『セカンドキャリア』 | 武岡優斗オフィシャルブログPowered by Ameba

『セカンドキャリア』

『セカンドキャリア』


これはスポーツ選手にとって切り離す事のできないワード。 

プロ引退を機に、自分自身も昨年、34歳でこれに直面した。


どうするかは本当に人それぞれ。


自分の場合は一度サッカーから離れる選択をした。

それは違う世界を見たかったというのはある。(その他の理由もあるが(笑))


個人的に思うのは、このタイミングで
『やりたい事』
 or
『興味のある事』
このどちらかがあるかないかで大きく変わると感じた。


自分の場合はそれがほんまになかった。

いつか自分で何かしたいなとはあったが、
『何か』
が全くなかった


これまでたくさんの人に会ってきたし、そのジャンルも様々。けど、実際上の2つがないまま過ごしてきた。

いつかは終わりが来るのを感じてたし、 セカンドキャリアについても考える必要があるとはわかっていたが、正直どこか現役中にそこに対して本気で向き合ってなかったなと今更ながら思う。

(実際に引退した先輩からはそういう言葉があった)


それが良いのか悪いのかは感じかたは人それぞれで良いと思ってる。

ただ…やっておけばよかったなと今は思うし 、後輩にもそういうやろなと思う(笑)


実際辞めたタイミングでは書いたようにほんまに何も決まってなく、やりたい事ないし興味あることないしの状態。


『さぁどうしよ(笑)』と。


どの方向に最初の一歩を踏み出せば良いのか全くわからず、とにかくいろんな人と話すべきやなとなり、いろんな人と話した。

それでも、自分の中では解決方法は見つからない状態。


  • 昔からよくも悪くも流れに身を任せる性質がある自分。(良いんだか悪いんだか(笑))
  • そして『なんとかなるやろ』と思って生きてきた自分(これも良いんだか悪いんだか(笑))

この時期もそんな能天気な自分が自分の中に存在してた。


そんな時にたまたま複数の人物から同じ人物を紹介され、その人と話したのがきっかけで今の会社に入る。


正直入るまでの過程は色々ありすぎてここには到底かけません(笑)

今では笑い話になるかもやけど、当時の自分には全然笑えずで(笑)


一つ言えるのは、普通に2社面接受けて受かったのが再生医療関連事業に取り組む今の会社です。(スーツ着て会社で面接)


正直なところよく内定出たなと思ってます。

内定出たタイミングはサッカー界の契約が切れてから約3ヶ月経ってました。(引退してからは約2ヶ月)

そんな中、奥さんと毎日話し合いました。


※この写真は山口を経つ最後の日(2021年4月8日)。引退を決めてから毎日話し合い、そしてこの時点でまだ何も決まらないのに関東に。


実は様々な人と話したり相談する中で、ある方が手を差し伸べてくれていました。

『会いにきてくれ』と言われ山口から東京へ車で行ったのを今でも覚えてる。


『うちに来るのはいつでも良い。それが今のタイミングでもいいし、どこか色んなものを見てきた後でもいいし、そのまま来なくてもいい。ただ、何か一つでもあれば気持ちの持ちようも変わるやろ』


夫婦共々、お世話になってて大好きな方でこの言葉に本当に救われました。


  1. 内定でた会社どうする問題 
  2. その他を模索するのか問題
  3. 手を差し伸べてくれたところにいくか

これをたくさん話し合いました。結論はご存じの通り①に飛び込みました。

理由としては、正直不安要素しかなかったけど(笑)

社会人になって12年といえど、これは全く別の惑星で社会人やっていたようなもん。

いつかは自分で何かやりたいとは思ってたけど、何も知らんしわからん状態やしとりあえず飛び込んでみるかと。。。


でましたこれ!!!自分の性質(笑)


ほんまに良いんだか悪いんだか、正直今でもよくわかりません。昔っからそうやから。

ただ自分は本当に人に恵まれてると感じてます。


周囲は驚いてる人もいました。

『何か自分でやると思っていた』やら『人脈たくさんあるし何でもできるやん』とか

この時期感じたのは

  • 他人がみる『武岡優斗』
  • 自分がみる『武岡優斗』
このギャップには苦しみましたね!

まぁ仕方ないかとも思う。

なんやかんやで


実際に入ってみたらみたで、大変なことだらけ!

