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↑あらすじ・配役はこちらを参照ください。
 
 
韓国映画『超能力者』のリメイクですが、結末は異なります。
 
私が楽しみだったのは、配役です。
 
藤原竜也:(仮名:Fとする)目で人を操れるが、体に負荷がかかるらしい
山田孝之:(終一)Fの力が通じないのみならず、
      アンブレイカブルかウルヴァリンのように
                   驚異&不死身の回復力を持つ。
 
 
予告編では、Fが、操れない終一の存在を知り、彼を殺そうと迫るのを
終一が、どう応戦するのかに期待を持たせるようでした。確かに、それもある。
 
しかし
自分の力を呪いながらも、利用して生きているFには
親も含め、色々と思うところ、あります。(クレーム含む)
 
一方
挑まれてしまった終一は、結末も含め(←これは大!)
生きているということについての意義を、よく表現するものだったなと思います。
 
 
▼~▼ 内容にふれて(結末もふれちゃう)雑感です。
 
▼▼▼
 
1、Fのこと
 
特殊な能力のために、困ってしまうのは
X-MENのミュータントもだし、エルサ(雪の女王)もです。
 
人が、自分と違うモノを排除しようとするのは、一種の防衛本能らしい。
(by劇中の警察のお姉さん)
仲間ハズレですよね。
Fが最初に遭った仲間ハズレは、DVの父親からのようでした。
結果、Fは、父を殺した過去を持っていました。
 
母も、子供の力を恐れ、隠すことばかりのようでした。
我が子でも手に負えない、と言えばそれまでですが、
子供にとっての唯一の指導者は、親なのだから
ありのままの自分で、うまく生きていかれるように、育てないとですね。
「あの子を殺しておけばよかった」というのでは、
言い訳にもならないと思うのですよ。
 
 
成人後のFの所業(殺人・窃盗etc.)は、赦しがたいことですが
子供の頃に、彼の能力について、ちゃんと向き合う人がいたら良かったのに、
などと思ってしまう。
現実には、超能力ではないけれど、少年犯罪→成人犯罪者に類似するように思います。
その辺の、親からの愛情や理解が足りないために、
イラつくムードが、藤原さんには、合っていて
極悪人なんだけど、寂しく哀しい風情が、ただようのです。
 
 
終盤、母親が、Fに逢いに来た時のシーンが、気になっています。
それは、母がFを抱きしめるように腕を回すのですが、途中でやめるのです。
抱こうとしたのは、母の意志なのか?
Fの操りだったのか?
 
 
母ならば、どんな子でもわが子なんだから、抱きしめたいと思うのでしょう。けれど
こんな子になってしまったという、気の咎めが、抱擁を止めたかもしれない
あるいは
やはり、母が恋しいFが、操って抱擁させようとしたけれど
母の意志でなく、やらせの抱擁は虚しいので、途中でやめさせたか……
 
 
ともかく、Fが居るところでの人の行動は
その人の自由意思か、Fによるやらせなのか、わかりにくい(>_<)
 
 
2.終一のこと
 
Fの力が及ばない終一は、それだけでなく、不死身のような治癒力あり!
羨ましいですが……^^;
彼は彼なりに、その能力が、重いんです……
 
 
家族が事故死して、ひとり生き残ったという、終一。
コレに限りませんが、“ひとり残る“という立場は、重いものを背負うこともあります………
そして、なぜ自分だけが生き残ったのか?
生き残った意味は、なんなのか?
それを、ほかの立場の人よりも、考えることが多いかもしれません………………
 
 
終一は、「死ぬまで生きる」という言葉にたどりついたようでした。
けれど、Fの出現で、
そんなことを言ってられない状況に(>_<)
 
 
全く無関係の人が、自分を襲ってくるし(束になって、団子になって!)
全く動機の無い人が、投身してしまうのを、目の当たりにしてしまう……
そんな他人の不幸を、Fは、終一のせいだと言い放ち、ムチャクチャする……
 
 
なかなか死なない終一を「死んでも殺す!」と、ムキになって……(>_<)
(注:この“死んでも”は、能力行使で、体がボロボロになるFが、
自分が死んでも、と言う意味です。)
 
やがて、終一は、自分が不死身なのは、人を救うためだと悟ります。
そのために、Fに、抗い続けるのですが…….
 
 
3、結末
 
私は、このなりゆき好きです(*^_^*)
 
(要反転)
 
人を救うためだ、と悟った終一は、Fも、その対象と考えます。
(なかなか出来ることじゃありませんよ)
 
襲ってくるときには、過剰防衛(死?)もやむを得ない(>_<)
と思ってしまいましたが(汗)
落下しそうなFの手をつかんだ終一には、なんてイイ人なんだと……(←複雑な想いあり)
そして、落下した際には、終一が、Fをかばって下になり……
 
 
悪玉と善玉がいて、悪者を退治しました~~
という話ではなく、これは、生き方の話だったのかな……と思いました。
 
 
▼▼▼
 
 
Fも、終一も、“モンスターズ”と、
化け物扱いのような終わり方に、なってしまいましたが(汗)
要は
Fも、名前ある“人間”として、
“個性”を、コントロールして生きていけば、それで良かったようなもんです。
(出来るなら、やり直して生き直そう!)←前向き
 
 
なまじっか、出来ちゃうから、しでかしちゃったFですが
彼の能力がモンスターなのではなく
自制できないことが、モンスターのようでした。
(そういう犯罪者いますよね)
 
 
♪ありの~ままで~(『アナと雪の女王』より引用)
 
人生いろいろ、個性いろいろ……
ありのままの自分と、自暴自棄にならないで、うまく、付き合っていこうよ☆
という、教訓でどうでしょうか(*^_^*)