過去に創作小説で使った登場人物の対話方式にて綴ります
人物の名称などに関しては
(わたし自身のネーミングセンスの関係で)
そのまま使いますが、
基本的には
「ランフィード=わたし自身」
「ガストン=聞き役」
だと思っていただいて結構です。


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ランフィード(以下ラン):
悪いが話に付き合ってくれ。
自殺未遂の話をメインに語りたいんだが、
犯罪との兼ね合いの話になると思うんで
かなり物騒な話になるとは思う。
だけど、考えを整理しておきたい。

ガストン(以下ガス):
自殺未遂なのに犯罪との兼ね合い?
そりゃまた物騒な話だなぁ・・・・・・

ラン:
んむ。
『自殺未遂で搬送された』って人が
即退院てか入院せずに帰された話が有る。
それに対して強制(措置)入院だろという
話を根拠にデマだと決めつけてる人達が居る。
その話に対して、
『入院にならずに帰されるケースもある』
って話をしたいんだが、具体的に話をすると
犯罪行為に片足突っ込んでる?
そんなケースにまで言及する必要がある。
罪状としては脅迫だとかになると思うんだが
このケースの話はあまり知られてないみたい。

ガス:
脅迫か・・・・・・
でも、狂言かもしれないが脅してたとして
何でソレで帰されるんだ?
そんな状態のヤツを放置したら、
ソレこそ被害者が出ねぇか?
だから措置入院なんじゃないの?

ラン:
あ~・・・・・・結論を先に言うか。
『自殺未遂を脅迫の道具(根拠)にする』
こういうケースがまずあるんだ。
それ以外にも常習犯で
死ぬつもりのないリスカやOD(大量服薬)
コレも処置だけして帰されるケースがあるが
そっちは省略してかまわんよな?
こっちのケースはただのかまってちゃんなんで
本気で心配するだけ消耗するから
放置して落ち着くのを待った方が早い。

ガス:
ぉ・・・ぉぅ
かまってちゃんのケースは確かにそうだが
それでもリスカなんかされたら
血がそこら中に飛び散ったりして
大惨事にならないか?

ラン:
後始末で困るのは最終的に本人だから
近親者が世話してるうちは放置かな?
近親者が手に負えないから入院で頼むって
そういう話になったら措置もあり得るが
今回のケースでは、この可能性が低いのと
最初に言ったケースの話をしたいんで、
こっち(常習者)の話は端折りたい。
それで良いか?

ガス:
そうか・・・・・・
納得し切れんがまぁ良いか。
で、最初に言ったケース?
『自殺未遂を脅迫の根拠にする』っての?
そういうヤツを野放しにしたら
脅迫行為に走るんじゃないか?
ソレは放置してかまわんのか?

ラン:
『手の施しようがない』
ってのがFA(最終回答)だな。
誰をターゲットに脅迫してるかにも寄るが、
被害を被る側が毅然とした態度で対応出来て
ある程度の安全が予測できるケースの場合
コレは安心して放逐できる。
今回のケースは断言できる状態じゃないが、
被害が予測できたとして、
そのアフターフォローの方が措置入院よりも
コストが安いと判断されるケースでも、
敢えてそのまま放置するケースがあるし、
『自殺未遂を武器にする』場合には
措置入院はつけあがるだけの悪手だから、
まぁ、よほどのことがない限り
医者から見放されるケースが殆どだ。
ここんところは理解してもらえる?

ガス:
あ・・・・・・そうか。
自殺未遂を武器にしてるのに入院したら
その武装にお墨付きを与えるようなモンか。
だからって放置して大丈夫なのか?

ラン:
アフターフォローが必要なケースはあるが
『手に負えない』がFAになる。
だから、放置する以外の選択肢がない。
そして脅迫されて被害を被る人が困るなら
その人に対してフォローを入れる方が
対処療法ではあるんだが、最善策かな?
脅迫の被害ってDVとかの実害がなければ、
心理的か経済的な負担になるから、
被害者がソレを許容できるなら良しで、
許容できない場合には何らかの形で
フォローを入れる必要はあると思うが、
脅迫のお墨付きを与えるよりも
こっちの方が話が単純になるからね。
心配する気持ちはわからんでもないが、
DVがあったり実害が看過できない場合には
『犯罪行為として扱って』
措置入院がお墨付きにならないようにして、
逮捕するなり強制措置で入院させて
通信機器を取り上げることになる話かな?
実際に犯罪行為として扱われた話は
俺が実例を知らんから憶測で語ってるが、
脅迫のお墨付きにならないようにするには
完全隔離が次善策だから、
かなり自由を制限される話になるはず。
そういう言い方しか出来ないが、
今回のケースは『即退院している』から
処置だけで入院そのものがなかった?
そういうパターンだと思うんだ。

