富士山を見ながら懐かしい思い出がよみがえる。
そうか、あれからもう1年か…。

こんな状態で、飛行機の上から
再会するとは思ってなかったな、
なぁ、富士山よ。



◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



僕には親友たちがいる。

大学時代の友人たちで、
特に、今関東地方にいる3人とは、
ほとんど月一で、なんだかんだ言いながら会っている。

僕にとって自慢の友人たちで、
一流の企業に勤めているし、
人間的にも尊敬できるところが
本当に多い男たちだ。

3年ほど前は、
男4人で、セブ島に行って
ドンチャン騒ぎしたもんだ(笑)。
いや、5年ほど前には、
同じメンバーでバリ島にも行ったか?

とにかく、気の置けない、
素晴らしい親友たちだ。




1年前。

僕は失意とショックと絶望とともに、
日本に帰国した。

驚く。

本当に、連絡を突然くれなくなった人たちが
沢山いた。
噂には聞いていたが、本当にそんな人たちいるのね?

あの人たち、自分のこと、恥ずかしくないのか?と思う。

僕がアナウンサーをしている時だけ、
思い切り図々しく寄ってきて、
僕があんなことに巻き込まれたら、

手の平を返す、

信じられないことだが、
僕が「友人」と思っていた人間たちの、
半数以上は、見事に僕から離れていった。

やれやれ。

そんな連中、信じてた僕がバカだっただけだが。
普通に見ていて恥ずかしかった。

あの連中、僕が真実を綴った
4月のブログ、どんな心境で見てたんだろうか。
将来、テレビに復活したら、
「良かったね~」
「信じてたよ!」
なんて言いながら寄ってくる気だろうか?




僕の親友たちは僕の性格を知っている。
そもそも、大学時代から知っているので、
どれだけ努力してアナウンサーになったかも知っている。

横領なんてする訳がないことも当然理解している。

彼らは、僕のことを
とにかく、黙って支えようとしてくれた。

そんな彼らは
毎月、何らかのイベントをしているので、
僕にも参加しろ、と言う。

イベント?

聞くと、6月のイベントは
「忍者検定に参加」だったらしい。
さすが関西人。

あるのね?そんなの。

ちなみに、帰った直後に、
7月のイベントとして参加させられたのは

写生大会(←?)

でした。
パレットと筆、マルエツで買ってきてやりました。
どんだけPOPな30代男性?

そんな彼らが
僕の誕生日の8月に企画してくれたのが

「富士登山」

だった。
幸い、残りの家族は実家に帰省している。
僕は一人で居ててもつまらないので、参加することにした。

日本人だしね。
一度は登ってみようかと。

登山グッズなんて持ってない。
当日、すべての備品はレンタルする。

富士登山ツアー。

5合目まではバスで行き、
そこから、金剛丈(こんごうじょう)という杖を突きながら、
登山する。

10人~20人のチームを組んで、
ゆっくりと登っていく。

さぁ、登ってみるか。

ふ~じ~は日本一の山~♪
なんて歌もあったな~。



親友たちが肩をたたく。

ん?






「よし、ハセ、フジを踏みつけに行こうぜ!」