人物の名称などに関しては
（わたし自身のネーミングセンスの関係で）
そのまま使いますが、
基本的には
「ランフィード=わたし自身」
「ガストン=聞き役」
だと思っていただいて結構です。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
ランフィード（以下ラン）：
悪いが話に付き合ってくれ。
最近、いろいろな事件があったんだけど、
そのたびに騒がれる内容に関して
持論を綴りたいんだが、
どうも考えがまとまらん。
なのでいつも通りに頼むわ。
ガストン（以下ガス）：
俺は便利屋か？（笑）
でも、事件って「どの事件」だ？
あまりにもざっくりしすぎていて、
突っ込みの仕様が無いような気がするんだが？
ラン：
あぁ、悪い。
一番話題に上がっているのは元首相銃撃事件
安倍さんの話でも良いんだけど、
あの手の事件が起こって犯人が捕まるたびに
『裁判なんて時間の無駄』
ってのが一定数居るでしょ？
それに対して反論しておきたいってのが根底にあるんだ。
裁判不要論を極論しちゃうと、
この漫画の因業ジジイと同じになる。
だから、時間が掛かっても裁判を通して
罪を裁く必要があるんだよね。
ガス：
ぉ・・・ぉぅ。
確かにそういう人達って居るなぁ。
そういう話をされちゃうと確かに
裁判が不要だってのは極論過ぎるけど、
今の日本の裁判って時間が掛かりすぎないか？
その辺はどうなんだ？
ラン：
しょうが無い部分の方が多いかな？
現行法は加害者の人権を認めすぎている印象があるから、
時間の無駄って意見が出ることに関して
ある程度は理解できなくも無いんだけど、
過去の反省から今の法律になった経緯もあるわけだから、
その制度をないがしろにするわけにはイカン。
過去に権力者たちが横暴なことをやってきた
その反動が出てるのが現状だろうけど、
憲法改正でも無い限りは、
今の制度は大きく変わらないだろうし、
憲法改正するにしても、逆行するのも
それはそれで問題があるから、
落とし所が難しいと思う。
ガス：
そう言われると仕方無い部分はあるか？
で、話はコレで終わりか？
しょうが無いってのが結論だったら、
ツイッターとかでも話が終わらんか？
さっきの画像だけで説明よくね？
ラン：
あぁ、ついでに言及しておきたい話がある。
この手の裁判につきものの、
『刑事責任能力』に関して鑑定留置をする、
そのことに関して批判が出るのに対して
コレも否定しておく必要があるかなと。
ガス：
へ？
鑑定留置で心神喪失だったら無罪だろ？
おまえは加害者をかばうつもりか？
ラン：
あぁ・・・無罪になってほしくない。
だけど、鑑定留置を省略できない。
そういうのが俺の持論になっている。
そもそもの話として、今回の銃撃にしろ
加害者が計画性を持って事に望んでいる場合
精神疾患を挙げたところで否定されて
刑事責任能力を認定されるべきだと思うが、
その認定の過程において『鑑定を省略する』
って世論は、さっきの裁判不要論と一緒で、
必要な手順を省略して断罪して良いって、
そういう極論になりかねない危険性がある。
だから『鑑定を批判する意見を否定』
そういう結論になっちまうんだ。
今回みたいなケースの場合、
加害者には国選弁護人がつくだろうが、
その弁護士を持ってしても、争点になるのが
心神喪失くらいしか残って無くて、
その点を突いてごねてくることが予想されるが
コレも『裁判に必要な課程』であって、
『弁護人がついて争ったにもかかわらず』
刑が確定したという実績のために必要なんだ。
被告が最初から争う気が無くて、
粛々と刑を受容するなら不要になるだろうが、
人権団体が騒ぎ立てる材料は
全部、訴訟の中で潰しておく必要がある。
念のために明言しておくけど、
『弁護士がつこうが心神喪失を訴えようが』
