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↑あらすじ・配役はこちらを参照ください。
 
 
映画『猿の惑星 新世紀』で、電力確保のために、
“水力発電”を、復活させようというのがありました。
水力発電の確保――と言えば、黒部ダムでしょうか。
 
                          黒部ダムオフィシャルサイトコチラ
 
 
『黒部の太陽』は、黒四ダム建設での“トンネル工事”を、主に扱った作品です。
今さらですが、これは、大変な工事でしたね――と
一言では済ませられない想いの詰まった、必見の一作でした。
 
建設事務所次長・北川  :三船敏郎
熊谷組・岩岡        :石原裕次郎
 
 
・熊谷組さんと黒四ダムのこと→コチラ
・岩岡のモデル(笹島建設さん)と黒四ダムのこと→コチラ
 
 
▼~▼ 内容にふれて雑感です。
 
 
▼▼▼
 
1.映画のはじまりも大変(>_<)
 
黒四ダムを造る――というのも大事業ですが
これを映画にするまでも、大変だったらしいです。
 
三船敏郎さん、石原裕次郎さん、そして宇野重吉さん(息子:寺尾聡さんも)らの
熱意の結集ということも、見逃せない話です。→コチラ
 
このキャストで、もう、観たい!と思わせてくれますが
その期待に、十分、応えてくれていますね。
 
 
2.トンネルを掘る<<貫く
 
 
ダムを造る――と言っても、どこから?と思ってしまうのですが^^;
まずは、重機を運べる通路がないと、始まりません。
ということで、トンネルを掘る作業が、メインとなっています。
 
 
しかし、そこには、“破砕帯“と呼ばれる軟弱な部分があり、
崩れやすく、水が漏れてきてしまう部分がありました。
そことの格闘が、見どころです。
 
 
水を抜くほかの通路も、いくつも掘ってみるのですが
あっちも崩れ、こっちも水が襲い(>_<)……と言う感じで
工事は難航。進まず、ドン詰まった感じが……orz
 
 
3.現場の下請けさん
 
 
この工事は、いくつもの下請けさんが請け負っています。
 
石原裕次郎さん演じる岩岡は(←親父さんの後釜)
大卒で、親父さんからは、理詰めの図面屋などと
揶揄されています。
経験頼みのたたき上げである親父さんとは、兄のことで
確執がある岩岡ですが、現場を、引っ張っていきます。
 
けれど、やはり、現場は過酷です。
労働安全週間にも、事故は起こる。(労災ゼロどころでない犠牲が
あまりの危険に、リタイア者も続出。
人数が減れば、残った者に、過重労働が……orz
 
 
4.リーダーの北川の立場
 
トンネル掘りが難航し、人員も減るなか
北川は、鬼軍曹のようなハッパをかけますが
現場・下請けだけ叩いても、やはりムリ……
 
上にかけあいますが、そこで
「ガンと同じで、ムリなものはムリだし」みたいなことを言われてしまう
 
実は、北川の娘が、白血病になっていました。
ここで、“ガンみたいにムリ“などという例えをされるとは…orz
しかし、男:北川は、そう言われたからこそ
闘病する娘のためにも、ムリなことは無い!との決意も新たに
挑んでいったように思います。……上も説得しつつですね。
 
 
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結果は、事実どおり、トンネルが貫通します。
これは、トンネルが通じた、というより
関係各位の熱意と意地と根性と
その他もろもろが通じた!というかんじでしょうか
 
そして、喜びにひたる北川に、ある知らせが……orz
 
 
そして、成功の喜びの陰に、171人の犠牲者がいたということも
忘れてはならないことです。
犠牲者を出さない決意の北川でしたが、リスクは、想定外のところにもあり
本当に、残念でいたましいことです………
 
 
ダム工事の話――とだけ思っていた自分が、恥ずかしい……
裕次郎さんは、大画面の上映にこだわったといいますが
DVD・ブルーレイでも、どんどん鑑賞OKだと思います。
 
 
北陸新幹線が開通したら、黒部ダムを訪れたいと思っています。
 
 
ラストシーンは
すぐに通り抜けられるバスを降りて、
トンネルの中を歩く北川の姿が、誇らしく、雄々しい。