これって本当?良い食べ合わせ・悪い食べ合わせ | 勇者親分(負けず嫌いの欲しがり屋)

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鰻と梅干、食べ合わせが悪いと言われるけれど……

昔から食べ合わせが悪いと言われる「鰻と梅干」。しかし、鰻と梅干を一緒に食べることが身体に害を与えるといったことはありません。

他にも「天ぷらとスイカ」「天ぷらとカキ氷」「蟹と柿」などさまざまな言い伝えがありますが、これらにはどれも栄養学的な根拠はありません。

それでは、なぜこのような迷信ができたかというと、贅沢や食べ過ぎへの戒めであったり、食中毒の予防の意味があったと言われています。

例えば「鰻と梅干」の食べ合わせを例にとると、食事がすすむ梅干と一緒に高価な鰻を食べたら、必要以上に食べ過ぎてしまい贅沢です。また、食べ物が腐った場合、異味として酸味を発することが多いのですが、梅干と一緒に食べた場合、腐った鰻の酸味に気づかずに食べてしまうというリスクがあったためとも言われています。
 

現代でもよくやりがちな良くない食べ合わせ

現代でよく気にされるのがほうれん草とベーコンの組み合わせ。ファミリーレストラン等でもよく提供されているメニューなのに、身体によくないと言われ不安になる人がいるようです。

これには2つの理由が言われています。1つめは、ほうれん草のシュウ酸がベーコンを作る際に使われる亜硝酸ナトリウムと体内で化学反応を起こすと、発ガン性物質が生成されること。2つめは、ベーコンに含まれるリン酸が、ほうれん草の鉄分やカルシウムの吸収を阻害してしまうこと。

どちらも実験的には正しい理論ですが、実社会においては気にする必要はないレベルです。

どのような物質でも、良い悪いに関わらず何らかの効果が出るために必要な量(閾値といいます)があります。ほうれん草とベーコンの組み合わせを米飯のようにひたすら食べ続ければ別として、通常の食事で食べる程度であれば、これらの不安要素は特に気にする必要はありません。

他には、鉄分の多い食品とお茶の組み合わせは鉄の吸収率が下がる、焼き魚と漬物の組み合わせで発ガン性物質が合成されるなどが言われていますが、基本的には通常の食事で食べる量であれば問題ありません。

ただし、グレープフルーツのように、特定のお薬の薬効に影響を与えてしまう食品もあります。これには注意が必要です。
 

これはNG! 薬と食べ物のダメな組み合わせ

お薬の薬効に影響を与えることが知られている主な組み合わせは以下の通りです。

・降圧剤(一部のカルシウム拮抗薬)+グレープフルーツジュース 

・抗結核薬+マグロ(ヒスチジン)、チーズ(チラミン)

・総合感冒薬+コーラ・コーヒー

・ワルファリン+納豆や青汁(ビタミンKを多く含む食品)

・睡眠薬+アルコール

・抗菌薬、抗生物質+牛乳、ヨーグルト

・胃薬+炭酸飲料

・免疫抑制剤、強心剤など+セントジョーンズワート(セイイヨウオトギリソウ)

これらの薬を飲んでいる場合には、それぞれの食材に注意が必要です。薬と食材の関係は、薬の使用量やそれぞれの食材を食べる頻度などによって、その薬を飲んでいるときは絶対に食べないほうがよいものや、薬を飲んでいても多少は食べても問題ないものなど、いろいろなパターンがあります。

同一の効果を持つ薬であっても、A社のものは絶対に食べないほうがよいがB社のものは多少は食べてもよいなど、対応が異なる場合もあります。自分の飲んでいる薬がこれらに該当するのではないかと心配な場合、薬剤師等に確認してみることをオススメします。
 

薬以外は、基本的に注意すべき食べ合わせはない

薬を飲んでいる場合には、食べ合わせ(飲み合わせ)に気をつけるべきものはありますが、基本的に、食品と食品を組み合わせる場合には、一緒に食べてはいけない組み合わせはありません。

ただし、「鰻と梅干」「天ぷらとカキ氷」など昔から言い伝えられた食べ合わせに関しては、いくら健康に影響を与えるものではないとしても、同時に提供してしまった場合「そんなことも知らないのか?」と非常識な人と勘違いされてしまっては面白くありません。大切なお客様をもてなす場合には、避けたほうが無難だと思います。

また、健康にとってNGな食べ合わせがない代わりに、組み合わせると健康によいという食べ合わせも特にありません。もちろん、煮魚と含め煮、ハンバーグとサラダなど、一緒に食べると美味しいと感じる組み合わせはあります。これらの組み合わせは味のバランスが調うだけでなく、栄養のバランスが整うことも多いようです。

そう考えると、美味しいと思える料理の組み合わせであり、健康によい料理の組み合わせは、基本である「主食」「主菜」「副菜」が揃っていることが一番でしょう。

もちろん、毎回の食事で、すべてを整えるのは最初は難しいと思います。初めはゲーム感覚で「主食」「主菜」「副菜」が揃っているかを考えてみるのがよいのではないでしょうか。
(文:平井 千里)