“秘密のボタン”で一気に加速 大人も夢中になるホンダ「CR-Z」 | 勇者親分(負けず嫌いの欲しがり屋)

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 ホンダは走りと燃費性能を両立させたハイブリッド(HV)型スポーツカー「CR-Z」を一部改良し、9月28日に発売した。搭載バッテリーがニッケル水素からリチウムイオン電池に“進化”し、より力強い走りを実現したのに加え、新搭載の加速ボタン「プラススポーツシステム」で別次元の加速感を体感できるのが特長だ。大人も夢中になる“秘密のボタン”の開発秘話などを開発責任者の本田技術研究所四輪R&Dセンター、友部了夫(のりお)主任研究員に聞いた。
 --「プラススポーツシステム」とは
 「30キロ時以上で走行しているときにステアリング部分に付けたボタンを押し、アクセルを少し踏むだけで、エンジンとモーターの出力が瞬時に最大化され、一気に加速できる仕組みだ。CR-Zのエンジンは排気量1500ccだが、3000ccエンジンクラスの加速感が得られる。車両追い越しや高速道路の合流地点での利用を想定している」
 --開発した経緯は
 「初代CR-Zにも瞬間的にエンジン回転が高まって走りを楽しめる『スポーツモード』が搭載されていたが、もう少し違う使い方はないか、例えばBMWの『スポーツボタン』のように押すだけで世界が変わるくらいの車を作りたいと思っていた」
 --苦労した点は
 「ステアリングを切ったら(加速走行を)解除するとか、加速性能と安全性をどうバランスよく両立させるかが一番大変だった。このボタンは世界中で標準装備されるので、冬山や曲がりくねった道などさまざまな道でテスト走行を重ねた」
 --電池をニッケル水素からリチウムイオンに替えた理由は
 「実はリチウムイオンを提案したのは伊東(孝紳)社長だった。当初は、ニッケル水素を(初代モデルより)多目に搭載しようと考えていたが、伊東社長からリチウムイオンを提案され、使ってみたらよかった。ニッケルよりエネルギー効率がよく、軽量小型化にもつながった。ほかにも、エンジン内部の抵抗を少なくするなどの工夫を重ね、CVT(無段変速機)モデルでガソリン1リットル当たり23.0キロの燃費を達成した。
 --CVTとMT(手動変速機)の販売割合は
 「CVTが75%、MTが25%。欧州ではMTしか販売していないし、国内でも『スポーツカーはMTじゃないと』という方が一定数いる」
 --国内スポーツカー市場では、トヨタ自動車の「86(ハチロク)」や富士重工業の「BRZ」の販売も好調だ。CR-Zは競合に対してどのような差別化を図ったのか
 「メーンターゲットは40-50代で、86やBRZと変わらない。ただひとつ違うのは、CR-Zは『日常使えるスポーツカー』だという点だ。スポーツカーに乗りたいけどガソリンは高いし、普段は飛ばさないし…という方には非常に価値がある。長時間乗っても腰が痛くならない、気がついたら燃費も非常にいいという新しいタイプのスポーツカーだ」
 --ホンダでのCR-Zの位置づけは
 「ホンダのスポーティーなイメージを喚起させる『ホンダの元気印』という位置づけ。軽自動車のスポーツカーや『NSX』も(将来的に)販売されるとスポーツ車を求める多様なニーズにこたえることができる」