OD明けの朝。
太陽の光は、今の僕にはまぶしい。
ああ、僕は生きてるんだ。
生にしがみついているんだ。
そんなひと時が僕を生きさせてくれる。
感情も記憶も曖昧。
人を思う気持ちは、実体をなくして、ただその事実だけ。
それを思いたくて、自分を壊したくて。
自分に向いてない目線を、僕は無理やり引き戻す。
苦しさは伴うけど、一人の寂しさに負けてしまうよりはずっといい。
僕は寂しがりやなんだ。
きっと誰よりも寂しい。
父に愛してほしかった。
母に愛してほしかった。
兄弟は兄弟らしくありたかった。
僕はないものねだりで生きている。
誰か僕を愛して。
きっと愛されてる。
いろんな人に愛されてる。
それでも、満ちないんだ。
心が。
魂が。
僕が望むものをちょうだい。
ないものねだりに身を任す。
一人。
たった一人の愛をいつだって僕は望んでいる。
それ以外なんてあってもなくても一緒。
友達も。
家族も。
大切な人も。
僕にくれる愛が何も僕を満たしてくれない。
寂しさを埋めてくれない。
それは人のせいとか、そんなんじゃない。
自分が満ちない。
ただそれだけの話。
僕だけ。
そうたった一人だけ、僕を。
僕は寂しがりや。
そんな自分を隠したい。
口の中に苦味が広がる。
目を覚ませば頭はぼんやりと僕だけを見てる。
動かない体。
吐き気のする気持ち悪さ。
過呼吸をしながら、必死に息を吸う。
僕は生きてる。
必死に『今』を生きてる。
その感覚がたまらなくて、
僕はいつも死に寄りかかる。
そっちの世界はどんなだい?
僕の世界はおもしろいよ。
たまに聞きたくなる。
世界の鼓動を。
呼吸を。
絶望を知り、幸福を知る。
幸福を知り、絶望を知る。
僕らはいつだってふらふらと平行棒を渡る。
そこが一番幸福であることを、
人間は最初から知っている。
『普通』であることを望むように。
そんなものは自分の尺度で測ってしまえばいい。
精神が崩壊してしまった人にはその人の。
健常者にはその人の。
でも、そこに軽蔑も差別もいらない。
自分が健康であることを幸福に思い、
そして辛い人には救いの手を。
僕は今までそんな差し出してくれる手をはねのけて生きてきた。
優しさを踏みにじった。
下劣。
今度は僕が手を差し伸べる人になろう。
でも今は、この『今』を楽しませて。
辛いことがあろうと、僕は今、僕だけを見つめてる。
僕の両手で僕を抱く。
寂しくなんてないんだよ。
僕がいる。
僕だけは、傍にいる。
僕は今、生きてるんだ。
k.yutoh
