久しぶりにガツン!ときた。
そうか。
僕にも、まだこんな感情が残ってるのか。

ASKA
さんがコメントを発表した。
CHAGE&ASKA
ASKAさんだ。

ASKA
さんは先だって、週刊誌で薬物疑惑を取りざたされた。
その時の週刊誌の見出し、
「シャブ&ASKA
と言うタイトルには思わず笑ってしまったが。

今回、ASKAさんは発表したコメントで、その疑惑は完全に否定。
恐らく暴力団関係者と思われる人物との接触自体は認めたものの、
「すぐに関係を断ち切った」としている。

ASKAさんのコメントは上記した部分が大きく報道されているが、僕の中ではかなり感情が揺らぐ言葉があった。
感情が揺らぐ、と言ったのはこの感情がどういうものなのか、今一つわからないからだ。
でも、心が揺れた。そんな気分だった。

ASKA
さんは発表したコメントの中段以降に裁判をしなかった経緯について書いている。


もちろん、反論すること、法的手段に訴えること、あらゆることを考えました。しかしながら、そのひとつひとつが時間の無駄で無意味なことに他なりません」


動揺した。
この言葉…僕…何度使ったろう…。
全く同じ言葉を…何人に話したろう…。



今さらな話だが、僕は当然、横領なんかしていない。
全く身に覚えのない疑惑を、フジテレビのある部署から向けられた。

結果、僕は提出した書類をもみ消され、僕をかばおうとする方々を排除され、労働組合に対しても僕の処分自体を隠蔽され、社内ですら誰にも知らせず、知られないまま…横領犯として処分された。

僕の本を読んでくれた人は知っているだろうが、ある方が僕の周辺の事情を説明しようと、わざわざ書いてくれた書類と意見書は…受け取りすらも拒否された。そんな懲罰委員会で処分された。

僕の本の中にはそのふざけた受け取り拒否のメール全文がコピーペーストして記されている。

何人もの弁護士の方に言われた。

「裁判すべきだ!」


僕はフジテレビが好きだ。
フジテレビのみんなが大好きだ。
自分から迷惑をかける気にはなれない。
でもある弁護士さんから言われた…


「長谷川さんが泣き寝入りしたら、あとに続くもっと悲惨な後輩が出来るかもしれないよ?」

この言葉には揺れた。正直、動揺した。
どうしたらいい?
実はかなり悩んだ。心配をかけてもしょうがないので、周囲に対しては無理して強がってはいたが、とにかく精神的には辛い時期だった。

他人事である多くの方からは同じ言葉を何度も浴びせられた。

「やましいことがないんなら、裁判すりゃいいだろ!」


裁判すればいいのか?
戦えばいいのか?
反論して恨みつらみを言えばいいのか?
これだけ世話になったフジテレビを攻撃すれば、
僕はまた笑って仲間たちと
楽しくご機嫌な毎日でも待ってるのか?

無理だろ。
んなもん。


情けないもんだ。
1年前、あんなに悩んで、苦しんでたのに。
今はこんなにも多くの方々に応援してもらって…
お恥ずかしいが…

すっかり忘れてた(←涙)。

そんな自分の目にASKAさんのコメントが突き刺さった。



「この悔しさは、音楽で取り払ってみせると決心いたしました」