2022G.W.の木曽路16
上の段
5/4(水)⑧
「上の段」の表示がある石段を上がると、またデジャヴのように、かつての残像と重なる光景が眼前に広がる。上がった先は、旧街道の町並みだ。
この階段を上って「上の段」へ。このあたりに見覚えが
この通りはかつての中山道の面影を残す、素敵な街道に整備されている。
かつてここへは来たことがあった
ここに木曽福島の祭りを紹介する資料館があった。これには「神輿まくり」という、祭りの終わりに神輿を破壊する、という聞いたこともない風習があるそうで、神輿は壊されるのが前提だから、白木のまま。これが展示されていたが、ポスターを見る限り、相当に激しい破壊劇が展開するようである。
「みこしまくり」は確かに奇祭のようだ
水路のある家と家の間の細い路地へ足を踏み入れた先に、「大通寺」がある。ここは大きな伽藍に懸かる寺号の額が立派。三井親和の筆になるものだが、おそらくはその昔訪れたときにも、写真に収めたと思われる。
この寺は、滅んだ木曽氏の邸宅跡に建てられたそうで、武田氏から嫁いだ、真理姫の供養塔が残っていた。
この路地を抜けると
大通寺だ
署名に「烟霞老衲書」とあるが誰だかよく分からず。字は立派である
「大通禅寺」。こちらは江戸中期の能書家「三井親和」の書。篆書は得意中の得意
下って川づたいの商店街の通りに出てみると、路上駐車はさっきほどではないが、相変わらずの人気を見せる、和菓子屋の「田ぐち」から出てきた観光客は、皆さんカップに入ったアイスを食べているみたい。
木曽福島に入るとき、車で曲がった交差点の上にある寺は西方寺、伽藍はそこそこ立派だが、境内の周囲に樹木が欲しいな。
帰り道は、渡ってきた橋より一本下手に架かる、歩行者用の「行人橋」を渡り返した。こんな時、雪代で増水の木曽川を眺めながら、あそこならヤマメが付いているかも、などとついポイントを探ってしまうのはいつものことだ。
歩行者専用の「行人橋」。木曽川は雪代で増水中
2022G.W.の木曽路17 二本木の湯につづく