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↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。
 
『武士の家計簿』も、加賀藩を舞台に、
史実に基づいた“そろばん侍”を見せてくれましたが
同じく加賀藩で、“包丁侍”を、見せてくれました。
 
 
お役目の料理が不得意(というか不本意)な、跡取り息子(安信)が
料理上手な姉さん女房(春)から、料理を教わるだけでなく
食えない男になりそうだった夫を、嫁がナニカと、うまく料理して
お家も万々歳☆と言う、なかなか、いい味わいの作品でした☆
(最後は、ちょっと、塩味が効く(*^_^*))
 
▼~▼ 内容にふれて雑感です。
▼▼▼
 
1、ダンナ様と言う存在
 
料理上手の妻が、お城の料理係になったら、てっとり早いのだけど
お役目は、武士の仕事。
「夫を一人前の包丁侍にする」のが妻の役目。
 
で、この夫。
始めは、ちょっと、青侍なんですよ……。
料理を、武士の役目としての誇りを持っていないから、ダレてます……
 
父からは、役目をもって、殿様への忠義を尽くすことが、武士だと諭され
母からは、がんばらねば!と励まされ……
実は、勝負に負けたから、妻に料理を教わっている、安信。
 
家を背負っている自覚が、足りない感じのダンナ様なんです。
お役目につけない、母や妻から、尻を叩かれ(うまく操縦されて?)
なんとか、やってる感じ。(←コレ、現代のご家庭にもありそう……)
 
そして、
“加賀騒動“にも巻き込まれる、安信>_<)

安信は、包丁でなく、正義の刃を奮いたいと、
クーデターの一派と合流するつもりでした。
でも、しくじれば、家は潰れます……
ここでも、姉さん女房・春が、機転を利かして、難を逃れます。
なのに、安信は、逆恨みして、春を成敗!しようとさえ……
……世話の焼けるダンナ様です。
 
でも、“青侍”と思っていた安信にも、事情はありました。
 
 
2、想い人のこと
 
実は、安信は次男でした。
2年前に、兄が亡くなり、急きょ、跡取りになってしまったのです。
 
好き合っていた人も、いました。
そのために、包丁でなく、剣の腕を磨いてきた経緯もあり。
けれど、成行き上、好きな人は、親友の妻に……orz
 
そんなところに、春が嫁いできたわけで
(料理の)勝負に自分が勝ったら、離縁だ!などと、春に言えたのも
ただ、わがままだったわけではないんだな……と思いました。
 
そして、そんな事情を、段々に知った春が
甲斐甲斐しい分だけ、不憫に思えてきます。
けっこう、安信は、春に、そっけなかったので……
 
 
3、饗応料理☆
 
目に美味しいのは、料理の数々。
作る途中の、トントンと刻む音も
コトコト茹でる音も、温かい湯気も、美味しさを誘います。
 
そして、政治上外交上、加賀藩には、大切な☆饗応料理☆
何膳も、ところ狭しと、並べられる料理の数々……
そして、安信による、勇壮華麗なる、式包丁の作法。
 
おお!安信さん!ついに、包丁侍の大役を務めるまでに、なりましたな~
めでたしめでたし♪
……と思うのですが、
そのあと、この夫婦が、試されるかの如き展開が……(>_<)
 
 
4.夫婦のこと
 
顔も知らない同士で結婚して
料理を通して、つながっていった二人のようでした。
しかし、夫婦と言っても、それぞれです……
 
つながるって、どういうことを言うのでしょう……
 
つながっていないようで、つながっていて
つながっていたようで、別れていくこともあります……orz
真心を込めても、受け取ってくれるとは限らないし
努力が実を結ぶとは、限りません……orz    (お幸せですか?)
 
春は、夫を一人前の包丁侍にさせる――という目標を、
“赤い糸”に結んでいたと思う。
 
不遜な言い方かもしれませんが^^;、
奥様は、ダンナ様を、自分がナントカして、いい方向に向くようにするんだ!
と思い、それが、愛情だと信じ、尽くしていると思うのです。
だから、ダンナ様には、時に、
それが生意気に思えたり、大きなお世話に思ったりすると思います。
けれど、テキパキとヤリ手の奥様のほうがうまくいく、
と某熟年ダンナ様は、仰ってたナ~^^;
 
そして、青かった(失礼!)ダンナ様も、
心底、この妻がいなければダメだ!と思ってくれるときが来る!
赤い糸が、たぐり寄せたような、二人のシーン……
↑この辺は、普通に感動的なのですが
私は、色々、思ってしまって……涙、出ましたョ……(T_T)
 
 
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今年は、和食が、無形文化遺産登録されたとのこと。
何膳もの饗応料理と、その裏の 夫婦のかくし味☆
味わってみては、いかがでしょう♪
 
 


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