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↑あらすじ・配役はこちらを参照ください。
 
監督・脚本: 是枝裕和
 
希林さん、リリーさん、サクラさん…etc.、出演者を見ても
絶対見たいと思っていました!
これまでの“家族作品”における、是枝監督の印象は
家族の日常を、どこか、ほっこり見せておきながら
終盤、グサッと突いてくる……
 
この家族は、“おばあちゃん“の家に居候する、ニセ家族。
仕事はしているけれど、足りない分は、万引きで賄う。
~万引きは悪いが、本物の家族より温かい家族です~
などという話では、もちろんなく (^^♪
終盤の”崩れ方”で感じた、“認識のズレ“が、
私には、1つの発見でありました☆
 

▼~▼ ネタバレ雑談です。(違うときスミマセン)
▼▼▼

《家族構成》 おばあちゃん・父・母・長女(姉)・長男(弟)・妹
あるとき、“父“は、虐待されている少女を連れてきて
一緒に、暮らし始める。(←妹)
 
▽▽要反転(ネタバレ)

“父”から教わった万引きを、“妹”に教える“長男“。
万引きを通して、家族の絆がありそうなんだけど
父と自分の間に、“妹”が入ってほしくないとも、感じはじめる。
ある日、長男は派手な(!)万引きが見つかり
逃げる途中、負傷し、入院することに。
 
それがきっかけで、“妹“は、実親の元に返され
彼らの実態が、明かされていく。
“長男”の入院中、発覚を恐れた家族たちは、一時、失踪を企てるが失敗。
“長男“の、知るところとなる。
 
おばあちゃんになついている“長女“は、実は
おばあちゃんの夫が、再婚した女の孫だった。
おばあちゃんは、元夫の月命日には、その家にお参りし
お金を、もらっていた。
子や孫に罪はないとしても、おばあちゃんには
家庭の幸せを、壊された象徴だったかも……
(希林さんは、その辺の風情が、ニクイほど素晴らしい!)
 
~略~
 
おばあちゃんの死後、自宅に遺体を埋めて
年金をもらい続けた“家族”たちだったが
刑事が指摘したような真相が、印象とのズレを意識させるもので
そうじゃないよと、歯がゆく思いながらも、とても興味深い。
 
・長男が入院中、失踪を企んだ家族は所詮、他人だから?
:失踪は、発覚・逮捕を恐れての自然な行動でもある。(汗)
しかし、入院中なら食事は困らないことと、これを機に
“長男“を、就学や普通の生活に(福祉で)戻したいキッカケに期待した
というのもあると思う…
 
(“長男”の始まりは、パチンコ屋の車内から、“母“が連れ出したときらしい
連れ去ったのは、誘拐かもしれないが
置き去りの車内ならば、“救出“の感覚があったはず。
放置する親より、子供を抱きしめてきたこの“母”には、母を感じる。
無責任だとは思うが、実母であっても、無責任な愛を向けることもあるし…( 一一)
 
・おばあちゃんは、“長女“の親から、お金をもらっていた。
:“長女”の実親は、娘が、おばあちゃんの家に居ることを知らない。
おばあちゃんが、元夫の再婚宅に焼香に行ったのは、集金(だけ)でなく
腹いせでしょ。年金も慰謝料と言っていたが、それじゃ安いから。(汗)
長女の親は、実母の不倫で、おばあちゃんを不幸にさせてしまった咎めから
お金を渡しただけで、おばあちゃんは、“長女”を食い物にしたわけではない。
 
・“長男“が万引きで捕まったのは、しくじったから?
:実は、“長男”は自分から捕まった。その前
お見通しだった小売店のお爺さんに、“妹”に万引きさせるな、と諭されていた。
“妹”が万引きしそうなのを、気をそらせるべく、派手な行動をとった“兄“。
おばあちゃん亡き後、あの“家族“の将来への不安は、子供心にも感じていたかも。
 “兄”として、自分以上に、“妹“のことを思いやった兄が、健気だ。
刑事には、この子の、人としての強い思いやりは、わからないかもね…

▽▽
 
いや、人は、中からしっかり見ているか、外からのチラ見かで
見るもの感じるものが、まったく違うのだ、と痛感する。
 
お金に関しては、確かに、
金の切れ目が縁の切れ目、ということもあるが(汗)
優しさや思いやりがなければ、同居生活を楽しみ、営むことはできない。
所詮は他人だ―というのは、まさに、他人の見方でしかない。
 
▼▼▼
 
個性豊かで、人生の汗や垢がにじみ出るような俳優たちの
エピソードは、1つ1つ思うこところあって、話しきれません。
 
個人的には、池松壮亮さんのシーンが少ないのは、残念ですが
〇〇さんの膝の上で、
人生の酸いを、じわじわ放ってくれています。(^_-)-☆
 
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