北海道【道央~道東】海鮮と廃線跡地巡りの旅⑪ | ゆうとの鉄道ブログ

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ボストンバックとカメラを片手に
寝台列車に飛び乗った
遠い昔に 一度忘れた夢
深夜の汽笛

行き先も無い 終着駅も無い
夜明けさえ来ないなら

このまま乗っているつもりだ




人間という生き物の勝手で、大自然の草木が切り倒され、

線路が作られ、ホームが作られ、駅舎が建った。

やがて人々が集まり、町が出来て、列車が走った。

町は人で溢れ、活気があり、列車も多忙な毎日だ。

しかし時は流れ、人々の賑わいが去ると、少しづつ人が去って、

いつの間にか町が静まり返り、やがて誰も居なくなった。

冷たい木枯らしに枯葉が舞い、駅舎は取り壊され、町も無くなった。

ホームと線路だけがそこに残り、また草木で覆われる。

長い長い年月が経つと、ホームは草木に埋もれ、錆びた線路も

陽の光さえ当たらない。

何年、何十年の時が流れても、ホームと線路だけは昔のまま、

あの頃のまま時間は止まっている。

そして今もなお、ホームと線路は人々で溢れる列車がやって来るのを

静かに待っているかのようだ。



何となく書きたくなりました。


という事で、前回の続きから。


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2017/06/03~06/06 、東京から旭川~網走~釧路⇔根室~襟裳岬~帯広~糠平~旭川と、3泊4日で、北海道のおよそ中心から東端へ。鉄道と海鮮と景色を楽しみながら廃線跡地を巡る旅に行ってきた旅紀行を連載しています。


旅の3日目の夕方、時刻はpm17:30。
素晴らしかった旧国鉄広尾線の廃線跡地である幸福駅を後にした我々は、約6.3km車で移動して次なる駅、大正駅跡地へやってきました。



学校の校庭のグランドみたいな「大正ふれあい広場」という場所に、ぽつりとホームのみ。
線路は有りませんでしたが、古き木製漂うホームと駅名標があれば充分廃線跡地の風格がある。



しかし駅名標は、残念ながらwebの情報だとレプリカの駅名標と出ていますね、、、まあ住所が載っていないのでそうだろうね。ちなみにこの大正駅、当時は「大正駅→幸福駅」の乗車券が「たいそう(たいしょう)幸福」という縁起切符として人気だったそうです。



ホームの屋根は、後から作ったものっぽいが、路線に沿って南北に伸びるホームは、ここに線路があったことがわかるね。



廃止時点では、単式ホーム、島式ホーム(片面使用)複合型2面2線を有する駅だったとの情報があるので、けっこう大きい駅だったのだろう。写真は撮らなかったが、旧木造駅舎に似せて建設された公衆トイレが広場内に設置されている。



さてさて、大正駅跡地から北北東へ約5.7km、車で7分程度で到着したのは、ついに来ました愛国駅跡地。ここも改築されてはいるが、綺麗な駅舎が残っていて、帯広市により「愛国交通記念館」として整備されている。



ここ愛国駅も、幸福駅同様「愛の国から幸福へ」のキャッチフレーズとともにブームを巻き起こし、1978年(昭和53年)7月、「愛国→幸福」の乗車券発売枚数が1,000万枚を突破。1981年(昭和56年)末には1,200万枚、売上総額は9億4,000万円に上ったとwebに出ているね~すごいなあ・・・・9億って∑ヾ( ̄0 ̄;ノ



なので当然、幸福駅よろしくラブラブ感満載の「恋人の聖地登録記念碑」なんかがある。
これはNPO法人、地域活性化センターの「恋人の聖地プロジェクト」で、プロポーズにふさわしい場所として選定されたことを記念して建てられたボードだそうだ。



ブームの火付け役になった「愛国から幸福ゆき」の切符の石碑。



こっちにも記念切符のモニュメント、、、、いたるところにあるなあ~
一時期の「愛の国から幸福へ」ブームが去り鉄道が廃止された現在も、帯広を代表する観光名所として幸福駅と共に多くの観光客が訪れているようですね。