最終的には有罪判決になってほしい、
コレが俺の本音であって、
そのために冗長な裁判が必要になるなら
それは止む無しだというのが俺の意見だ。
ガス：
ぉ・・・ぉぅ。
そこまで言われると反論に困るな。
確かに裁判が無駄に長い気がするんだが、
だからといって省略も出来ないってか。
わめくだけわめいて、
それでも判定が覆らないと、
そういうことが言いたいわけ？
でも、時間をかけすぎるのもそうだが
万が一、鑑定結果でシロになったら？
その不安が拭えないから、
精神鑑定を嫌う人達がいるんじゃ無いか？
ラン：
そうだねぇ・・・・・・
実際に鑑定を経験した身からすると、
そう簡単に覆らないって確信があるけど、
それも100％安全とは言い切れないね。
計画的犯行に及んでいる場合、
どれだけ心神喪失を装っても、
逆にちぐはぐになっちまうから、
そっちの方は安心できるんだけど、
今回の加害者みたいに怨恨がひどい場合
その原因が精神疾患だったりすると、
心神耗弱くらいは出るかもしれん。
だから、不安があるのが正直な意見だが、
『心神耗弱が出ようが有罪』で、
今回の銃撃事件に限って言えば、
加害者に対しては無期刑か死刑を宣告してほしいと思っている。
他の事件でも似たような意見だけど、
いわゆる『無敵の人』の場合は、
事件を起こすような人物の場合には、
更生の可能性よりも再犯の可能性の方が看過できないほどに重い状態だから、
娑婆には出てきてほしくないと思ってる。
そうなると選択肢としては、
無期刑か死刑くらいしか思いつかん。
心神喪失で無罪になった場合は強制入院だが
入院したまま一生を終えるのならともかく、
娑婆に出てこられると困るから、
心神喪失は認めてほしくないって意見だ。
ガス：
ん？
そうしたら、心神喪失だったとしても
『一生入院している』ならOKなのか？
そこの所で税金の無駄ってのも居るんだが
その辺はどう考えてる？
ラン：
結論を先に言うと、無期ならOKだ。
だけど、入院の結果改心したってのは
どうしても不安が残るのが正直な意見だね。
その上で言わせてもらうのなら、
懲役刑に耐えきれないで死刑にも出来ない
そういう場合には無期の禁錮刑があるか？
その辺が不勉強なんだけど、
禁固刑の代わりに無期の入院ってのはアリだ。
懲役に順応できないで死刑に出来るのなら
そっちの方が安心は出来る。
んで、税金の無駄って話だけど・・・
入院生活ってのもプログラムがあるし、
言うほど自由があるわけじゃ無い。
死刑に出来ない場合の選択肢として、
無期懲役なら『奴隷制度の現代版』で
ちゃんと社会の役に立ってくれるから、
恩赦での釈放さえ無ければ、
選択肢として有りだと思うし、
懲役刑も使えない場合には飼い殺しで
生かさず殺さず寿命が来るまで、
世話をするのが次善策だと思う。
刑事責任能力ってのは、
懲役刑に順応できるか否か？
その点を中心に争ってほしいと思う。
死刑の場合にはそれほど重要じゃ無く
刑を執行するに当たって問題が無ければ
刑事責任能力有りで良いというのが
俺のスタンスだね。
ガス：
うん。まぁ・・・・・・
そのスタンスはわからんでも無いが、
税金の無駄って意見はどうなんだ？
世話をするってのも・・・
少なからず金が掛かるだろ？
タダ飯ぐらいを増やしてどうする？
ラン：
あ、ごめん。そっちの意見が抜けてた。
『刑の執行に耐えられなくて』なおかつ
心神喪失が認められるほどの場合は、
生きてること自体が苦痛になるわけだから
『無期限の入院』ってのも
当人にとっては拷問の一種になる。
デスノートの中で月（ライト）を断罪した
ニアがやろうとしてた内容が当てはまるけど、
そういう容疑者の場合には、
下手に懲役刑を使って、
他の人と交流させるよりも隔離しておいて
誰とも接点を与えないようにした方が良い。
