2017広島21 熊野筆の里 | 楢丁(YOUTEI) 旅の話

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趣味で書きためた旅日記が、膨大な量になりました。2020秋に脳出血、2023には食道癌を発症と、様々なことが起こりますが、克服してまた旅に出たいという気持ちは変わりません。
お付き合い頂けたらありがたいです。どうぞよろしく。

2017広島21
熊野筆の里

1/8(日)
 いよいよ最終日、天気はあいにくの雨。荷物をフロントに預け、傘を差してレンタカーの営業所へ出向く。軽で十分と考えてオーダーしておいたのだが、用意できずにマーチになった。

 ホテルに戻って荷物を積み込むが、このホテルは車寄せらしきものがなく、歩道に乗り入れる格好でクルマを止めるしか方法がない。スペースは十分だから別に問題はなかったが。

 空港へは夕方着けばいいから時間はある。竹原には寄っていこうという心づもりだが、まずは熊野筆の里を目指す。

 これまで朝飯のことは書かずにいたが、今回、ホテルは素泊まりのプランである。街外れにマクドナルドを見つけた。朝マックは久々、ソーセージマフィン、グラコロ、ポテトにコーヒー、カフェオレ。

 

もう食べ終わりに近いが・・・

 

 熊野町の中心施設である「筆の里工房」までは30分ほど、思っていたより施設はずっと立派なもの、せいぜい公民館に毛が生えた程度を想像していたが、全く違った。

 

「筆の里工房」建屋の前には公園がある

 

1Fはショップ、地階が展示室だが、400Kg、馬200頭分の尾を使ったという巨大な筆が吊された部屋には、90年代半ばくらいからの催しに呼ばれた?書家の作品が額になって飾られてあった。奥には高木聖雨筆になる「入筆墨三昧」の大きな金文の作品が。


巨人用の筆か?

高木聖雨筆「入筆墨三昧」

 

 工房では二人の職人さんが仕事をしている。筆職人のいる座敷に上がり込んで、作業を見ながら話をするうち、職人さんは作業をやめ、あなたのような人はここに来んのですわ、と言いつつ筆の入った箱を出してきて、どれでもいいものを持っていって使ってみてくれ、という。そして遠慮せずに感想を言ってくれ、と。職人さんの名刺をもらい、こちらも住所氏名等を残して、大小二本ばかり頂いてきた。職人さんは湊弘(剛雪)さん、70がらみの穏やかな人。やはり筆造りの盛んな川尻の出身、伝統工芸士(兼剛筆)の称号を持っているが、自分は仕事が上手くない、と謙遜していた。



筆職人さんに話を伺った


熊野の伝統工芸師

 上のショップで文学堂さんの筆を探し数本購入。今にして思えば、筆の修理などで世話になった文学堂の向久保さんを訪ねて、店舗まで行ってみればよかったかな、とも思うが、ここであまり時間を掛けたくないという事情もあった。



2017広島22 竹原1 道の駅竹原につづく