過去に創作小説で使った登場人物の対話方式にて綴ります
人物の名称などに関しては
(わたし自身のネーミングセンスの関係で)
そのまま使いますが、
基本的には
「ランフィード=わたし自身」
「ガストン=聞き役」
だと思っていただいて結構です。


********************


ランフィード(以下ラン):
悪いがちょっと話に付き合ってくれ
俺は恋愛ごとになると融通が利かない?
と云うか、白黒ハッキリさせないと
気が済まんって性格をしているんだが、
その理由に心当たりが出来た。
その辺を整理したい。

ガストン(以下ガス):
また唐突だなぁ……
でも、確かに不思議だな。
他の話でも意固地になることは有るが
恋愛に関してはそれが顕著だよな?
何か理由が有ったのか?

ラン:
浮気の定義が有るんだよな。
妊娠させなきゃOKって言ってるが、
結婚を『独占契約』と認知してる。
だからこっちからプロポーズすると
相手の結婚観が判らないうちは、
他の女性に手を出せなくなるんだ。
二人も三人も同時にってのができない。
現実的にはそこまでモテないから、
同時進行ってのは滅多に無いけど……
誰か一人にプロポーズすると、
その話に結論が出るまで、
他の女性に手を出せなくなる。
浮気防止を考えたら理解できるかな?
だけど、相手から返答が無くて
自然消滅しちまうと、
どこで区切れば良いかで悩むんだ。

ガス:
あぁ……
お前の浮気の定義は広すぎると思ったが
結婚相手を一人に絞ってはいるのか?
妊娠させなきゃ無問題ってんなら、
他の女性に声を掛けても、
それは浮気にならないんじゃないか?

ラン:
そこは区別してる。
飲み会に誘うとかならともかく……
今はコロナ禍で難しいけど
こと『プロポーズ』に関しては
結婚相手として『一人の女性に絞る』
そういう宣言なんだよ。
だから、その話をこちらから出す以上、
相手からの返事がもらえないと……
締切でも設定しなきゃ破棄できん。
この締め切りを無期限にしてたから、
滅多な事じゃコッチから動けねぇし
プロポーズした時に限って自然消滅で
ものすごい揉めたんだよ。
逆に相手から『お断り』があった場合、
俺はものすごくアッサリしてる。
初恋の失恋では取り乱したが……
アレが教訓になってて、
それ以降は潔く引くようにしてる。

ガス:
初恋……
深く突っ込まない方が良いのか?
ちょっと気になるんだが?

ラン:
あ~悪い。
相手を特定されたくないから、
これ以上はノーコメントで頼む。
電話口での告白だったから、
取り乱しても身の危険はなかったが
あの状態が直に会ってると、
相手に恐怖心を与えたかもしれんし、
電話口でもそれは程度の問題だ。
その教訓が有るから潔くなったし、
切替は早くなったんだが……
自然消滅ってのは想定外だったな。
周囲からの妨害なんかがあると
本人の気持ちが判らんで困るし、
期限を決めておいたとしても
そこでキッパリ切り替えられるほど
諦めが良いわけでもないんだよなぁ
プロポーズをする時には
それなりに勝算も有る話だから、
その話を反故にするのが勿体無い。
そういう感情が沸いちまうんだよ。

ガス:
勝算があるのか?
だったらなんで自然消滅になる?
お前に聞いても判らんかもしれんが、
そこんところが気になるぞ?

ラン:
サファイアの件だけは周囲の妨害
コレが原因だったと確信してる。
だけど、それならそれで……
『その程度で引っ込む程度』
だったと判断すればよかったんだ。
ケンカを売られて頭に血が上ったから
あの時は暴走しちまったが、
俺の方も『その程度でキレる』
って失態があった訳なんだけどね。
それ以外の件に関しては……
相手の方に迷いがあったように感じる
だけどそれ以上の理由が判らん
結局、時効になった話に関しては
俺に理由を聞かれても判らん。
逆に『ちゃんと断られた件』だって
何で断られたのかハッキリしないぞ?
その辺は深く突っ込まずに了承。
だから、その辺が知りたいのなら
相手に聴かんと判らんが、
ストーカーまがいの手法は使うなよ?

ガス:
ぶっ!
確かにお前に聞いても判らんか。
じゃぁ、お前の言う『勝算』って
確率的にはそんなに高く無いのか?
外した回数の方が多いだろ?(笑)

ラン:
そうだな(笑)
相手から返事がもらえりゃ良いから、
ちゃんと「答がもらえる」という
そういう方向での勝算であって、
『プロポーズが成功するか?』は
完全に未知数の状態もあるよ。
自然消滅の確率だけで言うと……
まだ指折り数える程度だな。
婚活サービスを使ってた時期は
自然消滅も多かったんだけど、
『規約で2週間が期限』と
それ以上は自動的にお断りになる。
そういうルールがあった。
2週間じゃ短い気もするんだが、
婚活サービスの場合は
それくらいのスパンで回さないと
紹介が捌ききれなくなる。
だから2週間だったけど、
長くても1か月程度かなぁ?
それ以上は待っても無駄だと思う。
そういう意味で言うと期間よりも
『どこで割り切るか』ってだけで、
イタズラに伸ばしても効率悪い。
だから本人が納得できるなら
それが期限で良いんじゃないか?
ただ、俺の場合は
自然消滅ってのは『お断りの最上級』
そういう意思表示だと解釈する。
明確な規約があるサービスはともかく
そんな無粋な話をしない関係で
自然消滅を使ってくるというのは
『相手の存在そのものを認めない』
こう解釈されても反論しないと、
そういう意見も成立するんだ。

ガス:
そりゃまた極端だなぁ……
その辺はなんか理由があるのか?

