日本銀行の奇妙な行動 | グレッグのブログ

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「日本のQEは機能していた。彼らは安定なNGDPを得た。次の疑問は、どうして彼らがあたかもこの奇妙な政策目標を採用してききたかのように行動したか、である。何人かの人たちは「日本」には固定収入を好む老人がたくさんいるからだと言う。しかし「日本」は個人ではなく、国家だ。日本銀行がやっていた安定NGDP政策に従うことを「日本」が決めたわけではない。日本銀行が経済をデフレ化しているのと並行して、政府はNGDPを押し上げようと高額な建築プロジェクトなど積極的な財政政策を打ち、その結果日本は多額の負債を負った。日本銀行はこの努力を妨害した。そう、安定NGDP目標政策(もしくはマイルドなデフレ目標政策)を採用しているのは「日本」ではなく、日本銀行だった。ますます妙なことだが。」


「過去18年間の日本の名目GDPは概ねフラットだった。すなわちベースマネーの成長率が名目GDP成長率(NGDP)を上回っており、貨幣循環速度が低下したと分かる。QEが効果的でなかったように見えるのはこのためだ。特に、ベースマネーを40%近く増やした短い期間は。

もっと詳しく見ると、ベースを一気に成長させたのは一時的に過ぎず、たったの2、3年で回収しているとわかる。まず、デフレーションが初めて大問題となった1990年代末期のQE。このほんの1,2年後にベースの小さな下落が見られる。2002-2003年の不況期にはより大きなQE「発作」があったが、経済がほんの少し上向くと再びベースを激減させた。これはQEが機能しなかったことを表わしてはいない。一時的な貨幣注入がNGDPにほとんど影響しないことを示しているに過ぎない。これはもう誰もが知っていることだし、少し考えれば自明なことである。

2000年と2006年のベースの下落は偶然ではなかったかどうしてわかるかって?どうして日本銀行の意思で金融引き締めされたとわかるかって?その答えは二回とも日本銀行が金利を上げていたからだ。そんなこと、流動性の罠の中にある中央銀行がすることじゃない。決してね。」


上記はスコットサムナ―という経済学者が書いた「日本のQEが成功しなかった理由」の抜粋です。

原典は道草ブログです。NGDPとは名目GDPのことです。



政府が政府支出を増やして名目成長を増やそうとし、多額の借金をしました。

一方で、日本銀行は金利を上げています。

流動性の罠に嵌っている中央銀行が利上げなどしません。

完全にデフレを誘導しているんです。

政府の努力を日銀が潰していると言えます。

サムナ―は政府が名目成長を伸ばそうとしているときに日本銀行が潰そうとしていることを不思議がっています。

日本の失われた18年はこの現象に尽きます。

日銀が景気回復を阻害しているのです。

そして景気回復を阻害された政治家は次々に首相の座を追われました。

政権を安定させたければ、日本銀行の首根っこを押さえつけなければなりません。

それに政治家も気が付いてないのです。

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