アメリカ獣医専門医への道 | 意識低い系獣医inアメリカのブログ

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日本で数年動物病院勤務後、気づいたらアメリカで働いてました。
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→モチベは低めですが勉強意欲は増えてきています。09/13/2023

今回はアメリカ獣医専門医を目指すために知っておくべき情報を書きます。
英語の勉強法やビザに関してではなく、アメリカ獣医専門医の研修医制度の入り方についてです。相当細かい内容で、専門医を考えている人にしか有用ではないです。

・アメリカ獣医専門医の研修医制度とは
研修医制度(レジデンシー、研修医のことはレジデントと呼ぶ)は大学や大きな獣医専門病院でやっている制度で、簡単にいうと医者の専科研修医です。専門医が指導医となりレジデントに数年(基本3年、科によっては2年とか4年)教育することで専門医を増やしていこうって感じ。

・レジデントになるには
各大学病院・専門病院に毎年募集が出されます。基本はマッチングシステムと言って専用のウェブサイト(Veterinary Internship & Residency Matching Program : VIRMP)を通して応募。12月ごろが締め切りなので半年前ぐらいからコツコツ準備した方がいい。提出書類は履歴書・志望理由書・成績証明書・推薦書3通とか。科によってはこのマッチングシステムをやっていないものもある、その場合は希望大学のホームページを確認する。

・レジデントになれなくても希望はある
レジデントになれなくても、全科インターンや専科インターン(名前違うかも)、無給でコネ作りのためにvisitingという手段があります。そこで1年修行して次の年に研修医制度に再度応募する。
全科インターンはいろんな科を一年通して回って自分の興味のある専門を見つけるやつ。安月給だが知識もつくしコネクションも作れる。ただし高倍率。
専科インターンは一つの科で一年働く。科によって募集してたりしてなかったり。倍率も科による。安月給。
無給でvisitingは何がなんでも専門医を目指したい人向け。アメリカで生活するには相当お金かかるのでおすすめはしませんし、ビザを発行してくれる病院も限られてきます。いろんなところにメールしまくるとかコネがある人しかできない気がします。

・例外
無給でもいいから専門医制度に入れてくれ!という力技もあります。これもお金に余裕ある人のみですね。あとは内科・外科であれば日本の獣医団体が返済不要の奨学金制度をやっていたと思います。

・注意点
大学によってはビザを発行しないところがあります。さらに日本の獣医師免許ではダメなところもあります。大学・科によってルールが結構違うので要注意。10年前までは大丈夫だったけど今はダメとかもあるので、先輩に聞いても鵜呑みにしないで自分で必ず確認する。

ちなみに一時期僕が考えていた実験動物の専門医はほとんどが日本の獣医師免許では応募できなかったので諦めました。

大体どの科にも日本人の専門医かレジデントはいるはずなので、その人にコンタクトを取るのが一番手っ取り早いですね。