ラン:
サファイアの件がキッカケだな。
婚活サービスの件は規約を使って
『面倒だから放置で』ってのも居た。
だけど、サファイアの件は、
それ以前にも自然消滅があったんだ。
うつ病の亜種だと思うから配慮したが
その配慮に甘えてくるようだと
コチラからも何も言えなくなるから
断られるよりも関係が悪くなる。
だから強い表現を使うようになった。
その判断を下すのに2週間じゃ
ちょっと短すぎる気がしたんで
1か月に伸ばしたけど、
多分、2週間でも1か月でも、
結果は変わらん気がする。
友達としての関係を残したいなら
ちゃんとプロポーズを断って、
それで友達に戻れば良いだけの話だ。
俺の浮気の定義が広いのも、
過去に色々あったってのも有るが
『お友達として』って断り方が
結構な頻度で有ったからだよ。
だから、そう言う状態に対して
意固地にならないで済む様にしてる
だけど、自然消滅だけはダメだ。
それを許容できるほど優しくなれん。

ガス:
それで定義が広まるのか?
その反動が出てる気もするんだが
関係を壊したくないからこそ
自然消滅を狙ってると
そういう考えはできないのか?

ラン:
『プロポーズ』に限定すると
その考え方はできん。
『他の女性を恋愛対象として見ない』
そういう宣言でもある訳だから、
自然消滅で終わらせるというのは……
一生独身でいさせるってことになる。
それに対して無責任で居られる様なら
相手に対して配慮のできない人物
だからこそキツイ対応になる。
単純に断れば済む話を無反応で居るなら
それは『最上級の拒否』と
そういう解釈になる。
マイナスのストロークよりも
何もない状態の方がしんどい話だし、
その辺は心理学でも確立してる。
だから関係を壊したくないのなら
何かしらの反応は返すべきなんだよ。
断ったのに食い下がられる様なら
それはもう自然消滅を狙うしかないが
俺はそういう行動は封印してる。
何もしないなら関係が壊れないとか
そう思ってるのなら逆だ。
ゼロストロークというのは存在否定。
マイナスストロークよりもさらに悪い。
だから関係修復が不可能になる。

ガス:
そこまで言うか
だとしたらサファイアとはどうなんだ?
あの子、自然消滅だったろ?

ラン:
言うまでもないが絶縁状態だな。
言葉を選ぶなら『自然消滅』だが。
何かの拍子に顔を合わせても、
もはや何の関係もない赤の他人で
友好関係を築く必要もない相手。
大旦那たちを選んだとも言えるから
そっちで楽しくやれば良いだろ?
大旦那とはケンカ別れしてるんだし
その仲間に近寄ろうとは思わんし
近寄って欲しくもないね。
……こんな感じで反転するんだ。
だから『本人からの答』を執拗に
確認したんだけど……
それこそが大旦那の望みだったから
奴の目論見は見事に成功してる。
コレを認めるのは癪なんだが、
かと言って友達でいようっても
自然消滅した相手にどう相手しろと。
自然消滅に対して自然消滅で返す。
ただそれだけの話になる。
友達のままでいたいというのなら
そのまま友達で居るというし、
俺の浮気の定義に抵触するようなことは
まぁ、友達の間じゃ有り得ない話だな。
だから普通に断ってくれればいい話。
プロポーズってか結婚てのは
相手に対する独占契約だから……
俺が結婚する場合には『浮気の定義』も
相手に合わせて変化する可能性は有る。
だけど、友達との関係が壊れるなら
俺は独占契約の方を破棄するかも?
だから婚期を逃してるんだがね。

ガス:
そういやお前は女性の友達も多いな。
最近は演者さんくらいだが、
昔は色んな女性が居たよな?
その辺はどうなんだ?

ラン:
自然消滅に近い感じだが、
趣味から離れたのが原因だから、
俺が趣味を再開するなりして、
また顔を合わせたら復活するかな?
その辺はちょっと未知数だな。
もしかしたら自然消滅が気に入らんで
そのまま絶縁に陥ったのも?
可能性としては否定できんが、
その辺は顔を合わせてみないと
何とも判断が付かん。
話が逸れてきたしこの辺で終わるか?
婚姻に纏わる話なら白黒つけて
ハッキリさせないとまずいが、
友達の関係なら何件あっても無問題。
だから自然消滅したり復活したり
そう言う事が有っても気にならん。
独占欲が強すぎる場合は要注意だが、
そうじゃ無い友達の場合、
『便りの無さに無事を知る』状態で
再開した時には懐かしさが出る。
そんなもんだよ。
だけどプロポーズの自然消滅だと
独占欲が強すぎる場合に近くて、
相手を要注意人物と認知しちまう。
だから関係が壊れやすい。
『独占契約の自然消滅』と考えると
問題点はハッキリするんじゃないか?
ドライすぎる考え方かもしれんがね。

ガス:
確かにドライな考え方だなぁ……
でも確かに独占契約が自然消滅したら
お互いに困る事案になるよなぁ。

ラン:
だから白黒ハッキリつけたいんだ
独占契約が成立しないのなら、
それは可及的速やかに解除したいし
解除の手間を煩雑にしたくない。
『お断り=独占契約終了』で
つつがなく終われば良い話なんだけど、
実際に婚姻してて離婚てなると
色々とドロドロした状態になるんよね?
だけどプロポーズの話ってのは、
契約成立する前の締結するかどうかの話だ。
その話を自然消滅にするような人とは
信用問題として難があると判断する。
そういう話になるね。
今回の話はこの辺で終わろう。
話に付き合ってくれてありがとうな。


********************


話が少し脱線していますが、
『結婚=相互の独占契約』と考えると、
ドライに割り切れる話になるかと思います。

このような話にお付き合いくださり、
誠にありがとうございます。