そういう環境を構築できると信じているから
心神喪失でかつ無期限の入院なら、
選択肢としては有りだと思う。
懲役や拷問に属する内容では無いが、
コレも一種の刑罰だと言う見方も出来る。
ってのが俺の意見だから、
タダ飯喰らいも無駄じゃ無いってなる。
でもまぁ、死刑に出来るなら、
そっちの方が早いって意見は認める。
死刑を適用できない場合は
選択肢としてあっても良いとは思う。
ただ、今回の銃撃犯の場合、
散弾銃を自作できるほどだから、
仮に死刑を免れたとしても、
懲役刑を免除する理由が見つからん。
『悪・即・斬』が出来るのなら話は早いが
それが出来ないのなら、せめて無期懲役で
こき使ってほしいという意見になる。
ガス：
その意見だけを聞くと、
『心神喪失』って制度そのものが不要てか
適用してほしくない制度に聞こえるが
その辺はどうなんだ？
ラン：
おいそれと適用してほしくない制度だけど、
セーフティネットとしては必要かな？
過去の人物の例を出すと、
オウムの麻原なんちゃらも時間が掛かった。
最終的には死刑が適用できたけど、
彼も心神喪失で争ってた時期もあるし、
最終的にはかなり衰弱してたのもあるが、
あいつを普通の容疑者なんかと一緒にすると
そこでまた信者を増やしかねないんだよ。
だから行動を束縛する必要があった。
あれで死刑を適用できない犯罪の場合は、
心神喪失を適用した方が良いってなる。
俺の判断基準としてはあくまでも
『死刑を適用できない場合のセーフティネット』
だから、加害者の人権と言うよりも
『どうにかして隔離するために必要な制度』
を現行法の中で最大限に活用した内容だから
コレを除外しちまうと、
刑の執行に耐えられない人物の処遇に困る。
そういう話になるね。
別の意見を言わせてもらうなら、
『死刑に該当する罪状の場合』は
心神喪失を認定してほしくない。
ってのが俺の意見になる。
心神喪失で争われたとしても棄却して
死刑を宣告してほしいって意見になるから
その点で言えば世論と変わらんかな？
ただ、心神喪失で争うこと自体に拒絶反応？
過敏に反応する意見が目立つから、
そこだけは否定しておきたかったのと、
正式な手順をすっぽぬかすのは・・・
最初に挙げた漫画と一緒で、
私情で拷問するのと変わらん危険性がある。
その二点だけはハッキリと否定したい。
そのためだけに持論をごねてるが、
最終的には悪は滅びてほしいと、
そういう気持ちが根底にはあるから、
全部が全部否定するような人権団体とは
ちょっと毛色が違うんだよと（笑）
ガス：
そういう意見か・・・・・・
ある意味ひねくれているようにも感じるが
その辺はなんか理由があるのか？
ラン：
俺自身が一度裁判を経験してるのもあるが、
そこで色々と勉強した結果でもあるかな？
無駄に思える内容の場合、
戦後のドタバタの中で制定されたままで
改訂されていない条文を引用する例もある。
六法全書をある程度読んでみて、
昭和初期にしか使ってないような文法で
カナ交じりの条文なんかも結構ある。
そういう点で言うと、俺は改憲推進派。
読みにくい条文は全部現代文に改定して
その上で不要なものや改訂が必要な内容は
一緒に推敲した方が良いと思ってるが、
かなり膨大な作業になるから、
憲法改正と一緒にするくらいの勢いじゃ無いと着手できん。
今回の話はこの辺で終わろう、
話に付き合ってくれてありがとうな。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
話が途中で脱線していますが、
漫画の内容を引用したかったのと、
説明を考えるとどうしても長文になるため
対話形式で考えを整理しました。
そのため、読みにくい点もあるかと思いますが
ご容赦いただけると幸いです。
このような話にお付き合いくださり、
誠にありがとうございます。