食べる量で「胃が小さくなる・大きくなる」ってホント? | 勇者親分(負けず嫌いの欲しがり屋)

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 ダイエットすると「胃が小さくなる」とか「最近食べすぎで胃が大きくなってる」なんて、よく耳にしますよね。でもここで素朴な疑問。

 本当に食べる量によって胃は大きくなったり小さくなったりするのでしょうか?

 そこで、実際に手術中に胃を自分の目で確認している消化器外科の先生にお話を聞いてみることにしました。お答えいただいたのは消化器外科の竹之内信先生です。

■食べる量によって胃は大きくなったり小さくなったりするんですか?

 実際にお腹を開けて見てみた感覚でいうと、人によって胃の大きさ自体はあまり変わらないと思います。もちろん胃は伸びたり縮んだりするので、そういう意味では大きくなったり小さくなったりしますが、胃の中が空っぽの状態で比較すると、多少の違いはあれど、ほぼ皆同じくらいと言ってもいいくらいです。

 ただ、内視鏡検査をしていて、体格の良い方で「この人の胃は大きいなあ」と思うことはあります。また、痩せ型の女性でいわゆる胃下垂の方も「胃が長いなあ」と思うこともありますし、そういう方では、実際に内視鏡の長さが足りなくなりそうになることもあります。でも、繰り返しになりますが、実際に目で見てみると、そんなに胃の大きさ自体は変わらないんですよね。

 「胃が大きいから太る」とか、「胃が大きいからたくさん食べられる」というのはちょっと違うのではないかという気がしますね。

■なぜ「胃が大きくなる」とか「胃が小さくなる」と感じるのでしょうか?

 まだわかっていない部分もありますが、食べる量を減らすと、一回に食べられる量が減りますよね。この状態を一般的に「胃が小さくなった」と表現するのだと思いますが、これは「胃が機能的に小さくなった」と考えるとわかりやすいのではないでしょうか。

 つまり、胃という臓器は、見た目の容量よりもはるかに複雑な機能を持っていて、食べたものを伸びて溜め込む、消化する、順次送り出すという作業を繰り返しているわけです。こういった「機能」が実は非常に大きい意味をもっていると考えるとわかりやすいと思います。すごく身近な例を挙げますと、風邪をひくと途端に食べられなくなりますよね。

 余談になりますが、海外では肥満に対する胃の手術が行われていますよね。そういった手術は胃の容量が減るというだけでなく、胃の機能も落ちるため、やせると考えたほうが良いでしょうね。

 「胃が大きくなる」「胃が小さくなる」というのは、実際に胃が大きくなったり小さくなったりするという一般的なイメージではなく、「機能的に」「大きくなったり」「小さくなったり」するということのようです。

文・山田 恵子(All About 栄養管理)