2008山陰3 賀露港  | 楢丁(YOUTEI) 旅の話

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趣味で書きためた旅日記が、膨大な量になりました。2020秋に脳出血、2023には食道癌を発症と、様々なことが起こりますが、克服してまた旅に出たいという気持ちは変わりません。
お付き合い頂けたらありがたいです。どうぞよろしく。

2008山陰3

賀露港

 

8/11(月)
 高原では、スポーツクラブの合宿がさかん、5時頃からもう朝練が始まる。道の駅はまだ営業が始まる前だが、ベンチを借りて朝食、7時半には出発した。ハチ北高原を経由して若桜へ向かう予定だったが、たまたま会った散歩のおじさんに、その道は小代の先で通行止めだよ、と教えられ、無駄足を踏まずに済んだ。


 それでは、と浦富海岸へ目的地を変更する。はからずも途中で便意を催したが、しまった、しばらくコンビニもない。新温泉町の支所を見つけて駆け込み、事なきを得てホッとした。


 海岸線まで北上、まずは山陰海岸自然科学館へ。小さいながら結構頑張っている施設である。一帯の自然に関する展示解説の他、小規模ながら水槽の生体展示もあり、カミナリイカの赤ちゃんやオス同士の喧嘩、よく懐いているマダコなど、見ていて飽きなかった。

 

                 山陰海岸自然科学館の生体展示


 海岸沿いに西へと車を走らせる。浦富海岸は、海岸線の岩と海が織りなす景観が素晴らしいが、降りて歩いてみよう、と考えた遊歩道が、いったいどこにあったのかは分からずじまい。


 そうこうしているうちに鳥取砂丘だ。周辺に広がる畑は、いったい何だろうと思ったところが、ラッキョウだった。なるほど、ラッキョウは、水はけのいい砂地を好むんだな。砂丘周辺の一帯は、一大生産地の様相を呈している。


 砂丘は広大な砂漠の景観を期待していたところが、松林あり、草地ありで、なんだ、ただの砂浜じゃないかと、少々がっかり。あちこちでテントを張っている人たちがいるのを見ると、割と緩いところと分かる。しかしこの炎天下、砂は焼け、裸足になるともう、熱くてとても歩き回れない。夕陽でも見に、あとでまた来てみようと、観光客で賑わう砂丘を後にした。


 砂丘にほど近い賀露港には観光市場がある。大した規模ではないが、4軒ほどある食堂のうち、「いか太郎」に入ってみた。「いか太郎定食」¥750と「ウニ丼」¥1800を注文。章子の希望で、ウニ丼は特注ですし飯にしてもらう。その後どんどん席が客で埋まり、すぐに行列ができてしまった。定食はメインがイカフライ、ウニ丼は、まあこんなものかという感想だが、海鮮のいいものは癖がないというのが実は美点。ここは旨い店だった、と評価しておこう。


 市場では、でかい岩ガキが積まれているのを見て、¥700の特大を一つずつほおばった。これ、もうね、ウマイ!以外の言葉が出てこない。

 

                    でかい岩牡蠣購入!


 市場に隣接している「かにっこ館」は、いわば小さな水族館、子供連れを中心に賑わっている。ここに「サメのふれあいコーナー」というのがあった。水族館の「ふれあいコーナー」というのはよくあるが、ヒトデやナマコのようなものを、おっかなびっくり触る子供の姿が浮かんでくるのみで、これはちょっとよそで見たことはない。

 

 プールには1メートル近くあるサメが数匹泳いでいる。しかし、まだら模様のそれは、凶暴な種類ではないようだ。ちょうどおかあさんと子供が二人、このコーナーにやってきた。子供らが手を出すとそのうちの一匹が寄ってくる。どうするのかな、と見ていると、子供らが頭や喉のあたりを撫で始めた。気持ちがいいのだろうか、サメはそのまま身を任せているではないか。撫でられている様子は、まるで猫のよう?!しかし5時間も公開しているというから、あんな風に大勢の子供らに触られて、サメは大丈夫なのかと、心配になってしまった。

 

                    サメのふれあいコーナー


 円筒形の水槽にはタカアシガニが二匹、時折喧嘩するような仕草を見せるなど、妙な動きが面白い。土地柄か、カニは種類が豊富で、脱皮の様子を捉えたビデオも上演していたが、教育用としても価値は高く、これで無料というのは今のご時世、貴重な存在だ。

 

 

2008山陰4につづく