さてさて、駅舎裏のホームへ行ってみよう。
まず目に飛び込んでくるのはこれ(*^ー^)ノ
蒸気機関車9600型の19671号機、当時のまま静態保存されている。



後はこんな感じ:*:・( ̄∀ ̄)・:*:
ちゃんと線路もあって、ホーム、駅舎、線路、車両がすべて揃っている完璧なる廃線跡地と言えるね。



9600型19671号機、けっこう綺麗に整備されている感じがするね~
塗装も綺麗でしたよ( ̄▽+ ̄*)



周りに見えていますが、わりと住宅街なので、敷地はそんなに広くは感じなく、ホームは廃止時の1面1線であるが、かつては相対式2面2線のホームに加え、駅舎北側に切欠き貨物ホーム、東側に側線2本を有し、列車の交換が可能であったとの情報がありますね。



駅名標は、住所は入っているものの、けっこうい綺麗で新しいので観光向けかな(笑)
本当の廃線跡地ファンは、やっぱ古ぼけた当時のものを好むよね~
まあ、あるだけ感謝ですが。



駅舎だった赤屋根の建物は、愛国交通記念館となっているので自由に見学が可能だ。
さっそく入ってみよう(* ̄Oノ ̄*)



素晴らしい鉄道遺産の数々が展示されていました。
通標閉塞器、思い出の鉄道道具として駅員関連道具、乗車券、スタンプ、お別れ会の様子の写真パネル、1987年2月1日の最終832D列車(広尾→帯広)「さよなら広尾線」マーク、駅構内図、などなど、、、。



時刻表もありました
上り下りがそれぞれ1日6本、当時にしてみれば多い方なのかなあ。



そして廃止当時の運賃表。
東京都区内までまで¥8,400、、、ん?6つ広尾側の駅の忠類駅では東京都区内までは¥15,400の記載があった。この違いは何だろうな~存在した当時の時代が違っているのか、、、、。



それにしても素晴らしい遺産の数々でしたな~
そして駅舎を出た横のあたりにも駅名標、、、かなりあるね~~



駅前には、国鉄ヨ3500形貨車のヨ4353が置かれている。
これは当時は車両を利用した国鉄の売店だったようだ。2011年までは「愛国駅~幸福駅」の切符をイメージした看板があったらしいがこの時は無くなっていた。



東京からここ北海道帯広市に今でも残る廃線跡地、「愛の国から幸福へ」の「愛」の駅と「幸」の駅、両方を訪問出来た事はとても嬉しいし、大袈裟だが誇らしいことである、、、と思う。



それにしても愛国駅跡地見ごたえ満載で、幸福駅跡地とはまた違った楽しみ方ができるので、ほんと最高でした:*:・( ̄∀ ̄)・:*:



さてさて、時刻はpm18:10、愛国駅跡地を後にして日が傾いた白樺の素敵な並木道。
この日、終点の広尾駅跡地からスタートし、起点となる帯広を目指す広尾線廃線跡地巡りは、最後の北愛国駅跡地へと車を走らせる。
実際は北愛国の次に依田という駅があってその次が帯広となるが、依田駅は事前調査で全く何も残っていなく場所も不明なので通過する事とした。



pm18:16、約6分程度で夕日を受ける北愛国駅跡地へ到着。
とはいってもここは何もない、、、。ただ、だいたいこの辺りに駅があった事だけは確かだ。
そして後にわずかに映る建造物が北愛国会館という建物だが、この脇に北愛国駅跡地の標柱がひっそりと残されているというwebの情報だったが、残念ながら何もなかった。



なので、おおよそこの辺りという状況だが、目印無きは仕方あるまい、、、、この夕日を受けながら無事北愛国駅跡地訪問とし、旅の3日目の国鉄広尾線廃線跡地巡り、無事終了となった。



そして時刻はpm19:00、最後に訪問した北愛国駅跡地から北東の方角、一度帯広駅を通過して向かう感じで7~8km、到着したのは帯広で人気の立ち寄り湯、天然温泉「やよい乃湯」。
3日目の夜に、ちょうど疲れた頃を予測して組んだ旅のスケジュール通り。



