ハイソカーの代表格「トヨタ・マークII」 朝日新聞デジタル 1月25日(月)16時0分配信 | 勇者親分(負けず嫌いの欲しがり屋)

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【小川フミオのモーターカー・世界の名車】
 トヨタ・マークIIは、1980年代のトヨタ自動車を象徴する一台である。上質感のあるスタイリング、豪華な室内、そしてパワフルなエンジン。この時代のトヨタは、市場をリードするようなミドシップスポーツカー・MR2をつくる一方で、60年代から続いてきた“夢の高級セダン”の仕上げとしてマークIIを手掛けた。つまり、革新性と保守性という両輪を企業の推進力としたのだ。
 84年に発売された5代目マークII。4年という短いインターバルを経てのモデルチェンジだった。しかし、内容は一新されていた。クラウンと同等のボディーサイズ、6気筒エンジン、華やかな内装。さらに、電子制御サスペンションや2モードパワーステアリングなど、先進技術の数々だ。「コロナ・マークII」の車名が「トヨタ・マークII」になったことも、新しい世代の象徴だった。
 内装に関しては、やわらかいシートなど米国的なテイストを継承していたが、構成は明らかにトヨタ・オリジナルだ。中でも、ブラックの特徴的なリアクオーターピラーを持つ4ドアハードトップは、従来の凡庸なセダンスタイルとは一線を画すものである。ある自動車専門誌が名付けた、傑作ネーミング「ハイソカー」の代表格としてもてはやされたことも納得できた。

【写真】ハードトップモデルの米国車的な内装

 “ハイソサエティ=裕福な世界”の人になるのも夢ではないという、バブル経済期の消費者心理をうまくついたクルマだ。いい時代でもあったのである。

(文 モーター・ジャーナリスト 小川フミオ / 朝日新聞デジタル「&M」)