ガス:
そういう話になるのか・・・・・・
『犯罪行為として扱う』場合はともかく、
今回みたいに即退院するケースって、
結局は本人を人質にした脅迫が続くんじゃ?
その辺は問題無いのか?

ラン:
ケースバイケースだけど、
『今回の話』に限定すれば問題無いな。
脅迫以前の話として『誹謗中傷』が有って
そっちは既に裁判で争ってる状態だし、
もし『裁判で不利な状態を打破するために』
自殺未遂に至ったというのなら、
自殺未遂がそのまま脅迫未遂になっている。
裁判官の心証が悪くなることはあっても
同情を誘うようなマネは通用しない。
彼女が不利になることはあっても
裁判を通じてやりとりしてれば、
誹謗中傷の件も含めて、
被害者の方が実害を被ることはない。
心理的にウザいと思う可能性はあるが、
淡々と訴訟を進めていけば良いだけの話だ。
公判の場で相手をする分には実害は出ない。
気分的にはスッキリしないだろうが、
その辺は損害賠償を請求するなり、
何らかの対処を『訴訟を通じて』すれば
最終的には黙るしかなくなるから
実害としては無視できる話になるカナと。
病院側もそこまで把握した上で、
退院の措置を執ったんだと思うから、
外野が心配する必要はないかな?

ガス:
ぉ・・・ぉぅ。
ずいぶんとドライな考え方だなぁ・・・・・・
でも、今回のケースは既に訴訟になってるが
そこまで行ってないケースの場合は?
その場合、何を持って安全を確認するんだ?

ラン:
ケースバイケースだけど、
『脅迫に屈しないなら無問題』だから、
そう判断できるケースは放逐されるカナ?
要するに・・・・・・
『自殺未遂が脅迫の材料として機能しない』
が成立できるような環境なら問題ないし、
親族や近親者が屈するというか同情する場合
『破綻しないかどうか?』の見極めはあっても
それ以上の介入はないかな?
同情してる場合でも破綻しないのなら、
ソレはもう『身内の問題』になるわけで、
医者が手を下す話じゃなくなるし
破綻しちゃうケースなら、
自殺未遂の方じゃなくて近親者の方を
どうにか説得した方が早いってなる。
最初の話に戻るけど
『自殺未遂=強制措置入院じゃない』
こういうケースがままあるって話。
そこは理解してもらえたかな?

ガス:
ぉ・・・・・・ぉぅ。まぁ確かに・・・・・・
脅迫にお墨付きを与えるわけにもイカンし、
そういうケースがあることは理解したが
ソレでホントに自殺完遂された場合は?
完遂されちゃったら話が複雑にならんか?

ラン:
すまんが、その話は医者に相談してくれ。
憶測でしか語れないから、
あまり軽はずみなことは言えない。
遺族が黙ってなかったとしても、
最終的には裁判になりそうだから・・・・・・
俺に相談されると
ドライな対応しか思いつかん。
ただ、俺の持論で言わせてもらうと
『自殺未遂を脅迫のネタにする』ケースで
死んじゃったら脅迫のネタが無くなるわけで、
自殺完遂することはめったにないから、
あまり深く考えないようにしている。
褒められた対応じゃないんだけど、
自殺未遂に対して完遂を心配するのは
相手の思うツボなんで考えない様にしてる。
それから『安楽死』って考えもあるから、
自殺の全部が全部悪い話じゃない。
コレもケースバイケースなんだけど、
具体例のない話をすると切りがないから
今回の話はこの辺で終わろう。
話に付き合ってくれてありがとうな。


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今回の話は『憶測がメイン』になっています。
その点をご了承いただけると幸いです。

このような話にお付き合いくださり、
誠にありがとうございます。