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作品についてhttp://cinema.pia.co.jp/title/153867/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。


バイク事故で恋人(淳一)は、死んだのに
同乗していた自分(泉美)は、生き残った。
その時の記憶を失くしたまま…。


愛すること 一瞬 記憶 そして、失うこと、哀しみ……


とても興味あるテーマで、楽しみにしていました。
北川さんが、とても適役で、泉美の切なさに寄り添えたと思います。
(雑感です)


~~


泉美の哀しみに沈む姿は、見ていて本当に辛くなる。


けれども
彼女が哀しみから逃れられることを願いつつも、
簡単な再生は、見たくないとも思っていた。


なぜなら
“再生・立ち直り”というものは、少なからず
その人を忘れるとか、過去を捨てるということを伴うものだから。
私は、なかなかそれができなくて(苦笑)。


淳一と泉美=岡田さんと北川さんは、すごく絵になる恋人同士だった☆
二人を観て感じた。


恋人たちは、逢うごとに、
好き・逢いたい・愛してる…と言う気持ちが深まっていく。


そして、そばにいて欲しい・失いたくない…と想いながらも
距離をおいてしまうこともある。(2か月も!)


でも、むしろ、それがきっかけになって
もう、どこにも行かないで!と言う想いが、もっとギュッと固まって
大切にしたい・守りたい…と言う気持ちが、心に刻める”誓い”に なっていったのだろうな~と。


泉美は、妹との過去を持つ女弁護士の助けを借りて 空白の10分間(記憶)にたどり着く。
それは、外から事実を知る、のではなく、内なる記憶の蘇りとして。


それは、事実としての、淳一の泉美への至高の愛を
もう一度、込められた愛として、受け止めることになったと思う。


そしてその時、淳一を この世に引きとめるべく、
泉美がとった行動………。
その姿は、涙でかすんでしまった……。



泉美が、必死に捜し拾い集めようとしていたのは、淳一の命だったのだと感じたから。
ただ、失いたくない、一心で…………。
  

その後、泉美は、老婦人の話から
次の局面に、向かうことになる…。


正直、泉美のラストのセリフには驚いた……。


ラストシーンには、賛否あるのかもしれません。
空白あけます。



▼▼▼▼




確かに、若い泉美が
老婦人のような一生を送る事がいいとは言えないけれど…
前に進むことが、救われた命を生かすことではあるけれど…


自分の再生とか再出発のために、
敢えて、別れを言葉に出すことは、辛すぎるんじゃないかと。
言えないんじゃないかと……。


いつの日か、心のなかで言う日が来るとしても、ですね。
失いたくなかった人に、自分から別れを告げるなんて
私には、辛すぎて、ムリ………。
やはり、再生って、こういう流れになるものなのでしょうか…(>_<)




▼▼▼▼


過去の暗いトンネルに、置き去りになっていた二人。



泉美は、置き去りになったものを
拾いに行っただけなのかもしれないけれど
それを拾った時は、同時に、捨てなければならないものを
知る時でもあったのかもしれない……。


もう二人とも、
このトンネルから、出なくちゃいけないんだね……………。



泉美の“確認と納得”が、闇を照らす光となることを願ったが
哀しみのあとの再生が、未来の光と引き換えにする代償は
やはり、いつも、大きな痛みを伴うように思う。
辛いな…。



木々の間をすり抜けた風に、吹かれるように
爽やかな余韻を、北川さんは感じさせてくれたけれど
泉美が、目に涙を浮かべながらのラストの言葉は
やはり、切なすぎて、苦しくて、どうしようもなくて、
私も、涙に任せるほか、なかった…………………………。



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