温泉では撮影できないので、、、これは天然温泉「やよい乃湯」さんの公式HPの画像。
露天風呂もあって、超素敵な天然温泉でしたよ~:*:・( ̄∀ ̄)・:*:



さてさて、天然温泉で癒されて、疲れも取れてリフレッシュ(*^ー^)ノ
pm20:00頃、今宵のお宿となる帯広駅前の「ホテル日航ノースランド帯広」へ。



チェックインを済ませてエレベーターでお部屋へ。
けっこう高級感のあるホテルだ。



荷物をホテルの部屋へ置いて、空腹が夕飯を求め急ぎ目で帯広の街へ繰り出す。
そして帯広駅前のホテルから歩いてやって来たのはここ、「北の屋台」(*^ー^)ノ



提灯が味のある雰囲気を漂わす。
中心部の「いきぬき通り」にある屋台村で、帯広グルメの定番だ。焼き鳥、串焼き、焼肉、居酒屋、バー、フレンチ、中華、韓国料理など個性豊かな20軒の屋台が、軒を並べる。



旅の初日からお食事は海鮮メイン。この日のお昼ももちろん海鮮で、そろそろお肉が食べたい我々は迷わず焼肉・ホルモン「かなや」さんへ。



まずは旅の3日目、最後の夜に乾杯。
ここまでの旅をふり返りながら、美味しいお酒をいただく。



こじんまりとした屋台の中は、どこか親しみ深い空間でお店の方や隣のお客さんとの会話も弾む素敵なひととき。お肉も美味しかったなあ~



ところで帯広と言えば、そりゃ~もちろん十勝牛、この「かなや」さんも美味しい十勝牛をいただけます。柔らかくて食べやすく、味にしっかりした肉の旨みがある、十勝牛最高でしたね~



帯広は北海道の美味しい食材が集まると、何かで読んだ気がする、、、、。
このナムル盛合せも不思議に美味しすぎるんだ(笑)



このキムチも超美味しかったなあ~
これだけで何杯でも飲めそ~(笑)



ちょっと映りが暗いが、焼いてるところ。
これ見てるとお腹減ってくるね、普通にご飯で食べたい(笑)



ビールの後はレモンサワー。
ただのサワーではない、、、このメニュー、「氷彩サワー パンチレモン」。この素敵な名前だけで少しホロ酔い気分(笑)ついつい飲んじゃうね~最高に美味し~~:*:・( ̄∀ ̄)・:*:



ってことで、、、、、。
この旅、最後の帯広の夜、氷彩サワーの氷がカランと鳴って。
気がつけば心行くまで夜を語り合い、屋台の提灯と共に更けてゆくのでありました。



旅が楽しめるかどうかって、僕はイベントの順番が大きく左右すると思う。

イベント、、、というか訪問地というか、、、目的地というか。

まあ、目的地を持たない旅もあるけどね、鉄道に乗っているだけとかね。


ただ、我々の旅も今のところは訪問地を多く考えているし、今回の旅も多くある。

イベントの順番とは、例えば上野発の寝台列車があった頃、上野~札幌を

片道だけカシオペアで計画したとする、その場合にカシオペアを旅の始まりに

乗るのか最後に乗るのか、、、これで大きく変わってくると思う。

まあ、どちらも楽しいけどね(笑)というか、順番に答え、正解はありませんが(笑)


またもちろん、訪問先の立地条件によっては順番を入れ替えられないケースは多い

けどね、、、。


ところで、、、

我々の今回の旅は、3日目の夜が終わった段階まで来ましたが残る最終日となる

4日目が、実はオオトリともいえるこの旅一番のイベントが待っているんです。

ここまでの旅も素晴らしい内容でしたが、やっぱり最終日に一番の楽しみがある、、、

順番に正解はありませんが、これもまたひとつの旅の楽しさ、醍醐味ですよね~


ということで旅はまだ続きます~