「動物を救うこと」と「獣医師という仕事」の違い | 意識低い系獣医inアメリカのブログ

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日本で数年動物病院勤務後、気づいたらアメリカで働いてました。
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→モチベは低めですが勉強意欲は増えてきています。09/13/2023

動物病院で働いている獣医師はみんな「動物を救いたい!!」と言う思いで一生懸命働いています。
他の職種よりも慈悲・福祉の思いが強いと思います(個人的な考えですが)。
勤務医は飼い主さんの経済状況を鑑みて、治療方針を変更したり再診日の間隔をあけたり、治療のゴールドスタンダードではない臨機応変な対応をしていると思います。
さらには自由診療(病院ごとに同じ診療内容でも価格が違う)のために安いところは安い、高いとことは高い、みたいな病院が出てきてしまっています。
それぞれの病院方針の違いなので否定はしませんが、人医療のように点数診療になってくれれば獣医師側・飼い主側双方のお金の悩みも減るのになぁと思います。
動物病院の口コミを見ていると、「ここの病院は高いから気をつけてください!」「この病院は良心的な価格でした」などお金に関するものを必ずと言っていいほど見かけます。

何かなぁ・・・
命を救たくて一生懸命働いているのにいい病院の指標にお金が入るのは少し悲しい気もします。

一定数の獣医師もお金関係で病む方がいます。
大手動物病院で売上ノルマ(客単価を少しでも上げる動き)があり、サプリメントを勧めなければならないのが辛いとか、しっかり治療をすれば治る病気なのに飼い主さんの経済状況的に難しいとか。

さらには病院経営者も獣医師(院長)のパターンが多いので、お金関係は適当だったり。給料が安すぎるとか、獣医師看護師の勤務時間が長すぎるとか、薬の原価と販売価格の値段が意味分からない比率になってたり、、、、
とりあえず獣医師はお金関係あまり上手ではないんです笑。

そのおかげで(?)最近はイ○ンなどの大手企業が動物病院を買収してどんどん労働環境が変わってきます。労働時間もブラックじゃないし、昇給もちゃんとランクなどが設定されているのでどうやったら昇給・昇進できるかもわかりやすくなっています。
この調子で全動物病院が大手系列店になって欲しいぐらいに個人的には思っています。

個人の動物病院だと獣医師は管理職のことが多いので、院長だけでなく勤務医でもお金関係を考えないといけないパターンが多いです。
例えば、院長が新しい薬の値段決めたけど高すぎて飼い主さんに勧められな買ったり、体重ごとに値段決められてるけど大型犬だとありえない高額になってしまうなど、実際にいっぱい診察をしている勤務医だから直面する矛盾点があります。

その点大手系列店で働けばお金関係を考えなくて言い分診療や自分の興味のある診療分野に注力できますね。
この調子で「獣医師の仕事」=「動物を救う」になって欲しいですね。