2020 再びの会津21裏磐梯レイクリゾート | 楢丁(YOUTEI) 旅の話

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趣味で書きためた旅日記が、膨大な量になりました。2020秋に脳出血、2023には食道癌を発症と、様々なことが起こりますが、克服してまた旅に出たいという気持ちは変わりません。
お付き合い頂けたらありがたいです。どうぞよろしく。

2020 再びの会津 その21

 

8/15(土)②

 五色沼の駐車場からホテル「裏磐梯レイクリゾート」は目と鼻の先、放浪の旅の終盤に豪華ホテルとは、これ以上ない計画だ。

 

 

 猫魔離宮側の車寄せに入ると、イヤホンをつけた接客係のおじさんが案内に出てきた。さすがにいいホテルのフロントマンらしく、背広の着こなしもばっちり。しかし、ここで問題が発生。どうやら我々の名前が宿泊者リストにないらしい。直接アクセスしたホームページからの、一泊目の予約がうまくいっていなかったということだろうか。二泊目は「じゃらん」からの予約だ。

 

 このホテルはひと続きの建物ながら、ハイグレードの「猫魔離宮」とベーシックタイプの「五色の森」に別れていて、それぞれ入り口が違う。我々の一泊目の予約は、「五色の森」になっているようだった。今からでも「猫魔離宮」の連泊に出来ないだろうかと頼み込むと、少々お待ち願えますか、と胸のマイクでフロントとなにやら交渉し、「それではお一人¥2000アップとなりますがそれでよろしいでしょうか、お部屋も何とか移動せずに済むようにいたします」と来た。五色の森とでは利用できる施設も異なり、おそらく部屋のグレードも段違い、そのくらいの差額なら御の字だ。是非それで、と交渉成立。あとから、「え、¥5000?もうお客様には一人¥2000で御案内してしまったし、いいじゃないかそれで、もうそれで行くよ」などと、我々に背を向け、イヤホンの耳を押さえてどこかと話しているようだった。


 最後の会話はどうなんだろう、と思ったが、客を不快にさせない接客術は、さすが、というほかない。


 2泊目は貸し切り風呂付きのプランだったが、それを前倒して今日に変更してもらい、ゆっくり過ごすことにした。暮れに一度泊まっているとはいえ、どこも造りがゼータクなこのホテル、ビンボー人の泊まる宿ではないが、たまには我々だって、と、どうしてもそんなことが頭に浮かぶ。


 奥のラウンジで、コーヒーなど飲みながら日記を書く。ここには、セルフサービスだがコーヒーマシンが備えてあり、宿泊者は自由に頂けるというのはありがたい。章湖はしばらくここにいたせいで冷えてしまった、と大浴場へ。外はさっきの晴れ間がどこへやら、土砂降りの雨になり、風もひどい。これまでも雨には祟られたと言って間違いではないと思うが、さすがにこんな天候で幕営はしたくない。

 

ラウンジで日記書き


 食事までまだ間があるので、ケータイをHDMIでテレビとつなぎ、WI-FIのアマゾンプライムでドラマ「白日の鴉」を見た。これはいい。WOWWOWが見られると大々的に宣伝するホテルもあるが、これなら、はるかにそれ以上のエンターテインメントが利用できる。加えてタイムドメインのスピーカーも持ってきてあるから、BGMもばっちり。これには大体YOUTUBEを利用するが、下らぬバラエティー番組を流すのとでは、部屋の雰囲気は比べものにならない。

 

タイムドメインのスピーカー(メーカーHPより転載)


 食事は和会席、地元の珍味に、刺身も美味しく、大変結構。小瓶の日本酒を2種類頼んだ。宿によってはバカ高い値段がつけられている場合もあるが、ここはさほどでもない。晩酌に日本酒は久々だ。

 

テント泊の時とは雲泥の差!


 このホテルにはスリランカ人スタッフがたくさんいる。浅黒い肌と、インドのアーリア系と東洋系の混ざったような顔つきで、外国人であることはすぐに分かるが、どこの出身かは、聞いてみるまで見当がつかなかった。

 

 食事の接客担当にそのような人がいたので、少し話をしてみた。すると、このホテルのオーナー企業が、スリランカにリゾートホテルを持っているのだそうな。そこが通販大手のベルーナだということは、すでに知ってはいたが、そのホテルスタッフの養成を兼ねて、こちらで雇われているのだという。まずは専門学校に通って日本語を習得、まだ日常会話を自由にこなすというレベルまでは行かないが、コミュニケートは日本語だけで十分に出来る。ここで働き始めたのはこの4月から、コロナ騒ぎでこんなことになってしまったのは気の毒だが、これが収まれば、本国に帰ってからの活躍も期待できそうだ。

 

 しまいに、スリランカ語で「ありがとう」は何ていうのか聞いてみたら、「イストゥーティー」といいます、と返事がきた。早速、これを彼に向かって使い、席を立った。
 

 

 

2020 再びの会津 その22につづく