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↑あらすじ・配役はこちらを参照ください。
 
原作:谷崎潤一郎
監督:増村 保造
 
光子:若尾文子    ~婚約者:綿貫
園子:岸田今日子   ~夫:弁護士
 

光子をめぐる男2人女1人=計4人の四つ巴=卍のようです。
(まさに、光子の魅力で、卍固めにされている!(>_<)
 

作品は、園子の“ある先生“への告白で綴られます。
(園子の「センセイ」という呼びかけに、妖艶の一端がすでにアリ
 

光子に夢中になる人妻:園子も、強烈な存在感ですが
キーとなる光子=若尾さんの、放っておけない小悪魔さが絶品です!!
 

この4人は、一体、ナニをやらかしてるんだ……(_)!!
と思いつつ、恋愛の本質は、盲目的煩悩なのかもと思う。
そして、恋の不始末の行き着くところは、
結局は、死?なのかとも
 
 
▼~▼ 内容にふれて雑談です。
▼▼▼
 

メインの愛は、光子と園子の同性愛です。
 

そもそもは、二人が通う“美術学校”(カルチャーセンター?)で
同性愛の噂を立てられたから。
(園子が描く観音様が、光子に似ているーなどと言われる)
意識すると、ソノ気になっていくのか
二人は、“仲良し“になり、深い関係になっていく。
 

(実は、光子が、婚約者:綿貫との関係を切りたくて
“同性愛“を、でっち上げたのですが)
人妻:園子が、光子への過剰な愛に傾倒していくのは
なんだかわかる気がします……。(汗)
 

夫がいるのに同性愛?ということに、疑問を感じてはいけない。(>_<)
いや、同性愛と呼ぶかどうかは別として
すごく、愛情を注げる対象が欲しい気持ちが、わかるのデス
(ちなみに、園子に子供はいません)
夫に尽くすだけでは、足りない気持ちもあるのです……
 

光子に婚約者がいたことを知り、激怒した園子は
光子と疎遠になります。
直後に、夫に甘える園子の姿には、取れるところから
愛情を絞りとりたい、女の業を感じます。
 

その後、光子の婚約者:綿貫が、
光子と別れずに済むように、園子を巻き込んで“誓約書”にサインさせ
あろうことか、園子と義兄弟の契りまで、結ぶ。
 

そんなんされたら、綿貫から一生逃れられない光子。
園子と“心中ごっこ“をすることにする。
そうまですれば、二人の関係を、園子の夫も認めてくれるのでは……
 

けれど、心中の現場に来た、園子の夫は
小悪魔な光子と関係してしまい、園子は、それを目撃してしまう!(>_<)
もう、メチャクチャとしか…(_)!!
 

ムチャクチャついでに、3人は、
園子が描いた“光子観音”を拝んで、心中することにする。
ココまで来ると、光子の存在は、園子夫婦の“神“も同じ……
けれど、園子ひとりが生き残ってしまう……
 

光子と夫に裏切られた!と恨めしく思う園子。
 

しかし
園子は、恨むよりも、光子を愛おしく思う気持ちのほうが強いのだーと
“先生“の前で、号泣する…….
 

から騒ぎのような、4人の男女の顛末ですが
園子が、一貫して、光子に向けていた愛情は
私には、誰もが、人を愛し抜きたい!と願う象徴のように思えます。
 

そして、園子が、光子を想って流す涙には
たった一人、愛を失ったまま残された女の
底知れぬ悲しさがあふれ、
私自身の孤独感に、響くものがありました……
 
 
▼▼▼ 
 
 
恋の終わりには、“死”という究極もあるけれど
それよりも、
あなたのために、溢れる“涙“のほうが
よっぽど…………………….
 

ナニやらかしてんだと思わずに^^;
卍の修羅の中に入り込んで、鑑賞するの、お勧めデス☆