者に多い、自信たっぷりで少しビッグマウスにも思える気質を、これからの日本人も身につけていく必要があるのかもしれません。


人は1日になんと7万回も思考しているといいます。

 

 

そして、その思考のうちの7~8割が「疲れた」「イライラする」「不安だ」「つらい」「自分には無理」など、ネガティブな内容だというのです。

 

脳内で自分に対してつぶやく負の感情がどんどん自分自身をむしばんで、無意識のうちにそういう思考回路が構築されていってしまうのです。

しかし、アファメーションによってその思考をどんどんポジティブなものに書き換えていけば、あらゆる物事を前向きに受け止め、自分の可能性を信じて行動できるようになっていきます。

「思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。

 

行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから。習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。

 

性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから」

マザー・テレサのこんな格言をみなさんも聞いたことがあるでしょう。

 

これはまさにアファメーションで人生を変えようとする人にぴったりの言葉です。

 

思考を変えて運命を変える、それがアファメーションなのです。