※入社初日の写真、この笑顔はすぐ消えた(笑)

  • 他人とスケジュールをシェア
    サッカー選手の時はわざわざチームメイトにスケジュールなんてシェアしないし、自分のだけ。基本的に全体行動のみシェア。(練習や試合に関すること)
    難しいことではないけど慣れへんかった。

  •  パソコン
    これがもう大変のなんのって(笑)
    現役の選手に聞いてみたい!どのくらいの人がパソコン扱えるのか(笑)
    PowerPointやExcelやWordなどなど。
    絶対扱えへん人多いはず。。。。
    これは今でもめちゃめちゃ苦労してます。ちんぷんかんぷん。
    正直…毎回パソコンぶん投げたくなってる。家ではよく叫んでますわ。
    あぁーーーー』『もぉーーーー『なんでやねん』って(笑)

     
  • ビジネスマナー
    これも大変です(笑)
    話し言葉と書き言葉。そんなの気にした事ないしってのが現実。
    メール打つのも大変。
     
     
  • 当たり前のように飛ぶビジネス用語
    会議などで当たり前のように飛ぶんです(笑)
    もう海外におる気分になる
 
きっと大した事ないのかも知れへんけど、本当に苦労してるし驚いてる。
これを知っていればクラブのフロントスタッフの大変さが本当にわかったやろうなと痛感。
選手とクラブやフロントの関係性が変わるんじゃなかろうかと本気で思う。 

上に書いたこと以外にもたくさんあります。
  • 学会運営
    展示するブースの準備から設営。
    当日参加する社員のスケジュール管理。スプレッドシートで作成(スプレッドシートわからん選手多々いるはず(笑))
    色んな人
    の手を借りながらやったけどほんま大変でした。

これは全てのイベントがそうなんやなと痛感。
そう思った時フロンターレの凄さを改めて感じました(笑)
あのクラブやばいなと!!!

  • 色んな部署との連携
    これも
    中々慣れない。
    いまだに苦手
きっとみんなにとっての当たり前がほんまに当たり前じゃないんです。
自分がこの立場になってほんまに思います。


※フロンターレでの引退セレモニー


前に奥さんに家で仕事してたら『えっ?(笑)顔やばいで!放心状態な顔してるで』 と笑われたことも。
今もこの文章をパソコンで打ってますが、去年よりだいぶ速くなったなと思う。
※ブラインドタッチはできまへん!!!


そんなこんなでもう入社して1年以上が経ちました。

サッカー界から離れたはずやのに、この会社でまさかのサッカーと関わる仕事をしてるという。
『サッカーと離れられへんのかい!!(笑)』って関わる時に思ったけど、今はありがたいと感じてます。

『怪我』や『痛み』

自分が現役時代に苦しんだ部分で選手をサポート出来る今の道。
サッカーのみならず、様々なスポーツと関わる今、全ての選手の怪我や痛みなんてなくなれば良いのにと真剣に思うからこそ、もっと選手の力になりたいと思う。
サッカー界への恩返しというかスポーツ界への恩返しというか。
大層なことは言えへんけど、少しでも。

実際にこの1年で自分のところに連絡をくれる選手もいました。
そうして頼ってくれる選手のためにもと思います。

先日、C大阪のキムジンヒョン選手と対談した時もすごく本音を語ってくれたので自分が今歩いている道が役に立っているのかなと少し感じた瞬間でした。
※キムジンヒョン選手は全て日本語で通訳もなし(笑)


ただ…いまだに、1年前と変わらず自分探ししている日々でもあるのは事実です。

夢?どうなりたい?とかわからんのが本音。

その中で『エフ・キャン』と『ビジアカ』の事業を始めました。
自分なりのサッカーとの関わり方。
経験してきたことは、素晴らしい事やと思っているからこそ。
そして離れて感じるサッカーの素晴らしさ。スポーツの素晴らしさ。
サッカーのおかげでたくさんの人に出会い、たくさんの事を経験できた。

何より『自分はサッカーが好き』という事。

またこれから自分が経験したように、いつかは選択をしなければいけない選手達。
その選手達の中には自分のような人がいるかも知れない。
そんな選手の手助けとなり、少しでも役に立てればと今は思う。
 
みんなが思っているより現実は難しく、大変で厳しい。
自分にしか伝えられない事があるんじゃないかと思う。

夢?どうなりたい?正直わからない。
ただ、『自分らしく』 『自分だからこそ』というのは思うようになりました。
その中で日々自分探し。 

これからもそんな日々が続くんやろな。

いつか胸を張って
『夢』
 や
『こうなりたい』
と言えるように。





■エフ・キャン(Football Camp)
https://captain-five.noor.jp
■ビジアカ(Athlete Business Academy)
https://athlete-business-academy.com